獣化ウイルス2話ー隣国、韓国ー
2020年 8月18日
韓国は中国で発生した獣化ウイルスの報告を受け、中国行きの便を停止した。しかし、報告から3日経ってしまっているため、韓国のインニョン国際病院では、患者が増加している。韓国は、患者を隔離するための病棟がなく、政府は、政府の所有物であるプサン郊外のバンリャン地区を特別隔離地区にした。それを受け、感染者の大移動が早朝の3時に決行された。その中には、親子感染してしまった、親子がいた。子供が先に感染してしてしまったのだろうか、親はまだ、人間の肌が確認できる。すると1人の軍人が、
「1人ずつバスに乗ってください」
と拡声器を使って感染者をバスに乗せていく。親子もバスに乗ると、1人のトラの容姿をした高校のユニフォームらしき服を着ている青年から、
「どうしたんですか?あなたは人間のようですが」
と親子に質問すると、その親は、
「息子が感染してしまいまして、この子1人だと可哀想ですし、既にずっとマスクをつけずにいたので」
と答えると青年は首を縦に振って反応し、一緒にバスの中に入った。
バスの中ではラジオからニュースが流れているのが聴こえ、既に座っている感染者たちは静かにバスが動くのを待っていた。親子と青年は軍人から指定された席に座ると、子供は青年の隣に座った。青年は子供の頭を撫でて、2人で遊んでいた。その親は窓を見ると、バスの上に2、3人の軍人が大きな銃を持ってバスの上に立っていた。そして、
「これからバンリャン地区に移動します。」
と1人の軍人がバスのドアを閉めて、カラオケマイクでそう伝えた。それから、親子と青年が乗っているバスはバンリャン地区を目指して出発した。
バンリャン地区に向かっている途中バスが停車した。すると、
「おい化け物ども!この国から出てけ!」
と罵声が聞こえた。所々から聴こえてくる感染者に対する罵詈雑言でバスの中は悲しい雰囲気になった。そして、バスに乗っている軍人が、
「第3狙撃隊、警告を促せ。聞かなかったら射殺しろ。上からの命令だ。」
と無線を使ってそう言うと、バスの上から、
「今すぐ罵声をやめて窓を閉めろ!閉めなかったら撃つぞ!」
と叫んだ。しかし、罵声をあげている者は警告を無視した。そして、
「パッーン」
と音が聞こえると同時に、「グシャ」と鈍い音が聞こえた。そして、所々で同じ音が聞こえ、同時に鈍い音が聞こえた。しばらく沈黙があったが、バスは再発進して高速道路に乗った。
バンリャン地区に着くと、青いシートがバスの出入り口から建物に伸びていた。おそらく、マスコミに見られないようにだ。一台ずつ青いシートのところへ着くと感染者が降りていく。親子と青年もバスから降りると、マスクを着けた医者たちが病棟へ案内していった。
ウイルスは韓国のみならず、世界各国でウイルスは蔓延していった。