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明日世界が終わる日の今日  作者: イルミネ
第三章
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なけなしの女子力V.S.

 集合時間ぴったり、全員が集まった。

挨拶やいわゆる世間話も早々に済ませ、動きを確認する。

 「ツリーの点灯、何時からだっけ?」

 「6時のはずだよ。だから、それまではショッピングモールでテキトーに、ね。」

 「うぇぇい!なら早速行こうぜつむぎ!」

 「え、わ、ちょっと」

湊音みなとに強引に腕を引かれ、させるがままに付いていく。何が湊音こいつをそんなに駆り立てるのか。


 「男子陣あいつらとは、離れたわね。さて、紬。彼氏へのクリスマスプレゼントを選ぼうではないか!」


▼▽▼▽▼

 私たちが最初の店のショーウィンドウを眺めている頃、やっと彼氏たちが追い付いてきた。

それからはグループ行動だ。色折々の店を巡り、プレゼントを見繕った。まだ決定こそしていないが、すでにいくつかの候補に絞ってある。あとは厳選するだけだ。

道中、廉や湊からの視線をチラチラと感じた。男二人でコソコソ話し合ってることも多かった。が、それはBがLするような展開ではなく、各々の彼女らへのプレゼント選びだろう。自分等に、と思うと気になって仕方ないが、そこは見て見ぬふりを、気づかぬふりをするのがマナーではないだろうか。



「そろそろ、お腹空いてこない?」

「じゃあ、何か食べようか。九十九さんと湊は?」

「じゃあ、食べるわ。」「食べようかな。」

昼食を済ませ、厳選も終えた頃には四時半を回っていた。そろそろ、ツリーの所に戻りはじめてもいいころか。

皆、考えは同じなようで、ゆったりまったりと戻り始める。


▼▽▼▽▼

「まだ若干明るいね。点灯自体はあと30分無いけど。」

互いに話題を探るように話していく。下手なことを言って買い物内容に触れてしまえば、その後のムードに響く。やはり女子、ムードは大事にしたいところ。

 同刻、場所は大きく離れて、太陽。その動きが徐々に活発化してることに、世界中の一般市民のほとんどが気付けなかった。


 「あと五分~♪」

増えてきたギャラリーがざわめき始める。

 「…なあ、さっきより明るくなってきてない?…気のせい?」

 「んー、街灯もあるし全否定は出来ないけど、多分気のせいじゃない?」

 「そうかなあ」


 「あと30秒!いよいよねぇ。 カウント9.8...1.0!」

 「おー!着いt」

その言葉・感動に覆い被さるように、視界の明るさが最高値に達する。しかし、それはツリーのものではなかった。

真昼と錯覚してしまうほどの光。

次々に消えていく街の明かり。

光が視界からフェードアウトしていく。


観衆の注目はツリーから逸れていく。

ざわめきが増す。


 「れ…廉。今のなに?」

 「わからない。けど…太陽フレアかもしれない。」

 「授業で言ってたアレ?」

 「そう、あれ。でもまだ夕方だし、明るいからなんとかなるでしょ。」

真冬の夕方に、<明るい>などという表現は見合わないが、事実なので仕方がない。


 それで太陽フレアとは

太陽表面上の大規模爆発のことで、磁気とかの関係で大規模停電を引き起こすこともある。

状況的にはそれ以外考えられない。


 乙女的には、ここで慌てて彼氏を頼るのが正解なんだろうが、正直なところ心配をかけたくない気持ち3割めんどくささ7割であわてふためく事はなかった。

 彼氏の方へ視線をやると、横顔から動揺が見てとれた。それは湊にも言える。しかし、言葉に出さず、平静を装ってる辺り頼れる存在だと感じる。



日が沈む。依然、電気は止まっている。先程とは一転して、暗くなってきた。街から明かりが消えるというのはここまで不安感を掻き立てるとは。

ふと、上を見上げる。


「あ!見て!星!よく見えるよ!」

どーも、イルミネです。


過去に実際に太陽フレアによる災害は起こっていたそうです。現実は小説より奇なり。


あ、エイプリルフールですね。

特にネタがないです。

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