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極悪令嬢、破滅率82%からの逆算

 気づいた時には、鏡の中で肩が“喋っていた”。破滅率82%。
 ここは前世で遊び倒した乙女ゲーム“セレスタ学園編”。私は悪評まみれの侯爵令嬢イレーナ。史上最悪の婚約破棄イベントから、王都処刑エンドまで一直線——のはずだった。
 けれど私にだけ見える“数字”がひとつ。固有魔法〈針路〉は、私の行いが破滅に与える影響を%で可視化する。謝罪は−1%、嫉妬の挑発に乗れば+3%、避けるべき舞踏の立ち位置は+5%……。
 私は知っている。破滅の山場、社交界の罠、友の裏切り、父の派閥の崩壊。そして、知らなかったこともある。正しい順番で謝ること、不義理を帳消しにする贈り物の選び方、誰かのプライドを折らずに自分を救う話し方。
 ドラマチックな逆転も、世界を焼く魔法もいらない。私は、毎日2〜3%ずつ未来を手入れする。
 婚約破棄の日取りは変更できない。でも、被害は軽くできる。敵対令嬢は倒さない。孤立させない。
 数字は冷たい。けれど、減らす方法はあたたかい。——この物語は、悪役令嬢が“見える数字”を頼りに、礼儀と備えで世界線を曲げる記録である。
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