表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チートゴースト  作者: 未知風
5章「花よ咲け」
PR
33/47

5話「仲間も集えば武器も集う」

目が覚めるとユキさんの顔が目の前にあった。私は驚いて頭を上にあげてしまった。その拍子に彼女の頭と私の頭はぶつかり頭を痛めた。


「いたーい、この最低男」

「いてぇよ、ダメイド」


私とユキさんは自分のおでこを自分の手で撫でている。

周りにいた有川さんやテンマたちが笑う。


「よかったです。あっ、そうだ」とアポロニアは言う。彼女は自分の持っていた武器を私の方に見せてくる。


「それがどうしたの?」

「こちらの武器はこう合わせれば……」


剣と剣の腹部分を平行してくっつけて合わせると一つの絵がそこに現れた。


「あら、紅葉もみじですわね」

「えぇ、あるおじさんからもらったんですけど、この武器の名前は紅葉こうよう。今、私が言うと技が発動するので言いませんが、その二つの言葉を合わせれば使用できます。それとテンマさん?」


彼女にそう言われるとテンマはリュックから弓を取り出す。赤い弦だ。


「兄貴、先ほど敵から奪った奴ですぜ?兄貴のように使いこなすことは出来なかったっす」

「えぇ、彼の言う通り私も使用することが出来ませんでした。ただそれを使用していた女は『赤飯赤飯せきはんあかめし』と言ってましたのでそれで出来ると思います」

「うん……」

「まだ分からないのかしら?最低男さん。これらの武器を与えるということですよ。ですよね、お姫様」とユキさんに言われる。

「えぇ、まぁ、そういうことです。先ほどの双剣をくれたあるおじさんが言ってましたが、集まった伝説の武器が揃えば魔王を倒せると言ってました」

「全部?」


そして私はリュックやそこら辺に置いてある武器を持ってくる。

ミストリアから奪い取った『国境国境こっきょうくにさかい』の長い剣。

アルファから奪い取った『黒煙黒煙こくえんくろけむり』の槍。

黒い眼帯を付けた男から奪い取った『雷鳴雷鳴らいめいかみなり』の黒い拳銃二つ。

女から奪い取った『国旗国旗こっきくにはた』のエメラルドのハンマー。

私が倒れそうになった時に何かしらの影響で倒れた男の『天空天空てんくうあまぞら』の刀。

そして置かれた二つの武器。


「何かしら、襖から……きゃっ」とユキさんは叫び声をあげると同時に襖から茶色で光ってる棒がこちらに向かってくる。


『吉田は”地蔵ちくら”を手に入れた。おや、武器たちの様子が……』


システムメッセージの言う通り、すべての武器が上に上がる。そしてまぶしい光に包まれた。そこにあったのは黄金に光るブーメランがそこにあった。どうやらいろんな武器が合体しているようだ。

真ん中には拳銃二つが逆さまで重なり、そこを中心に剣と双剣と刀が四方向にそれぞれくっついており、弓の弦と棒を外にくっついている。ハンマーと槍はそれらをクロスにした形でそのままくっついている。巨大なブーメランだ。


『おめでとう。すべての武器が集まって伝説の武器”八切やぎり”に進化した。荷物が楽になったね』


武器八個で八切か。

私はアポロニアに大事なことを伝えるために振り返った。


「アポロニア、すまん。君から貰った魔法書やられた」

「えぇ、知ってますよ。でも逆によかったです。あなたに黒魔術を使われなくて」

「おい、おれを持ってたら敵になってたかもしれないのかよ」

「使い方によって……ですけどね?」


にこやかに笑って言われると怖いんですけど、お姫様ー。


「キャー」


ほら、悲鳴聞こえてるよ。誰だ?

私はその声の主に接近する。有川さんだった。

そこには赤い血で”みんなに早く会いたい”という赤い文字が洗面台の鏡一面に書かれていた。


「まるで幽霊みたいだな」

「幽霊ちゃんですか?あれ、これどこか言い覚えがあるわ」


その言葉に聞き覚えがあった。


「そういえばさ、有川さん。なっちゃんって誰かに呼ばれたことない?」

「あるけど思い出せないわ。ここにいない誰か。でもずっとそばにいた」

「やはり皆さんもそうでしたか。テンマさんと話してたんです。誰か一人いない気がするって。私はあなたたちの行動を城から魔法を使用して見てたんですけどね。いきなり一人だけ消えたんです。しかし名前を思い出せず、記録にもその名が黒く塗りつぶされてました」

「この花、綺麗に咲いてるわね?」


ユキさんは近くにあった花の瓶を眺めて言う。その瓶には赤と黄色と紫などの花がカラフルに飾られていた。

私はその言葉にピンと何か来た。


「今、なんて?」

「花が咲いて綺麗って」


綺麗……。

花が咲く……。

花……咲……。


「花咲さん?」と私がそう言うと鏡の血がすべて下に流れ落ちる。


そしてその鏡に映った私たちの後ろで一人の女の子が血を流して立っていた。それと同時に彼女の目から涙をこぼしていた。私が脳裏に何回も思い出していた女の子と同じだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