奮起させよう。
※男子会です
キーンコーンカーンコーン
「んじゃあ、お前ら、週明けからの期末!頑張れよ!解散!」
担任の激励もどきで、皆わらわらと動き始める。
そのまま教室を出ていく者、友達の所に行ってグダる者。今日の私は前者だ。今日はまっすぐ帰らないと期末ヤバい。
「廉。さすがに今日は急いで帰るわ。じゃっ!」
「おー。頑張って~!」
彼女こと清水紬が手を振り、駆けていく。
(ん~…。ひとりか~…)
少々落ち込みつつ、帰宅準備を進めていると
「廉!今から、ちょっと時間ある?」
湊だ。元気だな。
「んー。まあ。」
「そっか!じゃあ、ちょっと付き合え!」
「…告白?悪いけど、俺彼女居るし。男色の趣味はないし。。」
「ちっがうわ、馬鹿!つか俺も湊音居るし!」
「のろけてんじゃねーぞ」
「今、振ってきたのお前だろ⁉」
「はいはい。んで本題は?」
「あー、ここじゃ難だし、中庭で。」
「えー、俺勉強したいんだけど?」
「どうせ、俺らは抜かれねえって。」
やめろ。そう言うことを口走るんじゃない。周囲からの視線がいたい。
「…悔しかったら、抜いてみろお前らー!」
あ、馬鹿。すると周囲からは
「くっそー!ぜってー抜く!」
「会長も湊も引きずり下ろしてやるぁ!」
「宮代、一之瀬!あんたら、首洗って待ってなさい!」
ヤル気に満ち満ちた目標が飛び交う。湊は人を惹き付け、やる気とかそういったプラス面を引き伸ばす不思議な魅力がある。正直、羨ましい。本人は、盛り上がるな~くらいにしか感じてないらしい。
「つぅーこった。行くぞ廉。」
「えぇ!ちょっ!おい!」
俺の手を取り、湊が駆け出す。
…こういうのって、男女でやるやつ…。
▼▽▼▽▼
「んで?ここまで引っ張って来てどうしたよ?」
「ん、まあ。」
「口ごもって、可愛い娘ぶってんじゃねーぞ。」
「んな?はぁ?ちがうわ!」
「なら、理由を述べよ。」
捲し立てたところ、はぁと一息吐いてから湊は訊ねる。
「重いのと軽いの、どっちから聞く?」
「重い方で。軽いのは帰りながらで。」
「オッケオッケ。重いのはアレだ、世界終末時計。」
「ニュースのやつな。それが?」
「ああ、気になって調べたんよ。そしたら、」
おい、そこで切るなよ。
「そしたら…?」
肩に力が入ってくる。
「終末までは、あと4ヶ月。Xdayは3月30日。」
「…情報源は?」
「現在の太陽光の強さ。過去百年の強さの推移。過去百年分の気温変化。と、現在の世界中のCO2排出量から、NASAとかJAXAとかが計算したんだとさ。」
まあ、世間的には、あんま信じられてないみたいだけどなと続く。
「まあ、だから、その、後悔すんなよ。つぅこと。」
歯切れが悪いのは、こいつは信じてるからだろう。
「…わかった。お前が言うなら信じるよ。」
正直、信憑性は低いのかもしれない。が、ここ最近のニュースや気象状態からするに、強ち嘘ではないだろう。
「んで?軽い方は?歩きながらな。」
と言うが早いか、俺は校門へと足を運ぶ。付いてきながら湊が答えるには
「んー、廉と紬は付き合ってるじゃん?」
「うん。」
「ってことは、お二人もリア充と呼ばれる部類なわけよ。」
「おう。」
「…なんか、二人揃って、俺らに厳しくね?」
「のろけてるからだろ。」
「のろけてないわぁ!」
「のろけてますぅ。」
どちらからともなく、笑い出す。
「ハハハ」「あははは」
…!
「っ!」
「おい、どうした、廉? 眩し、痛っ!」
「言っとくけど、俺はなんもしてねーぞ。」
「わかってるよ。なんだ今の。」
「「もしかして」」
(嘘だろ、おい。)
「もしかするよな。」
「ああ、さっきの話、信憑性が出過ぎてきたな…!」
どーも、イルミネです!
男子会です
稚拙な文章ですが、読んでやってください!
3/22 少し訂正しました。