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「胸の高鳴り」
好意を寄せている女子との甘酸っぱい初恋の物語です!
俺は中1の男子で名前は蒼翔だ。
クラスメイトの穂果に好意を寄せている。
まさか、あんなことが自分の身に起きるなんて昨日までは想像もしなかった。いまだに頭の芯が熱く、現実のピントが合わない。昨日の放課後、穂果から屋上に呼び出され、告白を受けた。
「明日は休みだからデート行こうよ!」
そう誘われて早速やってきた初デート。約束の三十分前に行くと、待ち合わせ場所にはもうその姿はあった。いつもの制服とは違う、かわいらしい私服。ふと目が合うだけで胸の奥が早鐘を打つ。
「うーん……早いけどもう行っちゃおうか!」
彼女はいたずらっぽく笑った。
「うん!」
と上ずりそうな声を抑えて頷く。少しためらいがちに差し出された右手を左手でそっとつかむと彼女の柔らかな体温が伝わってくる。ふわりと鼻をくすぐる香水の香りが、俺の熱をさらに上げていく。繋いだ手の熱が、ぼやけていた現実の輪郭を鮮やかに縁取ってくれる。互いに顔を見合わせ微笑みながら、光が差し込む駅の階段を上り始めた。




