四十一から四十五
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子の日して 齢の伸ぶる 船の夜の 嬲る負の野火 端世で慈悲の音
ねのひして よはひののぶる ふなのよ(の なぶるふののび はよでじひのね)
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掽なぞり マシン足す荷が 不安感 アフガニスタン 締り備えは
はえなぞり ましんたすにか ふあんか(ん あふがにすたん しまりそなえは)
はえ 水中に張り出した岩礁。根。
はえ【掽】木材や米俵などを積み重ねたもの。
しまり‐ぞなえ〔‐ぞなへ〕【締り備え】 軍陣の最後を取り締まること。また、そのために備える隊。殿軍。しんがり。あとおさえ。
43
耐え切れぬ 徒土地は 不安感 虻蜂取らず 田居濡れ消えた
たえきれぬ いたずらとちは ふあんか(ん あぶはちとらず たいぬれきえた)
た‐い【田居】田のある所。たんぼ。また、田舎。
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晴れらかに 移ろふ星と 見流すか 波と潮風呂 通に駆られば
はれらかに うつろふほしと みながす(か なみとしほぶろ つうにかられば)
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亀山の 二葉の松は 君が忌か 神酒は妻の覇 多夫の真矢目か
かめやまの ふたはのまつは きみかき(か みきはつまのは たふのまやめか)