第四十四刻 新人戦 苦戦
「それでは決勝戦を始める!
第六対魔師団、セス!第一魔法師団、アンドレ!
双方前へ!」
向かい合う両者。
「さっきはお仲間に悪いことしゃったね。」
アンドレは手を差し出す。
「思ってない事は言わなくていいんだぞ。」
少し強めに握り返した。
「…っ、つれないなぁ君は。」
「はじめ!」
審判の合図、決勝戦の幕が切って落とされた。
「フレア!」
アンドレの杖から火球が放たれる、二階級魔法の無詠唱。決して口だけでは無いようだ。
(受けるか避けるか見極めて最小限の動きで対処を…)
身を返して躱す。
「へぇ、驚かないんだね。」
アンドレは不敵に笑い攻撃を続けた。
フレアの三連撃。
同じ魔法でも、使用者の魔力量で威力は大きく変わる、アンドレのそれは一般よりも少し大きいものだ。
これは一つ受けよう…。
腕を交差し守りの体勢を作る。
ボンッと大きな破裂音、フレアの残滓がパラパラと宙を舞う。
(大丈夫、思ったより痛くない。)
俺はアンドレに狙いを定めて思い切り距離を詰める。
拳を握り、狙うは腹。
「そこだ!」
振り切る拳はズンと重い衝撃と共に厚い石の壁に阻まれた。
「ロックシールド、近接対策をしない魔法師は二流だよ。」
…
……
………
「中々、厄介だなそれ。」
あれから俺は攻めあぐねていた。
近付けばロックシールド、距離を取るとフレア。
そして攻撃の合間での…
「フレアタワー!」
これだ、牽制のように挟んでくるフレアタワー。
地面から炎の柱を発生させる魔法なのだが、持続時間が長い。
俺と奴との中間に打たれ目隠しにも壁にもなるせいで
「フレア」
「ッ!」
(反応が遅れるせいで受けるしかなくなる…)
「ふぅ、中々しぶといね。
今までの奴らはこれで倒れてくれたのに。」
「優しい先生に鍛えられてるからな。」
「その余裕顔が腹立つんだよ!」
アンドレから放たれるフレアの連打。
「君聞いたよ、魔法使えないんだろう?
早くどうにかしないとこのまま負けるぞ?」
「誰に聞いたか知らんが失礼だな、俺は無属性魔法
の使い手だ。」
アンドレの攻撃の手が止まる。
「無属性だと…?ハッハッハッ、精霊の嫌われ者かい?
弱い魔法師に精霊の嫌われ者、六対はそんなに人材
不足なのか!」
アンドレは頭を抑えて笑った。
精霊の嫌われ者、隊長の言っていた無属性への差別、更にはレインへの暴言…
「構えろ、一撃だ。」
「構えろったって、ロックシールドを一度も突破出来て
ないじゃないか!」
「警告はしたからな。嫌われ者の本気は少し痛いぞ。」
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