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幸せへの第一歩
ふと目が覚めた。
周りを見渡しても永遠に暗闇が続いていて何も見えない。
ここはどこだろう?
なんとなく安心する場所だ。
たしか僕は学校に行っていて…。
ああ……………思い出した。
あの日は、あの人生は最悪だった。
僕は幼少期から勉強も運動もできた。
だが、それを妬んだ周りにいじめられ、両親には気持ちの悪い目で見られた。
今日だって(いつものことだか)朝起きたら両親に空気のように扱われ、学校に行く途中で地元の不良に絡まれてカツアゲされた。
ようやく解放されて学校に行こうとしたら居眠り運転の車にはねられたのだ。
神様が僕の運命をねじ曲げたかのような運の悪さだ。
もし次の人生があれば友達のいる幸せな人生を送りたい。
そう思って僕は重たい瞼を閉じた。