第206話。人員はどの様な方法で。
「よ~し、これでやって見るか、仕方無いものなぁ~。」 と、独り言を言う小川。
「沢田さ~ん、今から撃ちますからね。」
「ああ、分かったよ、じゃ~皆さん方頼みますよ。」
沢田はロ~プを引く者達に指示を出した。
そして、暫くの沈黙の後。
「バギュ~ン。」と、小川の狙撃銃が火を噴いたのと、ほぼ同時くらいに。「パチン、ドッカ~ン。」 と、煙突に取り付けられた爆薬が大爆発した。
「ふ~。」と、一息吐いた小川は何事も無かった様に、次の目標に狙いを定めた。
その少し前、小川が第一撃を命中させると、その直後に伊藤、黒田の二人も見事に命中させ、最初の煙突は見事に倒れ、更に岸壁から離れた場所へと運ばれて行った。
その後も残りの巨大な煙突は小川達の見事な射撃で倒され、全てが排除された。
「いゃ~、さすがにと言いましょうか、噂以上に特選隊の方々の腕前は誠に恐ろしいですねぇ~。」
「私達の特戦隊と言うのは、並の腕前では有りませんでしてね、特に先程の小川と言うのは、我が特戦隊の中でも飛び抜けた腕前の持ち主でして、先程も黒田さんが申されておられましたが、隙間が指一本の先に爆薬が取り付けられている、あれはさすがに黒田さんや伊藤さんでも間を撃ち抜き、爆薬に命中させるのは無理だと、ですが、小川と言う人物は其れを成し遂げる事の出来る、唯一の人物なんですよ。」
「私も以前お聞きした事が有るのですが、百メートル先に有る、三センチの的に命中させなければ、特戦隊に入れないと。」
「其れは全てが誠でしてね、ですが、実のところは百メートルでは無く、三百メートル先の的に全てを命中させなければならないのです。」
「えっ、百メートルでは無く、三百メートルですって、其れだったら、もう神技に近いかと思いますがねぇ~、まぁ~何とも恐ろしい方々ですなぁ~。」
参謀長は特戦隊とは、やはり特別に選ばれし者達の集まりで有る事に間違いは無いと思ったの。
其処へ黒田と伊藤がやって来た。
「なぁ~沢田、もうこれで十分だと思うんだがなぁ~、で次はあのでかいのをやるのか。」と、黒田は艦橋を指差したので有る。
「参謀長殿はどの様に考えられますか。」
「実はですねぇ~、あの部分と言うのは、軍艦では最も重要な所でしてね、軍艦に乗艦しております、艦長を始め、上級将校の殆どがあの場所におりましてね、我が日本海軍でも同じでして、あれを艦橋と申しまして、我がたかちほでは本藤閣下が居られるところでして、そして、軍艦を操縦する所でしてね、一番頑丈に作られて要るのです。」
「と、言う事はですよ、軍艦の中でも最も頑丈に作られて要るのですか。」
「参謀長殿にお伺いしたいのですが、その様に頑丈に作られた艦橋って、爆薬で破壊する事は可能なのですか。」
「う~ん、これだけは、私もはっきりとは断言出来ないのですが、艦橋部分は機関銃の銃弾でさえも貫く事が出来ない程、頑丈に作られて要ると聞いてはおりますが。」
「まぁ~其れにしても厄介な代物だよなぁ~、小川、お主の考えを聞こうか。」
「えっ、何で私に振るんですか、私は沢田さんの指示された通りをやるだけなんですよ。」
「何だと、じゃ~、何か、お主は沢田の命令しか聞かないと言うんだな、よ~し、わかったよ。」
「もう黒田さんは、何時も分かってて言われるんですから、でも今度は先程のお話しでは簡単には行かないと思うのですが、沢田さんは何か策でも考えておられるんですか。」
「う~ん、其れがですねぇ~、私も正かそんなにも頑丈な艦橋を破壊する方法をって、急に申されましてもねぇ~。」
「ねえ~って、沢田さん、そんな簡単に言わないで下さいよ。」
