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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第三章 やるべきこと
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第三十六話 ビシュレックライガとの戦闘とエミラッシェさんの機嫌

「あと四日後、か。」


[王の道]の捜索および、私の人生の転換点。無能な主に仕えるのではなく、私が素晴らしい主になり、望む物を全て手に入れられる。

ミラシュレイン、すまないな。俺は裏切るぞ。アスタルテと共に。

____________________

ビシュレックライガ 2歳


攻撃力 210

守備力 72

魔力量 72

速さ  42

体力  221


獲得スキル

なし

____________________


「これが魔物......。」

「デラストレイレスよりは楽だ。俺が戦うので、サポートを頼む。」


そう言って、ハルセンジアさんは少し道から逸れる。狙いを馬車にさせず、カバーもできる範囲だからだろう。ハルセンジアさんが辺りに魔力を放出させ、ビシュレックライガからの狙いを受ける。本当に一人でやるつもりらしい。この前見た時のハルセンジアさんのステータスと比べて、守備力とスキルの有無以外勝っているビシュレックライガ。勝ち筋は体格差を活かした森での地形戦、[ステータスオープン]による行動のサポートだ。ここでビシュレックライガの攻撃力が上昇し、守備力が減少する。見た目ではわからないが、攻撃態勢に入った事が分かった。


「攻撃力の上昇、守備力の減少を確認しました。」

「分かった。」


その瞬間、ハルセンジアさんの速さが急激に上昇し、瞬間53を確認した。

しかし、ビシュレックライガはそれに反応し、バックステップで後方に下がる。だが、守備力と攻撃力が下がっている。


「動揺しています、今なら!」

「だらぁっ!」


木々に身を隠しながら近づいて、ハルセンジアさんは前足の二本を切り落とした。人間ぐらいの太さがある足を切り落とす攻撃力も驚くが、それ以上に反応速度が異次元だ。口から放たれる魔力弾をかわし、胴体にもダメージを与える。体力は残り48。もう止めを刺せそうだ。


「終わりだ。」


木を足場にして飛び上がり、頭に剣を突き刺す。ビシュレックライガは咆哮をあげるが、砂埃を立てながら倒れ、絶命した。ハルセンジアさんはすぐに素材の回収を始めたらしく、俺も手伝う為にハルセンジアさんの下に向かった。



「ヴィンデートのスキルのおかげですぐに終わった。本当は向こうから仕掛けてくれないと、安定して倒せない魔物だからな。感謝する。」

「ありがとうございます。思ったより早く帰れそうです。」


森を抜け、平原を進む途中にそんな話をしていた。ビシュレックライガの頭を解体しながら。ビシュレックライガの頭にある、シアン、マゼンタ、イエローの目は、魔術具の材料になるらしく、そこそこの値段で売れるそうだ。


「見えたぞ、セントレイクの街だ。」


門が見える。もう三十分あれば、帰れそうだ。

俺はビシュレックライガの解体のペースを上げた。



「お帰りなさい、かなり早いですね。」

「森で魔物に遭遇したが、平原にいる魔獣があまり襲って来なかったからな。」


完全に暗くなる前に、茨の城に帰ってきた。大通りや広場に大型のベルが配置されており、昨日の今日で火事の対策が出来たらしい。後日管理支部に行ったら、オスターに大型ベルの設置がいかに大変だったのかを聞かされた。


「では、俺はエデルジート団長に今回の報告をしておく。ヴィンデートは先に休んでいてくれ。」

「ありがとうございます。」



お茶会部屋に入ると、食事中のシリアスさん、テレヴァンス、そしてエミラッシェさんがいた。最近はふさぎ込んでいたエミラッシェさんだが、火事の報告から少し元気になったように見える。


「ただいま戻りました。」

「お帰りなさい、ヴィンデート。仕事の話を聞かせてくれるかしら?」


エミラッシェさんが先陣を切り、護衛について聞いてくる。ここで「最近ふさぎ込んでいましたけれど、元気ですね。」なんて言ったら、また気を落としてしまうかもしれないので、素直にこれまでの事を話す。こんな元気なエミラッシェさんは久しぶりだ。お茶会好きなだけあって、話の進め方が上手く、楽しいひと時を過ごせた。

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