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終結した翌日


 次の日の朝、騎士達は身の回りの準備とリンネ国の騎士達の監視を、医者や薬師はまだ完治をしていない患者に対する手当をしていました。

 また義姉は、一気には治療出来ないので、まだ完治していない患者に対して1人ずつ丁寧に治療しておりました。

 一方で、ヴィオルと前公爵夫人は破壊された建物や地割れしている所を魔法で修復しておりました。

 ヴィオルは修復の魔法が大変得意であるため、多くの所をあっという間に直していきますが、前公爵夫人は修復の魔法は使えるものの、あまり得意ではないため少しずつゆっくりと作業を進めていました。

 修復魔法が使えないエラは、人目がつかないだけどドラゴンが入れる広い所を探して空を飛び回ります。

 中々良い場所が見つからず苦戦していたものの、夕方頃にはちょうど良い場所を見つけたため、エラはドラゴンを起こしに元に戻りました。

 

「ドラゴンさん、おはようございます。というか、こんばんは」


 エラは何と挨拶をしたら良いのか分からず、少し大きめの声で丁寧に挨拶をしました。

 すると、ドラゴンは目をパチっと覚まし、ガオと大きな口を開けます。

 エラはその鳴き声と大きな口に、ドラゴンから再び炎を吹かれるかもしれないと恐怖を感じ、身を小さく竦めてしまいます。

 しかし、ドラゴンは炎を吹くこともなれければ、エラを襲おうとする気配もなく、エラの心配は杞憂に終わりました。

 どうやらただ欠伸をしたかっただけのようです。

 ヴィオルの言う通り、こちらが何も仕掛けなかったら、ドラゴンは攻撃することもなく、とても大人しいことがよく分かりました。

 本当に昨日見ていたドラゴンと同じなのかと思うほど態度が異なりますが、大人しくて安心します。

 

「ドラゴンさん、私に着いて来てくれる?」


 ドラゴンはガオと首を縦に降って返事をします。

 本当に行儀が良いドラゴンだなと思いながら、エラは箒に乗ってドラゴンに飛んでもらえるようにお願いしました。

 すると、ドラゴンはゆっくりと羽ばたいて空を飛びます。

 その大きさは20メートルほどあるため、その姿は圧巻であり、また風圧も大きいため、エラはその風圧に耐えながらドラゴンを案内しました。

 数分後、エラは目的地に到着すると、そこには前公爵夫人が待っておりました。


「エラちゃんお疲れ様」

「いえ、前公爵夫人もお疲れさまでした」


 ドラゴンを何故ここに置いて置くのかというと、まだ戦いは完全に終結しておらず、また少しの間操られていたので暫くの間体調変化を見て、もし体調を崩した時に対処出来るようにするためです。

 流石にそんなことはエラには出来ませんので、前公爵夫人に暫くの間、人々が邪魔にならないところでドラゴンの面倒を見てもらおうことになりました。

 医師や薬師だけではなく、前公爵夫人も面倒を見るのは、万が一ドラゴンから攻撃された時に対処するためでした。

 

「ドラゴンさん、本当に驚かせてごめんなさい。もう攻撃はしないから安心してね。さようなら」


 エラはドラゴンの頭を撫でて謝罪とお別れの挨拶をすると、ドラゴンはガオと声を上げてお辞儀をしました。

 お辞儀した時の風圧に少し驚きましたが、撫でるとニコニコするのは、ポムみたいで可愛いとエラは微笑ましくなりました。

 早くポムにも会いたいなと思ってしまいます。

 エラは少し名残惜しいと思いながらも、箒に乗ってその場から離れました。


 館に帰ろうとしている途中で、エラはヴィオルに出逢いました。

 ヴィオルは、まだ建物を修復している途中でした。


「ヴィオル、お疲れ様」

「あ、エラもお疲れ様」


 エラは邪魔かなと思いながらも、ついヴィオルに声を掛けてしまいました。

 ヴィオルはそのことに悪びれることもなく、笑顔で返します。


「あとどれぐらいで終わりそう?」

「あと本当に少しだよ。だいぶ元に戻っただろう」


 エラは目線を下げて、領地を見渡すとその光景は先程戦いが行われていたとは思えないほど綺麗になっておりました。

 確かにほとんど来た時と同じような景色です。

 ただし、人はいないためとても静かであり、もうこの戦いはほぼ終わったのだと改めて実感しました。

 あとは、ここの住民が戻って、ここの領地が活気になれば本当にここでの戦いは終結となるのだろうとも感じました。


「エラ、今修復が全て終わったよ」


 エラが少し物思いに更けている間、ヴィオルはさっさと残っていた所を修復しておりました。

 エラはその残っていた所まで見ると本当に完全に元に戻っております。

 まるでこの領地に入って来た時まで時間が戻り、先程の戦いは夢だったのではないかと思うほどです。

 しかし、途方もない疲れが現実であることを示しておりました。


「取り敢えず館に戻ろうか」

「そうね。今日もとても疲れたもの」


 2人がそれぞれの役割を終えると、もう日は落ちかかっており、ほぼ1日が終えようとしていました。

 2人が仲良く一緒に館に戻ると、医師や薬師、義姉の聖力で、全員の怪我が完治しておりました。

 こうして一段落終えたため、エラ達はそのまま休むことになりました。


 

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― 新着の感想 ―
[一言] あとは政治家とかの仕事やなぁ。 果たして相手からどれだけの賠償を請求できるか……いや賠償というより、ヴィオルがあらかた直しちゃったから人件費とかの方が正しいか???? そんでもって密猟(だ…
[一言] ( ˘ω˘ )スヤァ
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