第12章 2枚目アルバムレコーディング
翌朝、美織は朝食に昨日社長宅で貰ったカレーを温めて食べていた所に社長から電話が来た。「おはようございます。ちょっとこっちに来る前に電車の中で考えて欲しい事がある。アルバムの曲順だ!俺は、1番最初にロック調のフォエアダスマイハートベストナウで行きたいと思っている。最後はオールバイマイセルフをフェイドアウトで終わりたいと考えている。美織の意見も聞きたいから良く考えて置いてくれないか?」社長はそう言って電話を切った。美織とはだいぶ違った。美織の考えていた構成はトップにトゥラブユーモアで綺麗に始まりラストは大ヒット曲のマイハートウィルゴーオンだった。美織はカレーを食べながら意見が割れたと思っていた。引き出しからノートとペンを出して希望するセットリストを羅列した。「1.トゥラブユーモア、2.アイラブユー、3.アイムアライブ、4.イッツオールサムシングハウトゥミーラブナウ、5.ザッツザウェイイットイズ、6.パワーオブラブ、7.バックトゥミーナウ、8.フォエアダスマイハートベストナウ、9.オールバイマイセルフ、10.イフユーアスケッドミートゥ、11.アニューデイハズカム、12.アイスレンダー、13マイハートウィルゴーオン。」以上13曲。「ご馳走様でした。」美織はカレーを食べ終わり合掌しスプーンを置いた。午前中は近所のフィトネスジムへ行き汗を流した。ちゃっとハード目にやった。初めてだったのでトレーナーに付き添って貰った。良い時間になったので家に帰りシャワーを浴びて社長に買って貰った。服で出かけた。ブランド【ピエロ】の紺ジャケットに白のシャツにグレイのパンツで余り履かない黒の革靴を履いた。オフィスカジュアル風で出かけた。サングラスは忘れなかった。原宿駅に着くとまだ、正月の雰囲気が残っていた。竹下通りを通り原宿通りにぶつかると右へ行くとラフォーレ原宿が右に見えるその前の路地を入ると事務所がある。5階建のビルである。事務所を開けると社長と事務の竹下奈緒さんがいた。「おはようございます。ご苦労さまです。」美織は元気良く挨拶をした。「おはようございます。」竹下さんが美織の顔を見て笑顔で挨拶をした。社長が美織を見て手まねきをした。「美織おはようございます。ご苦労さま。セットリスト出来たぞ!」と机の上に出した。「どうだ!」社長が美織の顔を見たが美織の顔が冴えないのを見ると「どうした?」社長が美織の顔を覗き込んだ。「私の考えと全然違うんですよ私のはこれです。」美織は微妙な顔がノートを社長の机の上に広げた。「美織、良く出来てる。良いじゃないか?美織のアルバムだからこれで行く!採用だ!その前にそのロングヘアを変えてみないか?イメチェンしよう!肩あたりまで切るか?こだわりあるのか?ロングヘアになかったなら思い切ってイメチェンしても良いと思う。」社長がヘアスタイルの変更を提案した。「いえ!こだわりはありません。お金がなかったので美容室に行けなかっただけです。イメチェン良いじゃありませんか?お願いします。」美織は笑顔で社長の顔を見た。「レコーディングまでにまだ時間があるから隣の美容室でやってみるか?俺も通っている美容室で腕の良いスタイリストがいるから!」社長は美織の顔を見て優しく微笑んだ。「竹下さん。ちょっとでかける。何か急用は携帯にくれないか?隣の美容室パンプキンにいる。宜しく頼む。」社長と美織は出かけた。美容室パンプキンのドアを開けた。「いらっしゃいませ。これは、宮園社長、梅澤美織さん。お世話になっております。今日は予約はありましたか?」店長が宮園に聞いた。「ない。今日はうちの歌手の梅澤美織をやって欲しい!」