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「ノア様、おはようございます。」


トーマスの声で起きる。

このルーティーンは今日も健在だ。



「おはよう。トーマス。」



「ノア様、ぐっすりでしたね。」



「へへ、さすがに疲れていたみたい。」


と、起き上がりながら、話す。

まだ寝ぼけ眼の僕だが、立っているだけでトーマスがテキパキと指示をしながら、着替えさせてくれる。



「トーマス、今日の予定は?」



「ダンテ様から、朝食後に執務室に来てほしいと言付かっております。」



「ん?そうなんだ。分かったよ。」



「その他は、昨日の洗礼式のあとですので、予定はないです。」



「うん、わかった。ありがとう。」



「いえ、朝のこのやりとりがあると、シャキっとします。」



「フフ。僕も同じだよ。」


トーマスも僕と同じ気持ちで、少し嬉しくなった。



「さあ、行こうか。兄上たちより、早く入らないと。」


そう言って、少し早歩きする。


_____________________



食堂に着いた僕は、ほっとした。

まだ誰もいなかったからだ。


しばらくすると、兄上と姉上が来た。



「「おはよう、ノア」」



「おはようございます。兄上、姉上。お二人は本日もご一緒に来られたのですね。仲がよろしくて、羨ましいです。」



「ノア。」


と、ジト目で僕を呼ぶ兄上。



「あら、ノア。私たちはノアとも一緒に来たいと思っているのよ?けれど、ノアったらそんな礼儀知らずにはなれません!なんて言っちゃってさ。それに、そんなのさみしいわよ?我が家はそんな家族ではないと、知っているでしょう?」


プウっと膨れる姉上は可愛い。きっと、それは嫌味に聞こえたのだろう。


「申し訳ありません。嫌味のつもりは全くなかったのです。兄上も姉上も、敬っておりますから、恐れ多いのです。」



「ノアがそんな子じゃないって、わかっているわ。」



「私は、ノアこそ尊敬に値すると思っているよ。もう少し、距離を詰めさせてはくれないか?たまには、頼ってくれよ。トーマスに頼るみたくさ。」



「フフ。はい、わかりました。」



「発言のお許しを。」


と、トーマスが改まって言う。



「我が家には、目下の者から話しかけたからと言って、切り捨てる者はおらん。知ってるだろう?トーマス。」



「は。では、ありがたく。ノア様の側近、執事、お世話係りは私です。誰にも変わらせないですよ。」


なんて、トーマスも参戦してきた。

ええ、これじゃ僕を取り合ってるみたいだけど・・・


こうゆうのって、女の子限定じゃないの?

ていうか、異性限定っていう意味の。


ブクマ130人突破!他サイトでは680人超え!嬉しい限りです。

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