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好き嫌い なんで言わな あかんねん
タレントの個人的好みを聞き出そうとするMCは、時代錯誤もいいところだ。
「好き」がわかれば「嫌い」が推測できる。友達の友達は好きでも、友達の敵は嫌いだから。
食べ物ならよいかといえば、必ずしもそうではない。ラーメンが嫌いならラーメン好きの相手は苦手だろう。話が合わない相手は嫌いなはずである。そういったバイアスがかかる。
酒嫌いが酒好きを苦手とするのは、何かと許容されるからだ。相手が嫌いなのではなく、相手のやること、いわば無神経さが嫌いなのである。
嫌いな相手を聞かれたら「無神経なお前だよ」とでも言って返すがいい。
視聴者が野次馬根性で聞きたいと思っていることを聞き出すのが、MCではない。タレントの魅力をいかに伝えるかがMCの腕だ。新たな一面を引き出すでもいい。それがうまいのは、「さんま」だろう。失敗もあるが、概ね成功している。
「さ、次行こ」
これで、話したいのかどうか探る。引き留められたら、喋りたいことだったと解る。冷たい言葉に聞こえるが、それ以上、深入りしないための愛情だ。
聴きたいことを聞き出すのではなく、喋りたいことを喋らせる。タレントなら、喋りたいことは用意しているだろう。それで、こければ本人の責任。しゃべりたくないことを聞き出すMCは、やがてハラスメントMCと呼ばれることになる。




