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Eyes of diamond and Escape  作者: 空と色
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イリューストSide 修業

ギクシャクしながらラーシャの元を離れて、しばらくすると、歌がかすかに聞こえてきたので歌に耳を澄ましていた。

うまいなー・・・・・・誰が歌ってるんだろ?

やっぱ水の民の人?

あれ・・・・・・この声、聞き覚えあるような?

そんなわけないか。

「何1人でぶつぶついってんだよ?怪しいぞ。」

いきなり後ろから声がして驚いて振り替えると、ダルキリがいた。

あれ?ダルキリが僕を追い掛けてきたって事なのかな?

「あ、え?ダルキリ?ラーシャといたんじゃ・・・・・・?」

「怒られた。俺は“スレンダーが売り”ってほめただけなのに。」

あーぁ・・・・・・ようは、ラーシャが気にしてるところに触れたんだな。

あれ?でもラーシャはグラマーになりたいってこと?

どうして?

ラーシャはラーシャだからいいんじゃないの?

ラーシャはどうしてグラマーになりたいんだろう。

不思議だ・・・・・・。

しばらく押し黙りながら歩いていると、木にぶつかりそうになって驚いた。

「うわっ!?」

「何やってんだよ?・・・・・・そのまま木に激突しちまえば面白かったのに・・・・・・。」

「ダルキリ?聞こえてるよ?」

僕がにこりと笑ってダルキリを見た。

というか、激突しちまえばとか、失礼にも程ないか!?

見てる側は楽しくてもぶつかる側は楽しくないよ!

「それより特訓は?」

「・・・・・・やる。」

僕がうなずいたその時に、声がした。

〔世界は終わらせない―――〕

「え?」

一瞬ダルキリが言ったのかと思ったけど、声が違う。

―――世界は終わらせない?それってどういう事なんだろう。

「イリュースト、いきなり止まるなよ!」

ダルキリに言われて僕は歩きだした。

「ああ、ごめん。」

・・・・・・世界は終わらせない・・・・・・後でラーシャにでも聞いてみよう。

ラーシャが知ってるわけないけど、もしかしたら何かアドバイスみたいな何かをくれるかもしれない。

「じゃあ石をもう一度投げるから全部避けろよ。」

「え!」

それはやったじゃないか!と言おうとしたとき、ダルキリが僕の言いたいことがわかったらしく、僕より先に言葉を発した。

「え!じゃねぇ!さっきのは俺が八つ当たりしてると思ってたんだろうが!今この状態でどれだけ本気が出せんのか俺に見せてみろ。」

えっと、つまりは違う状況下でも僕が本気を出せるか見るって事?


いいよ、やってやる!

僕だって・・・・・・僕だって本気を出せば凄いんだ!

・・・・・・きっと。




って言うのは冗談として、確かにこんな気の抜けたような状態で全ての石が避けられるか自信がない。

そう考えると、どんな状況下でもいきなり戦う態勢が備えられるダルキリやラーシャはやっぱりすごいんだな、って思う。

「わかった・・・・・・頑張るよ。」

それだけ言うと、僕は剣を鞘事抜いてダルキリと向かい合わせになった。




―――数時間後。

僕は息を切らして地面に仰向けになっていた。

「ぜっ、全部なんて避けられな・・・・・・いよ!」

「お前バカじゃねぇのか?避けるったって自分に当たらないと判断したらいちいちそれにまで反応する必要ねえだろ。そんなんに反応してるから自分の近くにきた石もまともに弾けねぇんだよ!」

