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15/15

XV

05/19後書き更新しました

 紅茶の入ったティーポットをお盆に乗せて部屋に戻ってきたとき、シアンくんは不機嫌としか言えないような表情をしていた。

「別にいいでしょ? 見てもイリアちゃんは減ったりしないんだし」

「例えそうだとしてもなんか腹立つ…」

 三人分紅茶を注ぎ終えた私の腕をシアンくんが引き寄せる。

「とりあえずさっさと帰ってくれ。王子は暇じゃないんだろ?」

「確かに沢山仕事があるけれど、親友と遊べないほど溜め込んではいないからね」

 王子様は敢えて親友という言葉を強調した。

「あっそ。有能な王子様だな」

 シアンくんはバカにしたような口調で言った。

 二人のそんなやり取りを見て、本当に似た者同士なんだなと感じた。楽しそうに皮肉を言い合う姿は、もう本当の兄弟のようだった。


「シアンくん楽しそうだったね」

 王子様が帰った後、私はティーカップをお盆に乗せながら、シアンくんにそう話しかけてみた。

「別にただの腐れ縁だよ」

「そっか」

 照れくさそうに視線を逸らす彼を見ながら、私は思わずくすくす笑ってしまった。

「イリアがいたから楽しかっただけだよ」

 さらっと恥ずかしいことを言われて、彼をからかうつもりだったのに、私がからかわれる側になってしまった。

 悪戯っぽく笑う彼に頭を撫でられながら、私は今までにないくらいの幸せを感じていた。

無事に完結することができました!

ここまでお付き合い頂いてありがとうございます。

お気に入り&評価してくださった方に感謝感激雨霰でございます!

活動報告内にてちょっとだけ、本当にちょっとだけ、完結したことへの安堵と呟きをしております。見ても大して面白くない記事ですが→http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/382108/blogkey/836553/

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