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館長からご挨拶
そこは不思議な場所だった。
「ようこそいらっしゃいました」
後ろを振り向くと、見事にスーツを着こなした男性が立っていた。
「初めまして、わたくしこの図書館の館長を務めているものです」
男は綺麗に腰を曲げあいさつをしてくる。
「当図書館は他の図書館と一風変わっておりますのでご説明さしていただきたいと思います」
そう言って館長は、近くにある本棚から一冊の本を手に取る。
「ここには古今東西、ありとあらゆる世界に住む人々の人生の一瞬が書かれた本が置いてあります」
手に取った本を広げて見せる。
「愛のために竜に挑んだ騎士の人生。
精霊と友達になった少女の冒険。
化け物になった幼馴染を救おうとする少年の努力。
平凡のまま人生を終えそうな老人に訪れた邂逅」
ペラペラとページを捲るのに、その内容が次から次に頭に入ってくる。
「ここは誰かの人生の物語が読める、奇奇怪怪な図書館」
館長は心底うれしそうな絵がをを浮かべる。
「きっとあなたが満足できる本と出会えるはずです。
どうぞお気に召すまでまでお読みください」
そして館長は最後につぶやく……、
「御代はキチンといただきましたので、心逝くまでお楽しみ下さい」