「う、うるさいな!言っとくけど、僕はこの特訓今日が初めて・・・・・・なんだよ!?」

ゼーハーゼーハー言いながらやっとの思いで返事を返した。

「初日でココまできたのはなかなかだと思う。だけど覚えとけよ!俺、訓練に関しては優しくねえからな!」

・・・・・・ダルキリってほんと、訓練の時だけ性格豹変するよなぁ・・・・・・。

どうしてあんなに素早く動けるのにラーシャに殴られてるんだろ・・・・・・ダルキリならラーシャの拳ぐらい見極められそうだけどなぁ。

「お前、休んでるか?」

ダルキリに聞かれて頷いた。

「なら俺はちょっと剣振り回してくる。2日も剣握ってないからな。腕がなまっちまう。」

そう言いながらダルキリは僕より太い剣を軽がると持ち上げ、肩に手を掛けた。

「・・・・・・ダルキリの剣は、太いから石が避けやすいよね、ずるいなぁ・・・・・・。」

「あぁ!?なんだ、ならダンベル片手で持ち上げられるようになってから大剣使うか!?」

僕は呟いただけだったのに、ダルキリが睨んできた。

「じ、地獄耳だ!」

「あ?自分の名前出されたら聞くだろそりゃ。大体、剣には剣それぞれの特性と欠点がある。自分にあってねえもんを振り回しても意味がねえ。どれだけその剣と自分があってるかの相性も運もあるからな。ねぇもんを羨ましがってもキリがねえだろ。人のもん羨ましがってる暇があんなら、自分の剣を振り回しやがれ!使い慣れてないうちから羨ましがってんじゃねえよ!」

ダルキリに怒鳴られ、僕の体は強張ったけど、それに触れられることはなかった。

ダルキリは「フンッ」と鼻息一つもらして僕に背を向けると、どこかにいなくなってしまった。

確かに、ダルキリの言うとおりなのかもしれない。

自分の持ち物さえ十分に扱えないのに、他が扱える分けない。

羨ましく見えるのはその剣をうまく持ち主が扱えているからだということなのだろう。

だから恐らくダルキリは“人のもん羨ましがってる暇があんなら、自分の剣を振り回しやがれ!”と僕に言ったのだ。

人の物を羨ましがるより先に、使いこなせ。か・・・・・・。

「難しいよ、僕には、まだ・・・・・・。」

僕は苦笑すると静かに自分の剣を手に取り見つめていた。

細くて長い剣。

だけど確実にラーシャのような細い剣やダルキリのような太い剣とは違っていて、片方にしか刃がない。

二人は両側に刃が付いてたのになぁ・・・・・・。

〔剣を使いこなしたいか?〕

いきなり頭に声が入ってきて僕は思わず後退あとずり、「誰だ!?」と叫んだ。

というか、剣も出さずに後退って、その上見えるかさえもわからない相手に「誰だ!?」って間抜けにしか見えないよ・・・・・・僕はバカだ・・・・・・。

多分頭に声が響いてきたから人間じゃないとは思うんだけど。

〔ここだ。ここにいる。以前おぬしに触れ、ココまで案内した。〕

「案内って・・・・・・あの、川!?」

おそらくあの時ラーシャに姿をかえた川の妖精だろう。

近くに川があるのかと探してみると案の定ある。

さすが水の民と呼ばれているだけある。

あっちこっちに川が流れているみたいだ。

〔強くなりたいか?〕

僕は頷いた。

「なりたい。」

〔何故?〕

「仲間を守りたいから。」

〔ならば手助けをしよう。“切り札よ”川へ。〕

「え?」

今、確かに声は・・・・・・僕を切り札と呼んだ。

僕が、切り札?何の話?それに、世界は終わらせないって?

謎な事がまた増えてしまったが、僕は言われたとおりに一礼すると川の中に入った。

すると川はラーシャのような姿になり、〔私がお主を鍛えよう〕と言ってニコリと笑った。

相変わらず透明だ。

すごい。

感心していると水が飛んできて僕に直撃した。

「つめたっ!?」

〔なに、心配する事はない。ただの水ゆえ、おぬしが風邪を引くことはあっても怪我をすることはない。あの石のようにはな・・・・・・。〕

え?あの石ってことはあの訓練を見てたって事?

