飛頭蛮、見直す①
大変長らくお待たせいたしました。
飛頭蛮、見直すシリーズは全3話の予定です
私は残業はしない派です。なぜならば、さっさと仕事を済まして録画したアニメを見たいから。そして、今日も仕事を終え帰ろうと準備をしていると、私の右斜めのデスクでメリー先輩が、まだ仕事をしていました。
「メリー先輩、大丈夫ですか?」
「飛頭蛮ちゃん、おつかれ〜」
現在、28部署にいるのは、私とメリー先輩だけ。実はキィ後輩、火前坊先輩、小泣じじい部長、岸涯小僧先輩はもう仕事が終わり帰ってしまいメリー先輩の夫になる予定の小豆洗い先輩は出張でいない!
と言うか、メリー先輩と小豆洗い先輩が結婚するってことを知ったのはつい3日前なんだよね。
「うわー!まだ、こんなにも仕事が残っているんですか⁉︎」
「えぇ。溜めていたわけじゃないけど、ちょっと増えちゃって」
「確か明日は休日ですよね。今日はもう終わって明日、家でやるとかどうですか?」
私がそう提案するとメリー先輩は、疲れた表情から幸せそうな表情にチェンジ。これは、何かある予感。
「実は明日『あず』とデートで。仕事を残したまま帰ると明日のデート中、気になりそうだから、その、デートしてる時は仕事の事なんて考えたくないし」
どうやら、メリー先輩は小豆洗い先輩の事を「あず」と呼んでいるのですね。いやー、そう言えばたまに小豆洗い先輩もメリー先輩の事をメリーって呼び捨てで言ったり……って!
「デートッ!!!!」
「うわっ!」
大声で言ってしまった。そうだ、そう言えば小豆洗い先輩も明日までには出張から帰ってくるはすだ。しかも、メリー先輩は最近音楽活動も忙しくてなかなか小豆洗い先輩とデートが出来てないとぼやいていたのを思い出しました。
「メリー先輩、明日、何時からデートなんですか!」
「えーと、9時からだけど」
腕時計を見ると時刻は深夜の11時45分くらい。
「メリー先輩はバカデスカ」
「えぇっ!飛頭蛮ちゃんが反抗期になった」
涙目で訴えてくるメリー先輩は子供っぽくて可愛かったけど、今はそんな問題に構っている場合じゃない。
「明日はデートなんですよ!デート!分かりますか、デート。それなのに、こんな夜遅くまで仕事してっ!良いですか、デート前夜は明日着る服を寝る直前まで選んでお肌をツルッツルのピッカピカにしてぐっすり寝るのがジャパニーズの常識の常識ですよ⁉︎」
自分でも息継ぎなしでよくこんなセリフが言えたなーって思う。で、私が言いたいのは、デート前夜に夜更かしをするなって事。あっ、メリー先輩の目が点になってる。
「と・に・か・く。メリー先輩が今やる仕事は明日のデートに備えて今からぐっすり寝ることです!」
「でも、まだ仕事が残ってるの」
「そう言う時こそ後輩を使うんですよ」
メリー先輩の頭の上には、はてなマークがたくさん浮かんでいます。もう、遠回しに言うのはやめよう。
「残りの仕事は私が片付けます」
「ダメ!そんな自分の都合で可愛い後輩を使うなんて出来ないよ!」
むむっ!このままこの状況が続くと無限ループになりそうですね。ふむ、やっぱりここは交換条件といきましょうか。
「では、私がメリー先輩の仕事をする代わりに今度、居酒屋『遊楽亭』に飲みに言った時、奢ってください」
それでも、なおメリー先輩は仕事を譲ってくれませんでした。でも、私が何度もしつこくアタックするとメリー先輩は顔の前で両手を合わせ『お言葉に甘えても良いかな?』と言ってくれたのです!
「もっちろんでーす!」
最後に部屋を出て行くメリー先輩に私は営業スマイルじゃない、温かな笑みを浮かべて見送りました。
「玩得开心点」
パタリ。ドアが閉まり現在、28部署には私、一人しかいません。
「さーて、とっとと片付けてアニメ見なくちゃ!」
早速、私はメリー先輩の席に座り仕事に取り掛かりました。
飛頭蛮の言った
玩得开心点
wan de kai xin dian
こう言う発音らしいです。
調べました〜