社長が店長の顔を見た。「宮園さん。国枝は今、他のお客様の接客中でうちの新人の増田でよろしいですか?腕は確かなスタイリストです。」店長が笑顔で宮園を見た。「店長の言う事は間違いない。増田さんに頼むわ。良いですよ。宜しくお願いします。」宮園は店長の顔を見てニカッと笑った。「失礼致します。」店長が奥に入ってすぐに小柄な女性を連れて来た。「お待たせいたしました。増田史緒里です。」店長が紹介すると増田が頭を下げて「こんにちは、増田史緒里です。本日担当させていただきます。」増田が二人の顔を見て優しく微笑んだ。増田がヘアスタイルカタログを持って来た。「本日はどのようにいたしますか?コチラのカタログを見て決めていただけると嬉しいです。そのような仕上がりにいたします。」増田がカタログを二人に渡した。二人は店のソファーに座りテーブルにカタログを広げページをめくった。ショートヘアから見ていくと「ショートも行けそうだな?」社長が美織の顔を見ると美織は嫌な顔をして首を横に振った。「そうか?駄目か!」宮園はページをめくってミディアムヘアで手が止まった。「美織、このマッシュレイヤーミディアムなんか良くないか?それとこのレイヤーロングなんて良いかも?」宮園が美織の顔を見ると美織をページを前に戻しマッシュレイヤーミディアムを指差した。「社長、これでお願いします。」美織は宮園の顔を見てニヤリと笑った。「増田さんに。決まりました。このスタイルでお願いします。」宮園が増田の顔を見た。「マッシュレイヤーミディアムですね。任せて下さい。きっとお似合いですよ。」増田は笑顔で二人を見つめた。「どうぞコチラに座って下さい。」増田がセットチェアに美織を座らた。美織はエプソンをかけられた。「梅澤さん。これからカットに入らせていただきます。私は梅澤さんのアルバム買いました。本当に歌が上手くて感動しました。ファンの一人ですよ。こうして、梅澤さんの髪をカット出来るなんて幸せです。」増田の顔が鏡こしに微笑んでいたのが見えた。「有り難うね。これから第2弾のセリーヌディオントリビュートアルバムのレコーディングなんです。是非こちらもお買い求めくださいね!初回限定版にはDVDが付いてきます。レコーディング風景とか見られますよ。」美織は増田の顔を鏡こしに見た。「わかりました。ホイットニーヒューストントリビュートアルバムも限定版を買いました。レコーディング風景最高でした。」増田が言った。その時、社長のスマホが鳴った。指揮者の板東からだった。「本日のレコーディングの時間遅らせる事出来ますか?コーラスの1名が風をこじらせ声が出ない。新しいコーラスをこれから探します。」と言うのだ。「板東さん。こちらでも探します。」宮園が言った。「美織、コーラスの1名が風でダウンしたそうだ。レコーディング開始時間遅れる。」宮園は美織の顔を鏡こしに見た。「わかりました。代替の人いるんですか?居ないなら私、心当たりあります。」美織は鏡こしに社長の顔を見た。「わかった。板東さんも探しているから美織もあたってくれないかなぁ?」宮園は鏡こしに美織を見た。「わかりました。私の同級生にコーラスの得意な友達がいます。」美織は宮園の顔を鏡こしに見た。カットが終了すると増田さんが手鏡を手にとり後ろの長さを美織に確認して貰った。背中の半分くらいまであった髪が肩くらいまでカットされていた。美織はオッケーサインを出した。「梅澤さん。シャンプー台まで移動します。」増田が言った。美織は立ち上がりシャンプー台まで移動した。すぐにシャンプーが始まりすぐ終わった。セットチェアに戻った。今度はセットが始まった。美織はセットしながら自分の顔を見てニヤニヤしながら「なかなか、似合ってますね。」