表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

66/156

56

"キター"なんて思っている内心は上手に隠して、子供らしく答えることにする。



「はい。そうなんです。」



「おめでとうございます。」



「ありがとうございます。」



「結果は、とても良かったそうで。」


と、ニコニコしてる宰相。

うわー胡散臭い。


???と首をかしげ、わからない、というふうをとり、父上に助けてっとアイコンタクトを取る。


まぁ、5歳児らしくってことで。



「そうですね、お陰様で。」


と僕の代わりに、父上が返事をする。 



「ノア様は、その能力をどうするおつもりなのですか?」


と、父上が答えたのに、また僕に向かって聞いてくる。

言質がとれれば、親から引き離し、王宮で暮らさせようって魂胆?


王宮なら、だれも彼もが、喜ぶとでも思ってるのか?



「の、うりょく?」



「ノア様には、まだ難しいですね。洗礼式でのステータスが良かったのは、聞いていますよね?」



「あ・・・はい。」



「ノア様の、そのステータスなら、王宮で、いや国で一番可愛がられて、大切にされるのです。どうですか?私と一緒に王宮へ行きませんか?」



「父上と、母上と、兄上、姉上と、トーマスも一緒ですか?」



「そうですね・・・トーマスさんとお母上は、お願いすれば一緒に王都へきてくれるかもしれません。ただ、同じ場所に住むことはできません。」



「そうですか。では、さいしょうさまと一緒にはいけません。僕はかぞくが大好きなので、離れ離れになるのはいやです。」



「そうですか・・・フフッ。リートルテ辺境伯家は、家族愛が素晴らしいようで。それだけでない、騎士や領民にも慕われているようですね。」


いきなり笑いだした宰相に付いてけず、本気で首をかしげる。



「おい、ゼン。そこまでにしといてくれないか?」


と、父上が苦笑している。

え?どういうこと?と兄上や、姉上を見ても、僕と同じように混乱しているようだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