『49話 ギルドに4』
『49話 ギルドに4』
反応からしてグールマスターについての知識はあったようで、まるで俺を化け物でも見るかのようだ。
まあ、実際に俺は化け物じみているから、否定はしない。
俺をそんな目で見るのは、普通に扱ってくれたらいいのであり、例え俺が異常な強さでも、対応だけは普通にしてくれ。
「グールマスターは、魔王の配下でもかなりの強い魔物らしいのは戦ってわかった。まぁ俺からしたら軽く倒したが。ただグールマスターが現れるのは、不吉な予感もあるのだろ、受付嬢さん?」
「はい、不吉も不吉です。オークキングは魔王軍でも悪評高い幹部。我ら人族の最悪の敵でもありました。それとグールマスターに関しては、一匹で我が国の一国の戦力でも勝てないレベルの魔物と評価してある。つまりは最悪だった。レベル1263て普通じゃない。もうSランク以上の魔物です。もしロメーロがダンジョンに行かなかったなら、グールマスターが生きていて、我が国は滅んでいたのです。助かりました、本当にありがとうございます。感謝します!」
オークキングの魔石 × 1
オークキングの牙 × 1
オークキングの皮 × 1
オークキングの喉 × 1
オークキングの爪 × 1
グールマスターの魔石 × 1
グールマスターの指輪 × 1
グールマスターの骨 × 1
受付嬢はさっきとは違い、今度は、お礼をしてくるのは、予想してなかったというか、そこまでありがたく思われたら、俺も困る。
なぜかというとたまたま立ち寄っただけの国だし、たまたまAランク冒険者が行方不明者だったし、それじゃ探してあげるかくらいの気持ちでしたわけで、そこまで感謝されるつもりは俺にはないのだ。
それも俺が強すぎるから仕方ないのかと思うことにし、次から少し自分を抑えて行動しなくてはとも考える。
なぜなら俺の今の考えでは、魔王や魔王クラスの奴らと戦う予定はなくて、そんなのは勇者パーティーに任せる考えだ。
「ちょっとあなた、ロメーロ様に何をする!」
「ええっ、私は感激しただけですけど」
受付嬢が感激して俺の手を握ったのだが、それは受付嬢的には、嬉しくてやったのだが、アスカはなぜか怒り出して注意した。
「本当にか? 私には受付嬢がロメーロ様の手を握り誘惑しているように思えた。だから注意したのだ、その気がないなら、構わない、話を続けなさい」
「はい、それとあなたはエルフ?」
「知らないのか私を! 失礼過ぎる!」
「はあ?」
アスカが誰かがわからない受付嬢は、アスカの態度を不思議に思っていた。
普通にエルフの冒険者と思ったのだろう。
「私はエルフ国の第一皇女アスカだ。知らないのか?」
何を思ったかアスカは、アスカを知らない受付嬢に文句を言い出したのだが、自分の国の国王や皇女ならともかく、エルフ国の皇女の顔を知っているはずもない。
ただアスカは納得がいかなかったのか、受付嬢に圧力を与えていた。
「ええっ、エルフ国皇女でしたか、まさか、アスカ皇女と言えば、現在は魔族にさらわれていて、行方がわからないと聞いてました。そして我が国にも協力依頼があります。依頼は貼ってあり、未達成となってました」
「その依頼をロメーロ様が達成したのですから、もう未達成ではない。今すぐに依頼を終了してよい」
「は、は、はい、終了します」
受付嬢はアスカに終わりにしろと言われて、慌てていたが、別に慌てることはなくて、アスカには何の権限もないし、力もない。
ただ受付嬢はアスカが皇女と言うのもあり、逆らうのはマズいと思ったのだろう。
礼儀良く返事をした。




