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1001④

友人同士なのだろうか。

だがそれにしても、スキンシップがかなり激しいような気もする。

友人というより、ただのセクハラエロ親父だった。

「あ、忘れてた」

少女は瑞葉に頭を掴まれながら、こちらを向く。

「悪いね、怖い思いさせてしまってねー」

「あぁ、いえ」

終始、この状況に圧倒され、言葉が出なかったが、声をかけられようやく言葉が出た。

「自己紹介が遅れたね。私は夜月雫」

礼儀正しく、挨拶をされる。

雫は瑞葉の手を退かし、目線を合わせてる。

「それから、この子は陽狐瑞葉」

「陽狐瑞葉……いい名前だ」

その響き、感動に浸る。

「なんか、私の時と反応違くない?」

だが、その言葉は奏に届かなかった。

頭から足元までじろじろ見た後に奏の腕を凝視する。

先ほど、瑞葉によって斬られた腕の傷から血が溢れていた。

「いやー……うん、瑞葉謝ろう。訴えられたら勝てない」

「じゃあ、殺っとくか」

そう言うと、瑞葉は鍔を親指でカッと弾く。

「だから、ダメだって」

即座に雫は刀を強く抑える。

「わかった」

そう短く答えると、瑞葉の体が光に包まると、耳や尻尾が消え、先ほどの服装に戻った。

「さて、とりあえずその傷、手当てするから一緒に来て」

「あ、はい! 是非!」

「この人、本当にさっきまで殺そうとしてた人だっけ?」

雫が瑞葉に目を向けると、瑞葉は首を縦に振る。



あれから二〇分ぐらいたっただろうか。

目隠しされ、歩きでどこかに連れて行かれていた。

目隠しされてすぐの時、匂いが変わった。

先程までいた場所は、簡単に言えば田舎だ。

田舎特有の木々の匂い。

それが目隠しをされてすぐに無くなった。

まるで全く異なる場所に瞬間移動したかのように。

「あのー、すみません」

「ん? なーにー?」

「手当てするんですよね?」

「そうだよー?」

「どこまで行くんですか」

「医務室」

「医務室遠くないですかね!?」

「まぁ、うん。だって、迷ったし」

「迷った!? あの、すみません目隠し外してください!」

「ダメ」

後ろから瑞葉が短く返答する。

そして、進めと伝えるように腰を棒のようなもので軽く押してくる。

恐らく、鞘だろう。

「ちょ、押さないでくれって」

「ごめん、最近改装と部屋の入れ替えがあって────」

「雫、デバイスは」

「デスクに置いて来ちゃって……」

申し訳なさそうに、声が段々と小さくなる。

「大事なものって、そんなすぐに忘れてしまうものか」

「とろい」

「二人して虐めですか! 仕方ないじゃん! あと少し遅れてたらこの青年死んでたんだから!」

奏は何も言い返せず、口を閉ざす。

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