小川にすれば、沢田は簡単に答えて要る様にも思って要る様だが、沢田は今回程今までに無かった事案に対し、簡単には答えを出す事が出来ないと言うのが、素直な答えなのかも知れないのだ。
「あの~、参謀長殿にお伺いしたいのですが、宜しいでしょうか。」
「こら、小川、お主は一体何を考えて、参謀長殿にお伺いするんだ、えっ、いや、正かとは思うが、お主はこの後に及んで、出来ませんってな事を言うつもりじゃ有るまいなぁ~。」
「えっ、正か、私だって、そんな馬鹿じゃ有りませんよ、ただね。」
「まぁ~なぁ~、其れは分かっておる、其れよりも、ただねって一体何を知りたいんだ、いいや待てよ、やっぱりお主は飛んでも無い事を考えて要るんだろう、まぁ~仕方無いか。」
「実は、先程のお話しなんですが、機関銃の弾丸は弾き飛ばすって申されましたが、じゃ~、軍艦の大砲で撃つ砲弾では如何なんでしょうか。」
「えっ、何だと。」 と、その場に居た沢田を始め、黒田や伊藤はあっけに取られて要るのだが。
「私はねぇ~、何も冗談でお伺いして要るのでは有りませんよ、今度だけは大真面目なんですからね、其れで、参謀長殿、如何で御座いますか。」
やはりだ、さすがの参謀長も開いた口が塞がらないと言う表情をして要るのだが。
「まぁ~其れならば一撃で木っ端微塵ですがねぇ~。」
「小川、お主は正か大砲で撃つつもりじゃ、有るまいなぁ~。」
「えっ、正か、小川さんはそんな事を考えておられたのですか。」
「いいえ、正か、私も遂先程までですが、爆薬は何処に取り付ければ良いのかを考えておりまして、其れが参謀長殿のお話しで、じゃ~、軍艦の大砲を撃ったら一体どうなるのかなぁ~って、ただ漠然と考えただけでして、やはり、私は不味い事を言ったのでしょうか。」
「いいえ、飛んでも有りませんよ、私も海軍におりながら、そんな事も気付かなかったのかと思いますと、本当に恥ずかしい話しですよ、では、ちょっとお待ち下さいね、今、艦長に伝えて来ますのでね。」 と、言って、参謀長はたかちほへと大急ぎで向かった。
「いゃ~参りましたねぇ~、私も正かその様な方法が有るとは、全く考えてはおりませんでしたよ。」
「う~ん、全くだ、いゃ~其れにしても、今回は小川、お主の頭は冴えわたっているなぁ~、さすがに、我が特戦隊では一番の射撃手だよ、わしらとは考え方が全く違うんだからなぁ~、も~わしは呆れてものが言えないよ。」
「お~い、艦長。」
「は~い、参謀長殿、一体どうされたんですか。」
「実はなぁ~、作戦が少し変更する事になったんだよ、其れでだ。」
参謀長が詳しく説明すると。
「承知しました、直ぐに取り掛かります。」
「済まんが頼むぞ。」
暫くすると、参謀長が戻って来た。
「沢田さんも皆さんも此処におられては大変危険ですから、倉庫の向こう側に参りましょう。」
その後、沢田を始め、付近に居た者達の全員が倉庫の中を通り、向こう側へ大急ぎで行った直後。
「ドッカ~ン。」 と、凄まじい爆発音だ、その直後。
「ド、ドッカ~ン。」 と、又も大爆発音だ、倉庫の向こう側に退避した沢田達も。
「やはり、大砲の砲撃音と、爆発音は物凄いですねぇ~。」
「うん、そうだなぁ~、倉庫が揺れてるよ。」
もう沢田達は余りにも凄まじい爆発音に腰を抜かしそうで有る。
「皆さん、まだまだ動かないで下さいね、粉々になった鉄屑が落ちて来ますから。」
だが続いて、「ドッカ~ン。」 と、又も砲撃音が、そして、直後に。「ド、ドッカ~ン。」 と、大爆発音が鳴り響き、又も倉庫も揺れた。
「参謀長殿、今の爆発音ですが。」
「あれは、艦首の砲塔を吹き飛ばしたんですよ。」
「砲塔って、そんなにも重要なんですか。」
