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りんご一個分の収納。マジでどう使えと!? 〜辺境騎士爵に転生したので、なんとか無難な人生を…歩みたいなぁ〜  作者: 大童好嬉


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閑話休題 あの混乱の続き

あーーーーー、前回で止めれば良いのに、、

書いちゃいました。。。


「第一夫人は私ですからぁぁぁぁぁぁぁ!!」


アビーの声が部屋にこだました。


その瞬間――空気がピキリと凍る。


「……え?」


「……は?」


「……え?」


「……ほ?」


ヴェゼルとヴァリーとグロムとキックスが同時に固まった。



アビーは顔を真っ赤にしたまま、慌てて言葉を継ぐ。


「ち、ちがっ……今のは……えっと……!」


「アビーさん……」


ヴァリーがゆっくりと立ち上がり、瞳をギラリと輝かせる。


「あなた……ヴェゼル様の婚約者で……しかも第一夫人……」


「いやいやいや、そんな正式な話まだ無いからね!? 婚約はしたけど、勝手に夫人とか言わないで!?」


「ぐぅぅぅ……しかし……!」


ヴァリーはギリギリと歯ぎしりをしながら、机をバンッと叩いた。


「私だって! 私だって嫁に行く覚悟で弟子入りしたのですぅぅぅ!!」


「いやそんな前提聞いてないから!? 講義は授業料は無料だけど結婚は別料金だよ!?」


「別料金って何!?」


アビーのツッコミが即座に飛んでくる。


そんなカオスな状況に護衛と侍女はそそくさと部屋から出て行った。




(お、落ち着け俺。六歳だ。六歳。どう考えても嫁とか夫人とか、まだランドセル背負ってる年齢なんだぞ!?)


だが現実には、目の前で美人魔導師が土下座寸前の勢いで迫ってきている。


その横では幼馴染みの少女が両手を腰に当てて「第一夫人」を名乗っている。ってか、そもそもアビーは婚約者だから、ほぼ第一夫人確定だろう。


(なんだこの状況!? 修羅場っていうか、俺の人生スピードランされてない!?)



そんなカオスに拍車をかけるように、ポケットからひょっこりと顔を出す影があった。


「ふふん……やっぱりね」


「さ、サクラぁぁぁ!?」


「わわっ!? 誰!?」


アビーとヴァリーの視線が一斉にポケットに集中する。


ちょこんと顔を出した小さな精霊――サクラが、腕を組んでふんぞり返った。


「私はヴェゼルだけの、闇の精霊サクラ! 一生添い遂げる存在よ!」


「……え」


「……なにそれぇぇぇぇぇ!?」


今度はヴァリーが悲鳴をあげ、アビーは諦め顔をした。


ヴェゼルが叫ぶ「サクラ! なんで出てきたんだよ!」


「ヴェゼル様……精霊……妖精契約者……!?」


ヴァリーは青ざめた。帝国の魔法使いなら誰でも知っている。精霊なんてここ100年以上、人間の前に現れたことなどないのだ。出会えただけで奇跡的なのだから。


だが、当のサクラは胸を張って宣言する。


「そうよ! 私はヴェゼルと一心同体! 毎日一緒に寝てるし、他の女なんて眼中にないんだから!」


ブフッッ!!


今度はアビーがお茶を吹いた。


そして続けざまにヴェゼルもブフッッ!!


「げほっ……げほっ……! サクラぁぁぁ! ちょっと待て、それ言い方が誤解を招くからぁぁぁ!!」


「誤解じゃないもん!」


「ま、まさか……すでに婚姻関係を……!?」


「違う違う違う!!!」


「ちょっサクラさん!? いきなり出てきて何を言ってるんですか!」


アビーも真っ赤になりながら叫ぶ。


「だって事実だもん! 私はヴェゼルの一番なんだから!」


「ちょ……ちょっと待ってよ! 一番は私だってば!! そもそも私、婚約者だし!」


アビーが即座に反論。


「いやいやいや、ここは私をついでに弟子兼婚約者候補として……!」


ヴァリーが負けじと食い下がる。


「だから俺は六歳だってばぁぁぁぁぁ!!」


ヴェゼルの絶叫が虚しく響いた。




そんな混沌の中、アビーとサクラはなぜか意気投合し始めた。


「……で、サクラさんはヴェゼルのどこが好き?」


「え? 全部!」


「ずるい! それ答えになってないでしょ!」


「だって本当だもん! カッコいいし優しいし頼りになるし!」


「わ、わかるけど……」


「でしょ!? ね、アビーちゃんもわかるでしょ」


「うん……」


「ちょっと待て、そこでこれ以上仲良くなるなぁぁぁ!」


横で頭を抱えるヴェゼルをよそに、二人はキャッキャと盛り上がる。


「でも……第一夫人は私だから!」


「なにそれずるい! じゃあ私は第一妖精夫人!」


「そんなの聞いたことない!」


「じゃあ今作ればいいのよ!」


「えぇぇぇ!?」



置いてけぼりを食ったヴァリーは、必死に割り込んできた。


「ちょ、ちょっと待ってください! 私はどうなるんですか!?」


「え、ヴァリーさんは……第二夫人?」


アビーが何気なく口にする。


「に、二夫人……!?」


「ちょ、ちょっと待てアビー!? なんで俺六歳で重婚前提みたいになってんの!?」


「……ヴェゼル様」ヴァリーが目を潤ませて迫る。


「私、第二でもいいです……だからお側に……!」


「重婚容認かよぉぉぉぉ!!」


最終的に――

アビーは「第一夫人」


サクラは「第一妖精夫人」


ヴァリーは「第二夫人」


……と勝手に序列を決められ、ヴェゼルは机に突っ伏した。


「俺の未来、もう決まっちゃったのかな……」


「ふふふ、安心してくださいヴェゼル様」


ヴァリーが満面の笑みで耳元に囁く。


「愛人でもいいので」


「聞いてないよそんなのぉぉぉ!!」


護衛のグロムとトレノとキックスは部屋の外にも聞こえてくる声を遠巻きに聞きながら、肩を震わせていた。


「……ヴェゼル様、大変っすね」


「まだ六歳でハーレム形成とは……将来有望だな」


「いやいやいや! やめてぇぇぇ!!」


とりあえず、ヴァリーには、これまた、サクラのことは絶対に秘密ということを厳命した。


その代わり、将来の第二夫人にするかは、前向きに考えると言う言質を取られて。。


こうしてまた、修行? の一日は幕を閉じたのだった。

ノリで書いたけど、、

ヴァリーとの婚約、確定はしてないけど、、

オデッセイとフリードに確認しないで大丈夫!?

貴族の嫡男として、アリなの???

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