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義男の推理 Part2

「それでは、現場検証を始めよう。」

 義男はおもちゃのキセルや茶色でタータンチェック柄の服を着て、探偵になりきって、俺の部屋に入ってきた。


「服に値札ついてんぞ。」

 義男は静かに、服の値札を破り捨てられたが、値札を服とつなぐプラスチックのわっかはそのまま残っていた。


 わざわざこの家に来る前に、百円ショップに行って、探偵衣装をそろえていた。義男はお金を持っていなかったが、気分が出ないと、推理を教えてやらないと言うので、仕方なく立て替えてやった。また義男への借金が増えてしまったが、もし、義男が差出人を突き止めてくれるならば、安いもんだ。


「まず、推理を始める前に、スマホを取り出してくれ。」

 俺は言われるがまま、スマホを取り出した。すると、義男からメッセージが来ていた。


「今から会話は、このスマホで行うことにする。理由は後で話すから、今は素直に従ってくれ。


 まず、最初に今日も引き出しの中に手紙が入っていたのか?」


 俺はスマホのメッセージ機能を使って、義男に返信をした。


「今日は、手紙は入っていなかった。ちなみに、昨日は手紙の返信はしていない。怖すぎて、書く気にならなかったからだ。」


「なるほど、今日は手紙の返信はなかったか。もうお前からの手紙がないと、手紙を出さないようになったのかもな。まあいい。これから差出人を捕まえて、直接話を聞いてやろう。」


「それでは、今度こそお前の正しい推理を聞かせてくれ。」

 俺は無言で、義男に拍手を送った。


「では、まず、結論を先に言うと、手紙の差出人はこの家のどこかに隠れている。」


「?」


「この会話をスマホで行っているのは、手紙の差出人に推理を聞かれないためだ。


 俺たちはこの密室を破る方法を追い求めていたが、差出人が密室の中にいるのならば、密室を破る方法なんて必要ない。


 家に潜んだ手紙の差出人は、お前が戸締りをして、学校に通った後、お前の部屋に入って、引き出しに手紙を入れる。そして、お前が帰ってくる前に、また隠れる。これで、鍵を使うことなしで、密室を作ることができる。」


「待ってくれ。差出人は、何日もこの家に住み着いているのか?それに、それも結局、一度密室を破らないといけないよな。」


「それなら前に話した方法を応用させればいい。お前のお母さんの鍵を使ったんだ。前回の方法で、家に入った差出人は、家に隠れ、共犯者に鍵を渡し、共犯者が鍵を閉め、密室を作る。それと日中はこの家を使い放題だから、何日でも住み放題だ。」


「確かに、水は飲み放題だし、食べ物は、少しずつなら盗めばばれないかもしれない。


 でも、それは理論上はできなくもないが、少々突飛過ぎないか?」


「いいか、不可能なものを除外していった時、どんなものが残っても、それがどれだけ信じられなくても、それが真実なんだ。」


 義男は何も言わず、キセルを持って、決めポーズをした。


「ホームズか?お前、この状況に酔ってるだろ。」


「まあ、いいじゃないか。それよりも犯人の潜伏先を見つけてやろう。


 さあ、この物語はクライマックスに突入だ!」

 

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