と口にした。「はい。お似合いですよ。」増田がニコリ笑った。ブローが終わると「いかかですか?お疲れ様でした。」増田が美織の顔を見て優しく微笑んだ。「有り難う御座いました。気に入ってます。ご苦労さまでした。」美織は笑顔で増田の顔を見た。「社長、どうですか?」美織は満面の笑みで社長の顔を見た。「うん。元が良いからどんなヘアスタイルでも似合うぞ!バッチリだ。」宮園が美織の顔を見て優しく微笑んだ。そこに社長のスマホが鳴った。板東からだった。「何人かあたりましたが今日の今日は無理だと断られてしまい。成果無しです。社長の方はいかがですか?駄目なら私がやりますから。」板東が言った。「そうか?悪かったな!こちらはこれから美織の友達にあたる所だ。駄目なら板東さん。やってくれ!」宮園が言って電話を切った。「美織、友達にあたってくれないか?」宮園が美織の目を見つめた。「わかりました。電話します。」美織はスマホを取り出し電話をかけた。「もしもし、梅澤です。一ノ瀬さん。今日空いていますか?急な話で申し訳ありませんが私のレコーディングのコーラス頼めますか?1時間後に原宿駅で落ち合いましょう?ギャラは出しますから。お願いします。」美織が頼むと一ノ瀬がオッケーしてくれた。「社長、オッケーが出ました。ギャラは幾らですか?」美織は社長の目を見つめた。「急にお願いするのだから5万円でどうだ?」宮園が美織の目を見つめた。「そんなにいただけるんですか?破格じゃないですか?」美織は社長の目を見つめた。「急だから?後今後も使えそうならうちの事務所で雇うから。」宮園は美織の目を見つめた。「あら。社長はいつも先を考えていますね。また、同じ事があった時の保険ですね。一ノ瀬さん、コーラス同好会の会長ですから良いメンバー知ってますよ。」美織は社長の目を見つめた。「それでは美織もイメチェン出来たし帰りますか?後な、大事なお知らせがある。来月から美織にメイクが付くから。美容室は多分今日で最後だ。テレビ出演も多くなる。どんどん稼げよ。」社長は美織を見て優しく微笑んだ。宮園は会計を済ませた。「有り難う御座いました。」美容室の社長と増田さんが見送りに出て来た。事務所に帰ると社長のデスクの上にコピーされたセットリストがあった。事務の竹下が清書してコピーしてくるたと思った。事務所にカメラマンの成田が居た。時間通りに来ていた。社長はレコーディングが遅れる事を成田に知らせるのを忘れた。成田に事情を話した。納得して貰った。「社長、一ノ瀬さん迎えに行って来ます。」美織が言うと「俺、車出そうか?」社長が提案してくれたが美織は「ダイエットだかと歩くから良い。」と断わって事務所を出た。竹下通りを歩くと人でごった返していた。人の波をかき分け歩く。原宿駅に着くと一ノ瀬はいなかった。改札口でしばらく待つと一ノ瀬桜が歩いて来るのが見えた。「桜、こっち!」美織が手を振った。一ノ瀬は美織に気づき小走りで近寄って来た。「遅れてごめん。美織、そのサングラス何?らしくないわよ。有名人だから?」桜が美織の顔を見て優しく微笑んだ。「そう。ファンに囲まれると面倒くさいから変装してるとバレないから丁度良い!」美織は桜の顔を見てニヤリと笑った。「有名人は大変だね。ご苦労さま。」桜が美織の顔を見てニカッと笑った。「一ノ瀬さん。今日のギャラ社長が急に頼んだから5万円払ってくれるらしいよ。」美織が桜の顔を見て優しく微笑んだ。「そんなにくれるんですか?嬉しいけど悪いなぁ!」桜はそう言って恐縮した表情で美織を見た。「今日は、セリーヌディオンの曲を13曲歌うから全曲にコーラスが入るかわからないけど出来そうかな?」美織が桜の顔を見た。「リハーサルやらせて頂戴。」桜は美織の顔を見た。「わかった。社長に相談するとするか。」美織が桜の顔を笑顔見た。二人は竹下通りを歩いて事務所に着いた。ドアを開けるともう一人のコーラス担当の井上麗奈が居た。社長と事務の竹下、カメラの成田が居た。「ただいま帰りました。コーラス担当の一ノ瀬桜を連れて来ました。」美織が四人の顔を見た
