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異世界帰りの最強魔術師、現実世界でも無双する。 ~唯一魔法が使える俺、なぜか英雄扱されて困ってます~【26年5月発売】  作者: 茨木野


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93.手心を

 さてと。


 贄川にえかわ咲耶さくやに任せ、俺は一人、ももかたちの元へと疾走する。

 アスファルトを強く蹴り、夜風を切って進む。


『して、勇者よ。どうする? 魔力を探知サーチしようにも、異能者どもは魔力を持っておらんぞ?』


 脳内に、魔王の呆れたような声が響く。

 これが異世界なら探知は楽だが、こっちの世界の人間は魔力を全く持っていないからな。


「魔剣の魔力を辿ることは?」


 ももかと玉姫たまきは魔剣を――魔力を帯びた武器を持っている。

 妖刀と違い、彼女らの武器は魔法の武器。すなわち魔力があるはずだ。


『残念じゃが、ももかたちの魔力はその……』


 魔王が言葉を濁す。

 察した俺は、ズバリと言い放つ。


「ああ、雑魚すぎて探知の網に引っかからないのな」


『我が言いにくいことを、ズバッと言いよって……』


 ももかたちは魔剣使いへジョブチェンジした。

 とはいえ、彼女らの魔力は俺ら異世界組と比べると、とんでもなく微弱だ。

 ゆえに、魔王の広域探知スキルでは、ももかたちの魔力はあまりに小さすぎて感知できないのである。

 例えるなら、マグロ漁船の網を、プランクトンがすり抜けていくようなものだ。


『主よ……その……もう少しこう……手心というものをな……』


「え、でもマジであいつらプランクトン並だろ?」


『事実だとしてもっ、それを女子おなごに言うのはデリカシーがないのじゃっ!』


 魔王が脳内で、ぷりぷりと怒っている気配がした。

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※1/22(木)


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― 新着の感想 ―
プランクトンといってもピンキリなんですけどね エチゼンクラゲなんかは余裕でマグロの網にかかります
絶対、やばい奴と交戦してそう
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