沢田や黒田は、正か、艦首の砲塔を吹き飛ばすとは考えていなかった。
「そうですねぇ~、まぁ~軍艦の砲塔と言うのは、軍艦の中でも最も重量が有りましてね、其れは何故かと申しますと、先程も聞かれたと思いますが、あれだけの大音響を上げる程にも頑丈に造らなければ、砲撃の衝撃で砲塔が壊れましては、若しも海戦の時には、軍艦は撃沈されるのは間違いは有りません。」
「では、その前の艦橋とはどの様に違うのですか。」
「まぁ~、はっきりと申しまして、軍艦にはどちらも重要でして、ですが、軍艦の砲塔と言うのは、敵の軍艦に対し、決定的な打撃を与えるのですから、まぁ~、はっきりとは言えませんが、砲塔、いや、軍艦の大砲と言うのは、自艦を護るにしても、敵の軍艦を砲撃するにしても、とても大事で有るとしか言えないのです。」
「なぁ~沢田、何れにしてもだ、残りの軍艦は日本海軍に任せた方がいいと思うんだがなぁ~。」
「そうですよ、これで私も、少しは気持ちも楽になりますので。」
その後は、数日でロシア海軍の軍艦は岸壁から排除されたので有る。
「本藤さんが先程申されました部隊ですが、特戦隊を召集と申されました、ですが、特戦隊は僅かに五十人程の部隊なのですがねぇ~。」
「其れは勿論承知致しておりまして、其れで先程も申しました部隊に特選隊の方々には特別な訓練を行って頂きたいと考えております。」
「えっ、今申されました特別な訓練と申されますと。」
「はい、其れに付きましては、以前ですが、私の耳に入りましたところ、特選隊の方々が日本陸軍の訓練場に参られまして、何故、日本がロシアと言う超巨大帝国国家と戦わなければならないのかを、当日、訓練場に居た部隊の兵士達に聞いたところ、兵士の殆どが入隊前には何の説明も無く、更に兵士の殆どが農民さんや町民さん達でしてね、勿論、連発銃の扱い方にしても何も知らないのですと、其れで特選隊の方々が優しく、そして、全員が理解出来様に詳しく説明され、其れで、やっと兵士達が理解出来たのだと、其れで、私は其の時思いましたのは、総司令は常日頃より、領民さん達にも理解出来る様にと優しく説明されておられ、其れを特選隊の方々が説明されたならば、兵士達が納得して厳しい訓練にも耐えて頂けるのでは無いかと考えたのです。」
「左様でしたか、其れで、本藤さんは特選隊の事ですから、我々が考えも及ばない様な訓練方法を取り入れてくれるのでは無いかと考えておられるのですね。」
「左様でして、我々日本海軍は、総司令もご存知の海の忍者部隊のお陰だとでも申しましょうか、ロシア帝国海軍のバルチック艦隊との一大海戦に勝利を致しました。
ですが、その後、ロシア帝国の別の大西洋艦隊が白旗を挙げ、其の後、艦隊の司令官からはロシア海軍には未だ百隻以上の艦船が有り、更に百隻以上もの艦船が建造されると聞いたのです。」
「其れは、私も以前聞いた事が有りますよ。」
本藤がこれ程にも詳しく説明するのは、何も源三郎が相手では無く、これまでの経緯を全く理解出来ずに居る者達の為で有り、源三郎も納得して要る。
「先程のお話しに戻りますが、本藤さんは日本海軍で特殊部隊を編成されるお考えなのですか。」
「左様でして、特選隊には訓練にもですが、作戦の遂行上、どうしても必要な部隊なのです。」
「よ~く、分かりました、ところで編成と言うのでしょうか、兵士の人数はどれ程なのですか。」
「私の考えでは、ひとつの部隊で一千人、で、その部隊を二つ編成しますので、合計が二千人と考えております。」
「成程ねぇ~、二千人ですか、私はその人数が多いのか、少ないのかも見当が付かないのですが。」
「実は総司令、まだ有りまして、其れとは別に特殊部隊として二百人の部隊を編成したいのです。」
