其四十三
えーと、唐突ですが、あとがきについて、ちょっとご説明を。
現在、【ドラすく誕生日公開こーなー】と、【ドラすく裏秘話】の二つのコーナーがありますね。
それに、後二つ加えて、【ドラすく人物紹介こーなー!】と【ドラすく用語解説】も入れたいなぁーと思ってます!
詳しいことは、これから活動報告に書きますので、そこんとこ、よろしくぅ!!
「えっ、えっ?佳穂さんっ?!」
「利人さん、どうしたんですか!?!?」
睦月寮に着いた利人と、気を失っている佳穂を、奈濟さんと理衣が、絶叫で迎えた。
「軈之球が出現した。こいつは、町中の住人一人ひとりに個別の結界を張るのに力を使ってしまったんだ。」
「か、佳穂さぁん!」
「早く寝かせてあげろ。」
理衣に佳穂を任せると、それを見送ってから奈濟さんが言った。
「先ほど、軈之球が出現したと言いましたね?……やはり現れたんですか。」
苦しそうな奈濟さんの顔を見て、利人はゆっくりと言葉を紡いだ。
佳穂が運ばれたのを見て、他の寮員達もあつまってきた。
「はい。今、龍精達が援護に回っています。あの子も行きました。皆さんも、協力を。」
無言でこくりとうなずくと、六人は部屋に戻る。
そこで、利人ははっと思い出し、近くにいた冷斗を呼び止めた。
「なんでしょうか?」
いつもとは違う焦りの表情で、冷斗が利人に聞く。
だが、利人も焦ったように言った。
「あいつの部屋は、どこ?」
一方、きいは部屋で外の景色を眺めていた。
一面真っ暗闇だが、ところどころでオレンジ色の光が灯っている。
ますます表情を硬くさせるきい。
すると、ふいにドアがノックされた。
「どうぞ。」
と言うと、ガチャリとドアが開き、利人が入ってきた。
くるりと方向を変え、きいは少し首を傾げた。
「なに?」
「『なに?』、じゃない。状況は、分かってるんだろ。」
「さすが。」
はあ、と息をついて、きいは利人を真っすぐ見つめて言葉を発した。
「佳穂さんが結界を張ったんだろ。でも、あれに効き目はない。」
「なんだと。」
声を低くして、きいはつづけた。
「軈之球の呪力は、『前』はさほど強くはなかった。あの人が、あの時点の軈之球出現で、同じように結界を張っても、気絶はしない。
でも、『今』は違う。
だろ?」
まるで、利人には答えが分かっているかのように問いかける。
その水色の瞳には、いつものいたずらな表情はなく、罪悪感の色が映し出されていた。
その問いかけに、利人は無表情で、窓から見える軈之球を見つめて言った。
先ほどの人体出現現象により、道に群がってしまった人々を送り届け、巴樹と赤奈は、ある風景を目にした。
「まったく。そうやって人をからかうのもいい加減にしませんか?
それをする暇があるのなら、たとえ雅龍将様だとしても、地龍の力によって罰させていただきますが。」
「………すみませんでした。」
「佳穂さんが倒れてしまった今、回復するまで持ちこたえなくてはなりません。
あなたの力なら、どうにかできるのではありませんか?」
「………はい。」
((な、なんか立場が逆転してる!?))
驚愕の目で、二人は赤羽と陵を見る。
いつもと違う冷たい茶色の目が、陵を見射抜いている。
「あ、お二人とも。ありがとうございました。」
やっと巴樹と赤奈に気づき、赤羽が笑顔を浮かべる。
その後ろでは、よろよろと立ち上がる陵がいた。
「えと……大丈夫なんでしょうか?」
おずおずと陵を指示して巴樹がたずねると、その笑顔を深くして、赤羽は言った。
「大丈夫ですよ?いつものことなので!」
その笑顔が妙に怖くて、少し後ずさる。
と、突然。
「伏せて!!」
「討つよ!!」
どこからか、聞いたことのある声が響く。
わけのわからないまま、四人は伏せる。
すると、頭の真上すれすれを、何かがものすごい速さで通り抜ける風音がする。
しかも、二本。
ぐおおおおおおおお……
と、毎度おなじみのうなり声がして、はっと巴樹が顔を上げる。
いつの間にかクラの大群がそばまで近寄ってきていた。
陵と赤羽は、その大群を押し止めつつ祓っている。
そこで、巴樹は気が付いた。
(真ん中の二列が消えてる?)
あることに思い当たり、そのまま後ろを振り向くと、そこには仁和と小冬が弓を片手に立っていた。
「仁和さんっ!小冬さんっ!」
「おー、二人とも!ありがとぉ!」
と駆け寄ると、難しい表情を崩さずに仁和が言った。
「町の人たちは、なんとか全員避難したわ。後は、軈之球とクラをどうにかするだけよ。」
「あんたたちも、早く祓い始めなさいよね。」
いつもと同じツン小冬の言葉にくすりと笑いながら、二人はうなずいた。
「「了解です!!」」
そう言うと、巴樹は風華を構え、赤奈は紅赤を持ち、まずは目の前にいるクラを睨みつけた。