ラーシャ姿の精霊はこくりと頷くと、こう続けた。

〔水は怪我をしない代わりにすべて弾き返すことが難しい。鞘を抜け、なに、誰も怪我するものなどいないさ。強いて言うなら切れるものは自分とさかなたちだけだろうが、さかなたちは私が保護している。思う存分振り回してよいぞ。〕

僕は素直にそれに従ったが、何時間やっても水を完璧に避けきることはできなかった。

水は剣で切れてしまう・・・・・・これでは――…‥。

〔そう、意味などない。技を取得せねばならぬな。〕

もう思考を読み取られる事を不思議だとも感じることなく頷くと僕は構えなおしてから言った。

「技はどうやったら取得出来るの?」

〔そんなものおぬしが作り出すに決まっているだろう。人のモノを真似て出来る技などまがい物だ。〕

そういわれても・・・・・・と思いつつ、手応えのあまりない水を切り、自分に水が掛かってきていた。

形のないものをどう弾き返すか・・・・・・考えているうちに空はだんだんオレンジ色になってきていた。

形がないものは形を作るか形がないもので返すか・・・・・・水を跳ね返せるのは・・・・・・何だろうか?

その瞬間に水がぴたりと止んだ。

〔今日はココまでだ。風邪をひくといけない。早く仲間の元へ帰るといい・・・・・・それが本当の仲間かどうかはわからぬがな・・・・・・。〕

「え?」

僕が振り返った時にはもう跡形もなくただの川が目の前に広がっていた。

“それが本当の仲間かどうかはわからぬがな・・・・・・”?どういうことだろう?

確かにここの民の人とは異民族だし、仲間ではないけど・・・・・・。

ヒヤリとした風が吹いて僕は思わず身震いをした。

「さむっ!」

早くあがろう。

このままでは本当に明日には風邪を引いてしまいそうだ。

川からザブザブあがり、一礼して建物内に駆け込むと、ラーシャやルキィルさんに会い、驚かれてしまった。

「イリュースト!何あなた服までびしょびしょじゃない!どうしたのよ!?」

「え、あ、いや・・・・・・ちょっと。」

と言って曖昧に笑ってごまかすとルキィルさんが呟いた。

「水の精霊との約束・・・・・・一つの縛り・・・・・・。」

縛りと言われると不気味だけど、約束は別にそうでもない。

言葉って不思議だなぁ。

「あ、そうだ、ラーシャ後で話があるんだ。ちょっと時間もらってもいいかな?」

「良いわよ?だけどそれはルキィルがいたらまずい話し?」

「うーん・・・・・・どっちでも。でもルキィルさんにはいてもらっても意味わかんないと思う・・・・・・。」

「・・・・・・ルキィルはいるかもしれないわよ。あたしの見張り役としているんだもの。」

「わかった。」

僕は頷くとそこを後にした。


作「まず、謝らせてください。展開が遅くてすみません!更新が遅くてすみません!決して怠けてるわけじゃないです!忙しいだけです!!だから見放さないでください!!」

イ「いきなり何……?」

作「……うん、この小説を評価してくれる人ってすっげー少ないんだ。そんな少ない人がさらに減ってんだよ。作者的にかなり凹んでんだよなぁ……。」

イ「……へー。」

作「ファンタジーはスピード命、文章構成が甘いやつは、新規更新スピード命。なのに、出来てないんだよ。ここでイリューストを強くして、ルキィルにはこういう問題を起こして……とか思ってるとついつい展開が……けっこうそれでも削ってんだけどなぁ……ルキィルの話とか……でも、思ってるより更新が遅いのは事実なんだ。更新というか、ストーリー展開もなんだけど。この国抜けたらスピードアップすっから、イリューストは心しておくように!」

イ「ええええ!!イヤだよー!僕、スパルタは無理だよ!?」

作「そんなもん知らん。」

イ「知ってるじゃないか!」

作「いちいち細かいヤツだ……。」

イ「そういう性格にしたのはそっちじゃないか!」

作「おーい、ダルキリ。」

ダ「久しいな、俺の出番なんかずっとなかったのに、なんだ?」

作「イリュースト、鍛えてやってな。」

ダ「言われなくてもそのつもりだぜ?」

作「……今ならダルキリ!お前とも上手くやっていけどうだよ!作者は!!」

ダ「おう!」

イ「勝手に結束するなぁああああ!!」

作「今回はココまでです。本当にストーリー展開遅くてすみません。もっとがんばるので、良ければこれからも見てやってください!そして、ココまで読んでくださった読者の皆様、ありがとうございます!」

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