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転生先は三代目魔王さまです  作者: 神坂将人
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自警団の権限

 日が落ちしばらくすると、トオルが一人の男を連れて戻って来た。


 「大変お待たせしました」


 「いえ、まだ行動も定まっていませんし、それを考える時間を作れたと思えばいいものです。ところで、後ろの人は…」


 そう聞くと、後ろの男性はお辞儀をして挨拶をする。


 「初めまして、わたしはギガス団長を務めさせていただいております。ネオンと申します」


 「それはどうも、私はシンシア。別大陸で魔物、この大陸ではモンスターっていうのかな、それを狩ったりする事を生業としているわ。あっ、でも無暗に襲うわけじゃなく迷惑な存在だけね。怪我や被害が起きて、その討伐を仕事としているから、まぁ、これ以上は長くなるからやめましょう」


 シンシアというのは当たり前のように偽名だ。


 「そうですね。わたし達もその方が本題に入りやすいのでありがたいです」


 「そうですか、それで、本題というのは?」


 ネオンは一呼吸おいて、話し始める。


 「単刀直入に言います。あなたたちを雇いたい」


 「…ほう」


 「先程、副団長から聞くと、あのモンスターを後ろの控えている方々の2人がいとも簡単に倒したと聞きました。その戦闘力は私たちにとってとても魅力的な人材と言えるでしょう。もちろん報酬は払います。もしご希望でしたらうちの団員も協力者として同行させてもらっても構いません」


 「…内容によります…とでも言いたいのですが、我々も今は仕事中でして、詳細は口止めされているので言えませんが、ある集団を追っていまして…その情報をどうにか入手したい。その片手間兼報酬としてなら手助けしますよ」


 「それくらいなら、お手伝いします」


 「私達はあなた達の依頼は次いで、なのでまず先の依頼に専念させていただきますが、そちらの依頼は?」


 「普段なら、水棲の魔物の討伐、と言いたいところですが、それは、我々の仕事です。他力本願なんて頼っていたら、なんの為の自警団か分かりませんし、あなたたちには、これの調査を頼みたいのです。おい、あれを見せろ」


 ネオンがトオルに指示を飛ばすとトオルは懐から写真をいくつか机に広げる。


 机の上に置かれた写真は魔法陣のようなものだった。しかし、そのどれもが見たことない文字やマークが書かれている。


 「ふむ、どれも見たことないものですね。でも、こんな魔法陣すぐに壊した方がいいですよ」


 魔法陣は儀式や何かに影響を及ぼすものもある。一つでは何も意味を持たないが、複数あれば天変地異を起こすことも出来るものもある。

 役目を終えれば魔法陣は自然消滅するが、このように常に残っている物は即壊した方がいい。


 「それも試しました。しかし、硬いんです。その前にこの魔法陣について俺たちが把握している情報全て答えます。まずは発生した時間。これは一か月前突如現れたものであること、5メートル×5メートルの円型であること。一つではなく複数あるということ、時折薄く光る事。」


 「…とてもいい情報とは言えませんね」


 「お恥ずかしい限りです」


 その会話を聞いたマーリンが口を開く。


 「原物を見たわけではないので分かりませんが、これは時限式でしょう」


 「どういう事?」


 「時計の針のようにもしこの魔法陣が円状に繋がっているとしましょう。ぼんやり光るのはその魔法陣が起動準備が完了しているのを意味します。それに連動して次の魔法陣そのまた次のという風に魔法陣が全て起動準備が完了するとまた一つ目から起動に入ります。その繰り返しで、発動まで時間がかかる物でしょう。その分威力、効果は絶大ですが」


 「なるほど…ところで、壊し方や効果については知らない?」


 「効果は知りませんが、壊し方なら分かります。おそらくはこの魔法陣はコアがありますね。そこを壊せば簡単に壊せるでしょう」


 「ちょ、ちょっと待ってくれ。この魔法陣にコアだと?そんなもの何処にあるって言うんだ?」


 「巧妙に隠されていますけど、このタイプは移動式ではなくとどまっていますね。魔力の出処さえつけとめてそこに手のひらサイズの石でも投げれば壊せるでしょう。よくやったりするんですよね。魔法陣を固くしたいからってコアから物理、魔法から守る術を施すんだけど、コア自身は防御面皆無だから必死に隠そうとするやつ」


 マーリンはやれやれ、といった顔で魔法陣にダメ出しをしていく。早めに効果出すならもう少し簡略化を…などという事から素人レベルの術者と思っているようだ。

 それを聞いているネオンやトオルはその的確な事を聞いて心底驚いているようだ。


 「…あんたら、マジで何者なんだ…?写真越しでそんなことも分かるなんて…ハハッ、もしあんたらみたいなのがいるって知らなかったら強さ云々の意味なんて次元が違うと驚愕しちまうよ」


 「しかし、協力するというのですから、いいでしょう、これ以上はない超優良人物では?」


 「その通りですね。もう日も落ちて夜の帳が降りています。宿は取っていませんよね?自警団の権限で今すぐ泊まれる宿に話を通しておきます。今晩はそこで、休むといいでしょう」


 「おや、それはありがたいね。でも、自警団は公認ではないのにそんな権限が与えられるのかい?」


 「半ば公認というか黙認という感じですから先程言ったように独断で管理してくれるならそれで、楽できるというのが市長らの考えでね」

次回12月14日月曜日予定

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