「先程は二千人の部隊を編成されると申され、今度は別に特殊部隊として二百人を特別編成するのだと、其れには何か特別な意味でも有るのですか。」
「はい、左様でして、今回の特別作戦の中でも最も重要としますのが、この特殊部隊としての二百人でして、この特殊部隊が敵軍へ潜り込み、我が国に関する重要な情報を得る事が出来るのか、其れともひとりか、又は数人の将校をとっ捕まえまして内部の情報を得るのが、この特殊部隊の役目なのです。」
「えっ、では先程の大部隊は。」
「この部隊は最終的には敵軍を壊滅させる為の部隊でして、先程の特殊部隊の援護をするのが特選隊でして、特殊部隊の任務完了後に特選隊からの合図で敵軍を壊滅させて行くと言うのが、私の考えた作戦なのです。」
この様にして本藤の説明は続いて行くのだが。
「源三郎様、わしは、戦の事、特にロシア軍との戦がどんなになるのかも、さっぱり分からないんですが、其れよりも、おひとつお聞きしたいんですが、さっきも本藤閣下が言われました二百名の特殊部隊って、若しかしたら、昔の伊賀忍者や甲賀忍者の様な部隊なのでしょうかねぇ~。」
吾助と言う人物は、飯田、上田、森田の三名が江戸の商いに大きく関わった人物で有る。
「えっ、今、吾助さんは伊賀忍者や甲賀忍者と申されましたが、何故にその様に思われたのでしょうか。」
「いえ、別に余り大した事は考えては無いんですがね、わしも本物の忍者は見た事は無いんですよ、其れよりも、わしが江戸におりました頃なんですが、官軍と幕府軍との戦では、最初から大勢の兵隊と、幕府軍の侍が衝突してまして、其れが本当の戦だと思ってたんですよ、でも、これは聞いた話しなんで、本当なのか分かりませんが、忍者部隊と言うんですか、奴らは、本当に少人数で、しかも夜も遅くなってから、敵軍近くまで忍び寄り、そして、潜り込み重要な情報って言うんですか、物って言うんですか、わしには分かりませんが、其れだけを目的に行くんだって、其れが忍者部隊の任務だって聞いたんですよ。」
「お~、これは何とも素晴らしい、総司令、今、吾助さんが申された通りでして、まぁ~、昔の忍者部隊の用には行かないとはと思いますが、二百名と五十名程の特戦隊の方々とが同じ任務に入って頂ければ宜しいかと考えて要るのです。」
「本藤さんは、昔の忍者部隊を、今の海軍に設立されるおつもりなのですね。」
「はい、正しく、その通りでして、二百名と特選隊が合体する事で、これが本当の忍者部隊と言う訳になるのですが、二千人の部隊には敵軍の兵士を皆殺しにする為の部隊だと言う事だけに考えております。」
「まぁ~、其れにしても奇想天外なと申しましたら、本藤さんからお叱りを受けるやも知れませんが、私はこれ程にも呆れた部隊の編成を聞いた事が有りませんが、私は大賛成で御座いますよ。」
「誠に有難う御座います。私は総司令から、その様なお答えを頂けますと、今後の任務に関しましても大いに励みになります。誠に有難う御座います。」
と、本藤は源三郎が大賛成だと言った、これでやっと一安心出来ると本藤は思ったので有る。
「あの~源三郎様、其れじゃ~、わしらは忍者部隊専用の生地を織らなければならないのですか。」
「まぁ~、その様になりますが、生地に関しましては、全てお任せしますので、お願いしますね、ああ、そうでした、吾助さん、忍者部隊と鬼退治部隊のお着物ですが、今申されました専用のお着物ですが、そのお着物は出撃の時に着用して頂きますので、訓練の時には作業着で、ですが、訓練は多分、相当厳しいかと思いますので、出来る事ならば、少し厚めに織って頂きたいのですが、宜しいでしょうか。」
