第四十八刻 新人戦 新たな友
アンドレと友達に。
知らなければ絶対に友人になんてなることは無かった、だがアンドレはただ知らなかっただけなのだ。
それに、ロックスさんには何かと恩もある。
「アンドレ、お前の魔法凄かった。
良かったら今後も色々と教えてほしい。」
「ふん、ろくに傷も負わずに一撃で僕を負かした君が
言っても嫌味にしか聞こえないよ。」
アンドレはまだ少し納得いかないといった顔だったがお互いに握手を交わす。
「ありがとうセス君。アンドレが粗相を働いたら直ぐに伝えてくれ。その時は…」
「勿論です…なんて冗談ですよ。」
俺はロックスと顔を見合わせ笑う。
「六対…じゃないセス!いいか?」
「今六対って…まぁいい、どうした?」
「君の同僚のところに連れて行ってくれないか?」
ヨロヨロと立ち上がるアンドレ。
脇腹を庇っているからかバランスを崩し倒れかける。
「っと、大丈夫か?まだ処置してもらったばかりだろう、寝ておけ。」
アンドレの身体を支えながらよろめく彼に声をかけた。
「大丈夫ではない!脇腹が消えてたのだぞ、痛いに決まっている。」
「まぁ、それは悪かった。」
その後俺は肩を貸し二人でレインの病室へ向かっていた。
「無属性魔法、あんなに強いとは知らなかった。
無知や思い込みは視野を狭くするのだな。」
「ありがとう、でも俺は魔法使えるやつの方が羨ましいぞ。それに何でレインに会いに行くんだ?」
「いや、彼女に無礼を詫たくてな…」
コイツ本当に知らないだけで結構良い奴なのかも知れないな…
「レイン入るぞ。」
「はーい。って貴方は…」
レインの表情が曇る、それも当然だ。
俺は彼女に今回の事、アンドレの事を説明した。
「ふーん、それで先生の息子さんが私に何か?」
少し棘を感じる、怒った猫みたいでなんだか可愛い。
「レインさん、貴方の決勝への思い馬鹿にして悪かった。」
深々と頭を下げるアンドレ、その姿をみたレインはムスッとした表情からいつもの笑顔に変わった。
「顔を上げてアンドレさん、貴方のほうが強くて私が負けた。
戦いの中での事です、もう良いんですよ。」
「ありがとう、レインさん。」
「それでアンドレさん、聞きたいことあるんだけど!
あの魔法…」
自分より強い魔法師だ聞きたいこともあるだろう。
それに魔法の事を話し始めたレインは止めらない。
アンドレには悪いが犠牲になってもらう。
俺は静かに病室を後にした。
(少し風にでも当たろうか。)
屋上へ向う、扉には鍵が掛かっていなかった。
日も沈み始めた夕暮れ時。
新人戦、長いようで短かった。
「でも…得るものはあったかな」
無属性魔法、対人戦闘、新しい友。
また新たな訓練の日々が始まる。
読んで頂きありがとうございます。
毎日2〜3話投稿出来るように頑張ります!
初投稿なので右も左も分かっておりません。
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