第8章 アルバム発売される
12月26日水曜日に美織のホイットニーヒューストントリビュートアルバムが発売された。朝から渋谷のCDショップで発売イベントを行った。お客様の入りは上々でアルバムも1200枚売れた。レコーディングルームMV付きの特別バージョンだった。茉央と飛鳥とマークも来店して特別バージョンのCDを買った。買ってくれた人にはジャケットにサインを書いてくれた。価格は特別版で3500円、普通版で2500円だった。アルバムは売上の10%をもらえる契約になっていた。一週間後の初週の売上枚数は10000枚と検討した。その勢いで紅白歌合戦、レコード大賞と出演する。美織は、午後4時にレコード大賞が放送されるTBSの収録スタジオ入りをした。4時半からリハーサルが始まった。新人賞の発表は午後7時からであった。ノミネートはグループが2組と演歌歌手の女性と美織の4組だった。この4組の新人賞はすでに決まっていた。この中から1組が最優秀新人賞が選ばれる仕組みだ。午後8時には発表される。ライバルは女性3人組アイドルだけだった。某有名アイドルグループの派生グループであった。人気はバツグンにあった。特に若い層からの人気は凄かったが、CD売り上げでは美織がトップを独走していた。8時になると最優秀新人賞が発表された。「最優秀新人賞は、愛しきラバーボーイを歌った梅澤美織さんに決定いたしました。」アナウンサーの紹介により美織が選ばれた。美織に涙はなかった。壇上に呼ばれ受賞曲を披露した。会場は拍手喝采で盛り上がった。美織は紅白歌合戦出場の為、大賞を見ずに社長の運転する車に飛び乗りTBSから渋谷のNHKホールへ全速力で向かった。歌う順番は10番目であった。衣装はレコード大賞と一緒で着替えなかった。本番までには間に合った。もう、バタバタでメイクを多少直しただけで披露の時間が来た。美織は初めて紅白の舞台に立った。NHKホールの舞台は過去に1度テレビ収録で立っていた為、緊張はなかった。元々緊張するタマではない。美織の歌の披露は終わるとレコード大賞組の出演者がゾクゾクとNHKホールに入って来た。レコード大賞は男性ボーカルグループが取ったみたいだった。着々と収録は進み大トリの女性歌手が歌って、結果発表があり紅組の勝利で幕が下りた。宮園はこのドタバタを過去に何度も体験していまが美織は初めてだったので疲れ果てた。NHKホールでお弁当を2個食べて元気になってNHKホールを出たのは放送終了後1時間後であった。NHKホール楽屋出口には出待ちのファンでごった返していたがそれを横目に宮園と美織をのせた黒のアルファードが走り抜けた。美織は衣装のままだった。年末で車も少ない東京の道を二人を乗せた車は事務所に向かって走った。事務所に着くと美織はいつものしまむらで買った服にキャメルのダウンジャケットを着た。いつも変わらない服装だった。「美織、明日新潟に帰るんだろ?これ、お土産だ持って帰れ、美織が忙しくて買いに行けなかっただろう、かわりに見繕って東京駅で買って来た。洋服、こっちのに着替えて行け!長谷川衣装から買ったから派手じゃないよな?長谷川さんがこれが美織さんに似合いますと勧めてくれたやつだ。明日はこれを着て新潟に帰れ!大スターなんだから胸張って帰れ!お父さんお母さん、妹にお年玉あげて来い!7日まで休んでいいからゆっくりしてこい。」宮園は美織の顔を見て優しく微笑んだ。「社長、有り難う御座います。なにからにまで。私、嬉しくて泣いちゃいそうです。」美織は涙を流し宮園に抱きついた。「美織、レコード大賞最優秀新人賞おめでとう!紅白も良かったぞ!成長した。俺も鼻が高い。気をつけて帰れよ。サインはこばまず笑顔でしてやれ!常識のないものにはしなくていいぞ?割り箸の袋とかティシュとかは断われ品が落ちるから。」宮園は美織の顔を見て優しく微笑んだ。「有り難う御座います。私行ってきます。」美織は宮園の顔を見て優しく微笑んだ。