「ええ、勿論ですよ、これでわしらも元気が出てきますよ、其れと、わしは余り詳しい内容は説明しませんので、でも一応は日本海軍の新しい軍服だとだけは伝えますので、其れで宜しいでしょうか。」
「勿論ですよ、ですが、余り無理をしないで下さいね。」
やはり、源三郎は領民さん達には優しい。
「工藤さんにお伺いしたいのですが、先程ですが、本藤さんが申されました二千名の兵士ですが、どの様な方法で集められるおつもりなのでしょうか。」
「私も其れに関しまして先程から考えては要るのですが、問題は下手に日本国政府か日本陸軍には依頼は出来ないと言う事でして、其れと、参加を希望する兵士全員には、今、現在の日本国が置かれております状況の全てを説明し、理解して頂く事が必要だと考えております。
私は、今までは総司令の下で、全てを説明し、理解して頂く事がどれ程にも困難で有ったかを、其れこそ普通のお人ならば、途中で投げ出したく程にも苦労されておられますお姿を見ておりますので、今もどの様な方法で人員を集めれば良いのかを考えて要るのです。」
「まぁ~、確かに本藤さんの計画は大変素晴らしいとは思いますよ、ですが、一番の問題は兵士を集める事だと思いますがねぇ~。」
源三郎は何も本藤の計画に対し、反対して要るのでは無い、だが一番の問題は兵士で有り、一体どの様な方法を用いれば、二千二百名もの兵士を集める事が出来るので有ろうか、工藤の話しに、今参加して要る誰もが答えを出す事が出来ずに暫くの沈黙が続いた。
「あの~、義兄上、少し質問が有るのですが、宜しいでしょうか。」
「ええ、勿論ですよ、まぁ~其れにしても、皆さんは何故にそれ程にも深刻に考えておられるのですか、少しゆるりとして頂きたいと思いますが。」
「義兄上の質問に工藤さんは大変苦労されて要ると思うのです。
其れに先程も日本国政府や日本陸軍に対し、本件の秘密を守る為には、絶対に信頼出来なければならないのだと申されましたが、其れで、私の質問ですが、我が連合国から兵士を募っては如何かと考えたのですが、義兄上はどの様に考えておられるのでしょうか。」
「あっ、そうか、その手が有りましたよねぇ~、私は何でその方法を気付かなかったしょうかねぇ~、本藤さん、工藤さん、一番の問題はもう解決したも同然ですよ。」
「総司令、大変失礼では有りますが、私も一番に若様の申されました方法を考えました。
ですが、我が連合国から、今二千二百もの兵を出しますと、我が連合国を護る兵士がいなくなるのです。」
「う~ん、やはり無理でしたか。」 と、源三郎もだが、若様もがっかりとして要る。
「義兄上、今、私が思ったのですが、我が連合国から蝦夷地に参って頂いております、佐野さんと掛川さんの二個大隊に、一度、我が連合国に戻って頂く訳にはならないのでしょうか。」
「えっ、今、何と申されましたか、今、一度お伺いしたいのですが。」
「はい、義兄上に怒られるやも知れませんが、連合国より蝦夷地に参って頂いております、佐野大隊と掛川大隊に、我が連合国に戻って頂く事は出来ないのでしょうか。」
「いや、いや、さすがに若殿に若様だけの事は有りますねぇ~、今、若殿が申されましたが、佐野大隊と掛川大隊には戻って頂きましょう、あ~ぁ、今、若殿の提案で、私の心のお荷物が少しですが、少なくなった様な気持ちですよ。」
「私は、今回、この一件をお話しした事が、これ程にも素晴らしい中味になるとは、遂数日前までは全く想像すら出来なかったのです。
やはり、総司令にご相談して正解でした、私はこれで安心して大陸へ向かう事が出来ます。
皆様方、誠に有難う御座いました。」
と、本藤は改めて机に手を付き、頭を下げたので有る。




