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タイム連打ってなんだよ(困惑)  作者: こすもすさんど


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最終話 これからも共に

最終話です。

 インペリアル勲章の授与が済み、俺が元の位置に跪き直してから。


「ふむ……商隊長殿、此度の件も無事に済んだのだ。これより先は、どうするつもりか?」


 カイザス陛下がアンドリューさんに、これからはどうするのかと訊ねた。俺も訊きたい。


「はっ。今日より三日ほど帝都に滞在し、食糧や物資の補充を終えた後は……まだ、決めておりません」


 まだ決めてなかったのか。

 まぁ、帝都に里帰りしに来ようと思ったら、色んなゴタゴタに巻き込まれて、そこから先はどうするかなんて考える暇も無かっただろうしな。


「そうか。急ぐことも焦ることもあるまい、ゆっくりと考えるといい」


 カイザス陛下も特に何か言うこともなく、単純にこれからのことを訊きたかっただけのようだ。


「では、最後に改めてもう一度。諸君らの働きと尽力に、このカイザス・イシュー、心から敬意を表する」


「私からも。短い間でしたが、皆さんと共に旅が出来て、本当に嬉しく、そして楽しかったです。いつかまた皆さんと一緒に旅が出来ればと、第一皇女として心から願うばかりです」


「姉様に同じく。皆様との旅は、とても貴重で得難い体験ばかりでした。いつかまた皆様と会う日まで、誇れる自分であるよう、努力と研鑽を積み重ねる所存です」


 カイザス陛下、レウィシア第一皇女、フリーダからのお言葉を締め括りに。


 皇女二人とはこれで暫しの別れだが、多分また十年後くらいに会うことになるだろう。






 後宮でのやり取りを終えた後、ニーリンは一人、オーバマン侯爵家の邸を訪ねていた。


 帝国の内乱終息に一役買ってくれた、ダグラスへの礼と、そして今度は復讐のための捲土重来ではなく、仲間と共に旅へ出るために、暫しの別れを告げることを。


「そうか。出来ることなら、ガーネット家を再興し、君の後見人になるつもりでもあったのだが」


「お心遣い感謝いたします。ですが、これはワタシが自分の意志で決めたことですので」


「息子が既に相手を見つけていなければ、君に息子を託したいと言う思惑も、無くは無かった」


「ご冗談を。……此度の件、力を尽くしていただいたこと、誠に感謝しております、ダグラス様」


 社交辞令に託つけた、心からの感謝。


「多くは言わんよ。達者でな、ニーリン」


 ダグラスからの激励を受け、ニーリンは再度深く頭を下げてから、オーバマン侯爵邸を後にする。

 それを見送ったダグラスは、窓の外へ目を向けて。


「――ウィリアム。君の娘も、ようやく復讐を終え(おやばなれす)る時が来たらしい。少し寂しくなるかもしれんが、そこで見守ってやってくれ」






 世話になったオーバマン侯爵に別れの挨拶をしに行ったニーリンが、馬車の駐留場に戻ってきた。


「もういいのか?」


 アンドリューさんは、ニーリンにそう声をかけると、「えぇ、十分です」と返ってきた。


 ニーリンが戻ってきたので、これでひとまず全員が揃った。


 アイリス、エトナ、リーゼさん、シャオメイ、シャルル、ムイ、ニーリン……ウチも随分女所帯になったなぁ。


「さてと、まずは次の旅に向けて、物資の買い出しから始めるとしようか!」


 アンドリューさんが手を叩いて号令すると。


「それジャぁとりアエず、私が食材ノ仕入れを担当しマスね」


 食の専門分野であるシャオメイが、食材の買い出しに真っ先に名乗り出る。


「あ、じゃぁあたし、シャオメイの方手伝うっての」


「ムイもお手伝いしますです!」


 シャルルとムイがその手伝いに回り。


「なら、私は生活雑貨を見て回ろうかな。エトナちゃん、手伝ってくれる?」


「分かりました」


 リーゼさんとエトナが生活雑貨の買い出しに回り、


「ではでは、ワタシもそちらを手伝うとしましょうかね」


 ニーリンは二人の手伝いについて。


「うむ、ちょうどよく分かれたな。なら、リオとお嬢さんは、オレと一緒に来てもらうぞ」


 残る俺とアイリスはどうしようかと思っていると、アンドリューさんからご指名入りました。


「一緒にって、どこへですか?」


 元より、残った誰か二名のつもりだったのだろうが、どこへ行くのかと訊ねるアイリス。


「実は今夜、ダンケルハイトと杯を交わすつもりでな、昼間の内に上手い酒を揃えておこうと思うんだ」


「え、マジであいつと飲むんですか?」


 だってあいつドラゴンだぞ?

 前にも思ったが、どうやって飲むつもりなんだ?


「当たり前だろう、オレは約束を守る男だからな!」


 しかし当のアンドリューさんは、そんなことは問題ではないと言わんばかりに「ハッハハッ!」といつもの高笑いを上げている。

 ほんとに、本当にどうやって酌み交わすんだろう……


「あの、商隊長さん」


 すると、アイリスが挙手した。


「おぅ、どうしたお嬢さん」


「ダンケルハイトと杯を交わすのは良いのですが、これからはどうするのでしょうか?」


 そうだよ、アイリスよく訊いてくれた。

 しばらくは帝国領内の町や村を転々とするだろうが、次の具体的な行き先くらいは知っておきたい。


 ――まぁ、これから先どこへ行こうと、俺はアイリスと一緒に、色んなことを分かち合っていくつもりだけどな。


 それを訊かれるとアンドリューさんは腕を組んで。




「そうだなぁ、次はどこへ行こうか――」







 Fin.

完結!!

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― 新着の感想 ―
完結おめでとうございます。とても面白かったです! バトルシーンは迫力満点、でも恋愛や友情シーンはさわやかで、気持ちよく読み進むことができました。 キャラも事件もたくさんなのに、わかりやすく読みやすいの…
ダンケルハイト「どうやら次元の外側で起きた超時空大戦で飛び散った、アリスとかいう存在の細胞片がこの次元にも降ってきて、それぞれが化け物として顕現したようだ。リオよ、そいつらを排除するためにまたタイム連…
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