約束
第一章の終わりです
それでは、どうぞ
Side:藍
う、いったいオレは何を……、
目を覚ますとそこは……
「気づかれましたか。シアン殿」
「お前は……」
なぜかオレはベッドに寝かされいた。
そして……
「ラヴィニス? 何でお前が……? と言うかここはどこだ?」
「ここは神殿の医務室です。それと私はリヴィア様が城にいませんでしたのでここまで来たのですよ」
ああ、そうか。あのあと気絶して倒れたんだな。
ん? ……あ!?
「オレ、どれくらい気絶してたの!?」
「大丈夫です。ほんの数時間ですから、まだ一日は経っていません」
「そうか……」
よかった。寝過ごしなんて最悪だよ。
「マゼンタとイエローは?」
「お二方も同じく寝ていたのですが…」
バァン!!
すると部屋の扉が勢いよく開いた。
「うお!?」
「おう、起きたかシアン」
「あんたが最後よ、支度しなさい。早くしないと一日が終わるわ」
そうか、そろそろ行かないとな。
「ラヴィニス。世話になったな、ありがとう」
「ちょ、ちょっと待ってください! もう、大丈夫なのですか……?」
うーん、そうだな……
「問題ないよこの程度」
「そうですか……では、リヴィア様をお呼びしますので少々お待ちを」
そういってラヴィニスはリヴィアを呼びに行った。
「さて、いろいろあったがこの世界とおさらばだな」
「そうね、ちょっと名残惜しいけど…」
「行かなくてはなかろう」
そうだな。
待ってろよ、神……!
「あの、皆さん。身体の具合はどうなのでしょうか」
しばらくしてリヴィアが医務室に来た。
「オレは大丈夫だぜ」
「あたしもよ、問題ない」
「ああ、俺もだ」
そういうとリヴィアは安心して、こう続けた。
「それでは穴の方へ案内します」
――――――――――――――――――――――――――――――
「ここが賢者様がここに現れた所です」
「うわぁ……」
なんというか、何もないが広い空間だな……
「それではちょっとだけ待ってくださいね」
リヴィアは広い空間の中央に近づくと…
「……………。………。…………。………………。…………。」
何かを唱えだした。
すると…
グオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォ!!!!
「「「!」」」
目の前に大きな穴が開きだした
間違いない。これが……
「次元の穴……」
「ああ……」
「開いたわね……」
そしてリヴィアはこちらへと振り返り、さみしそうに顔を伏せた。
「皆さん。お別れですね」
そうだな。リヴィアともお別れか……
「あの! マゼンタさん!」
「ん? なんだ」
「私、あまり思い出はありませんがあなたにはラヴィニスを助けた恩があります。ありがとうございます!」
「よせよ。俺はただシアンの頼みを聞いただけだ」
ったく、素直じゃないな。
「イエローさん!」
「なに?」
「イエローさんにはいろんなことを教えてもらいました。ありがとうございます! お姉さんみたいで素敵でした! 一昨日に教えてもらった事、実行してみます」
「頑張ってね! リヴィアちゃん、妹みたいでたのしかったわ!」
「はい!」
実際妹なんだがな。
ってか実行って何を?
「シアンさん!」
「おう!」
「シアンさんには感謝してもしきれません! お兄様の事も、ラヴィニスの事も、シアンさんのおかげです。本当にありがとうございます!」
「はは、照れるぜ!」
「あの、シアンさん……」
「ん? なんだ?」
「実はシアンさんに知っておきたいことがありまして……」
なんだ? 知っておきたいことって?
「実はシアンさん、私は……」
ん? なんだかリヴィアの頬が赤く染まっているんだが…
え、まさか……
「私は、シアンさんの事が……」
まさか、まさか、まさかこれって……!
「好…………!」
(告白――――――――――!?)
その時だった
「…ぶえっくしょん!!」
「え…………?」
「……………」
まさかの吃驚するほどのくしゃみだった。
発生源は、
「ああ、すまない。続けてくれ」
マゼンタだった。
「あんたって奴は――――――――――っ!!」
「ぐほっ!!??」
イエロー、渾身のボディブローをかました。
「お、おふぅ…………」
「あんた! 何てことするのよ! 折角告白させてここに帰ってくる動機を作らせるためだったのに!!」
イエロー、なんだよその作戦は。
すると、
「っぷ! うふふふふふ」
「?」
突然リヴィアが笑い出した
どうしたんだ?
「なんだか不思議ですね。あなたたちが敗けるとは思えなくなってきたのです」
「お、おお……」
まったく折角の空気が……
何だか突然すぎるぜ。
「…………さよならは言いません。また会えると、信じています」
「…………?」
「だから、すべてが終わったらまたここに来てください! 約束ですよ!」
「え、えっと……」
迷うなよオレ!
「……そうだな。約束だ! リヴィア! 次会うときは元の姿だ!」
「はい! 楽しみにしています!」
さよならは言わない、か。なら、絶対勝たないとな。
「また、会いましょう! 皆さん!」
「ああ、またな! リヴィア!」
「またね! リヴィアちゃん!」
「また会おう! 王女!」
こうしてオレ達は次元の穴に入り、この世界から去ったのであった…。
――――――――――――――――――――――――――――――
「……行ってしまいましたね。リヴィア様」
「ラヴィニス……」
私はとてもいたたまれない気持ちになりました。
「よろしかったのですか? 想いを伝えなくて」
「いいのです」
後悔はしません。
「それは、またここに来た時に言います」
「そうですか……」
「だから……」
私はラヴィニスのもとに飛び込んでいました。
「リヴィア様……」
「今、だけは。どう、か……泣かせてください……」
「……わかりました」
シアンさん
どうかあなたが戻ってくることを、私は信じますから……
――――――――――――――――――――――――――――――
シアン、マゼンタ、イエロー
神に対する反逆者たち。
いったいこの後何が起きるかはわからないし、どこに流れるかもわからない。
神、天使、世界。危険の値は数知れない。
しかし、三人は立ち止まらない。
三人は少女に約束し、よりいっそうに生き延びる想いが強くなっていったのだ。
必ず生き延びるためにも、自分を取り戻すためにも。
三人は迷うことなく、先へと進んでいったのであった。
第一章・剣と魔法の世界編 完
第二章・銃と機械の世界編 へ続く……
第一章完結しました。
一週間ほど空けましてから再開しますので
どうか続きもよろいくおねがいします