。「こんにちは、初めまして!一ノ瀬桜ともうします。梅澤美織さんと大学が一緒で本日はコーラスの助っ人で来ました。未熟者ですが宜しくお願いします。」一ノ瀬桜が頭を下げた。「一ノ瀬さん、本日はお休みの所、急に呼び出してしまって申し訳ございませんでしたABCレコード社長の宮園拓哉と申します。本日は宜しくお願いいします。」社長が一ノ瀬の顔を見て優しく微笑んだ。「こちらが、もう一人のコーラスの井上麗奈さんです。本日はコーラスを二人で担当していただきます。宜しくお願いします。」社長が一ノ瀬の顔を見て井上を紹介した。「井上麗奈です。一ノ瀬さん。本日は申し訳ございません。片山莉子と言う者が本来くるはずでいましたが風邪をこじらせ声が出なくなりまして!プロとして恥ずかしいです。急遽引き受けてくださり有り難うございます。宜しくお願いします。」井上は一ノ瀬の顔を見て頭を下げた。「社長、一ノ瀬さん。レコーディング初めてなのでリハーサルやらせて下さい。」未熟が社長の顔を見て優しく微笑んだ。「うん。わかった。レコーディングルームへ行こう!オーケストラも来てるから是非やろう。」社長が美織の顔を見た。四人は事務所を出てレコーディングルームへ向かった。部屋に入るとオーケストラ団員と指揮者の板東が居た。「おはようございます。本日は宜しくお願いします。こちらがコーラスの一ノ瀬桜さんです。彼女の為にリハーサルやらせて下さい。」美織は皆さんの顔を見回した。「良いわよ。やりましょう?」板東が美織の顔を見た。最後にプロデューサーである。宮園社長が入って来た。カメラの成田がスタジオ内に美織の前に固定カメラを設置した。社長は楽団員一人一人に本日のレコーディングセットリストを配り、井上と一ノ瀬に楽譜を渡して、コントロールルームへ入った。「リハーサルです。最初の曲はトゥラブユーモアから行きましょう!」社長がマイクを通しスタジオ内に呼びかけた。こうして、リハーサルが始まり終わった。「うん。一ノ瀬さん。良かった。本番はその調子だ!頼んだ。」社長が一ノ瀬に声をかけた。社長がスタジオ内に入りマイクを除菌シートで拭いた。美織に声をかけた「美織、今日も良く声が出てるぞ。良いものとれそうだ。」社長が耳元で囁いた。社長はスタジオから出てコントロールルームへ入った。社長は1曲ごとにマイクを除菌シートで囁いた。「ヨーイ!本番、スタート!」社長の号令でレコーディングが始まった。13曲目のマイハートウィルゴーオンでワンテイクでレコーディングは終了した。「はい!オッケー!皆さん有り難う。ご苦労さまでした。おかげさまで良いものがとれました。セリーヌディオントリビュートアルバムは2月26日水曜日発売されます。その前に1月20日渋谷文化村オーチャードホールの梅澤美織ファーストコンサートお願いします。一ノ瀬さん、事務所へ寄って下さい。」社長がマイクを通しスタジオに呼びかけた。オーケストラ団員一人一人に美織は「お疲れ様でした。有り難う御座いました。」と目を見て笑顔で挨拶し回った。「1月20日文化村オーチャードホールでまた会いましょう」と板東から声をかけられた。「はい。宜しくお願いします。ゲネプロ迄には仕上げておきます。」美織は笑顔で板東の目を見つめた。




