第十三話 天然歌姫と予言めいた言葉
なんや色々あり。
ちょっと無理矢理感が…
「あ…大丈夫ですか?」
「まあな。」
「あ!時雨だ〜!」
ユウサリとは別の声が聞こえたかと思えばいきなり飛びつかれた。
「ぐほあっ!?」
「しっ…時雨!だ…大丈夫!?」
「だ…大丈夫だ。ちょっと痛いけど。」
心配そうにレディアが俺を覗き込む。…ていうか…
「何時来たんだよ…ロディア…」
「?結構前からいたけど」
淡い緑のロングヘアーの少女がへにゃっと笑いながら答えた。俺が首をひねるとレディアが教えてくれた。
「えっとね…時雨達が調べものをしている間に来たんだよ」
「へえ…」
「でも…、二人共忙しそうだったし…それにロディアが…」
レディアがチラっとロディアを見ると機嫌よくニコニコしながら手を挙げた。
「二人の時間を大切にしてあげないとね〜って言ったんだ♪」
「「は…?」」
ロディアにそう言われ、思わずユウサリを見ると何故か顔が赤くなっていた。しかも何か慌ててるし。
「何考えてんだよ。なんだ?変態かお前」
「ちっ…違いますよ!!」
顔を更に真っ赤にして全力で否定するユウサリ。…説得力ないぞ。それ←
「ほう……?貴様は時雨…というか妹をそうみていたのか…」
物凄くどす黒いオーラを放ちながら愛用の妖刀を構える蒼夜。…つーか今、俺のこと"妹"って言わなかったか?
あれか…いつもの悪い病気が出たのか。←
「違いますよ!!ていうか貴方もなんですか…?然り気無く時雨を妹って言いましたよね!?」
「ああ。言ったさ。」
「さらっと認めんな、アホ蒼夜!!」
なんなの!?コイツら!!
ロディアが目をキラキラさせながら俺と蒼夜とユウサリを見ているし…何期待してんだよ…本当←
チラッとレディアを見ると案の定オロオロしていた。
…なんなんだよ。ホント…
「おい、蒼夜!ユウサリ!またさっきみたいに手加減なしで鳩尾殴るぞ!!」
ピタリ、と武器を構えた体勢のまま二人は止まった。
まったく…妙なところ息ぴったりだな。
「はぁ……」
「ねぇ…時雨…」
「ん?どうした、レディア」
振り返ってみるとレディアが少し怯えた表情をしていた。
…ただ単にさっきの俺を見てこうなった訳ではなさそうだ。
「…嫌な…予感がする…黒い…なにかが…"光"を意味する子を…もう一度狙っている…」
「え?」
"光"を意味する子…?それってつまり名前にそういう意味がついているヤツのこと…
そこまで考えてはっとした。
「リヒトか…!?」
もう一度狙っているって…永遠の命と声を奪ったヤツか?
(…んなことはどうでもいい!!)
もしソイツがリヒトを消したら……各世界にいる"リヒト"が消滅してしまう。そうじゃなくても…既に輪廻に綻びがあるっていうのにまた何かされたらマズイ。
「…行くしかねぇな。」
「時雨…」
「待って…!一人じゃダメ…フランシアも一緒に…」
「え?わたし…!?」
レディアの突然の指名にフランが驚いた。まあ…無理もないか。
少し戸惑っていたがすぐにフランは頷いた。
「わかった。」
「よっしゃ!んじゃ…行くとするか!!」
俺はフランの腕を掴み術式を展開させた。
再び異世界へ!なんです。←




