第1話「四天王と旅立ちの勇者」
【登場神物紹介】
( ^ω^)【雷魔神】:四天王の一柱であり、リーダー的存在。弱点は膝関節。
( 'A`)【土魔神】:四天王の一柱であり、ムードメーカー的存在。弱点は腎臓。
(゜、゜*)【炎魔神】:四天王の一柱であり、紅一点。弱点は肝臓。
( ・∀・)【水魔神】:四天王の一柱であり、ツッコミ的存在。弱点は足の裏。
( ФωФ)【闇魔神】:四天王の一柱であり、ダークホース。無敵。
──魔王城!!世界を統べる魔王の居城では、魔王に仕える強力な魔神:通称「四天王」により、日夜世界の命運を決める会議が開かれている!!
( ^ω^)「それでは、次の議題を……土魔神」
( 'A`)「うぃーす。最近、人間の王が、魔王様討伐の為に勇者を派遣したとの情報が入ってるんで、その対策を考えろと魔王様からお達しが出てまーす」
(゜、゜*)「また勇者?人間も飽きないわねー」
( ・∀・)「諦めが悪いというか、実力の差を分かって無いよね」
( ФωФ)「しかし、神託を受けた者を放置しておけば、僕達にとって危険な存在になりうるのも事実。ここは早急に対処するのが良いかと」
( ^ω^)「ふむ。では、四天王が直々に出向き、まだ未熟な勇者の息の根を止める、という方法でいいかな?」
( 'A`)「えぇー?めんどくせぇよ。どうせ旅の途中で野垂れ死ぬんだからさ、何もしなくて良いんじゃねぇか」
( ・∀・)「いや、何もしないのはマズイだろ。魔王様の手前、仕事した感は出さないと」
(゜、゜*)「各自、配下の魔物に勇者を見つけ次第攻撃するよう指令出しておけば?」
( ^ω^)「いや。過去事例を遡ると、その対策法で勇者を止められたことは一度も無い事が分かっている。半端な実力の魔獣を差し向けたとて、勇者に返り討ちにされ、奴の成長に寄与するのがオチだ」
( ФωФ)「となれば、やはり……僕たちが直接出向くしか?」
( ・∀・)「うーん……まぁ。取り敢えず、その方向で考えてみますか」
( ^ω^)「誰か、我こそはという者は居るか?」
( 'A`)「……」
(゜、゜*)「……」
( ・∀・)「……」
( ФωФ)「……」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「居ないの?」
( 'A`)「……単刀直入に言っていい?」
( ^ω^)「もちろん。こういった会議では本音で語り合わないと意味がないからな」
( 'A`)「面倒くせぇ」
( ^ω^)「そう言うのは心に秘めとけや」
( 'A`)「お前が『本音で』とか言ったじゃねぇか」
( ^ω^)「『面倒くさい』なんて言ったら仕事成り立たねぇだろ。仕事なんて面倒くさいことしか無いんだから」
(゜、゜*)「でも土魔神の言うことも一理あるわよ。例えば、小売店のレジ先で起きたクレームに、本部長が対応することなんてありえないじゃない?」
( ・∀・)「零細企業ならあるかも」
(゜、゜*)「魔王軍、世界の半分以上牛耳ってんるんだけど」
( 'A`)「まぁ、ほとんど炎魔神の言うとおりだよ。なんでペーペーの勇者如きに俺達が直接出向いてまで対処しなきゃならねぇんだ」
( 'A`)「皆、そう思ってんだろ?だからさっき雷魔神が訊いたとき黙ったんだ」
( ・∀・)「まぁ、そうだね」
(゜、゜*)「心を見透かされたようで癪だけど、合ってるわ」
( ФωФ)「人間の国って魔王城から結構離れてますよね?急な出張はちょっと……」
( 'A`)「代わりと言っちゃなんだけどさ、俺の部下に結構デキる奴が居んだよ。そいつにその大役、やらせてもらえねぇか?」
(゜、゜*)「そういうことなら、私にも心当たりがいくつか居るわ」
( ^ω^)「……ダメだ」
( 'A`)「なんでだよ!?」
( ^ω^)「お前らの部下、何度言っても勇者見逃すじゃねぇか!!『貴様など殺す価値もない』とか『お前程度なら捨て置いても問題ない』とか適当なこと言ってよぉ!!!」
( 'A`)「仕方ねぇよ。だって大抵、最初に会う時はLv5くらいなんだもん」
( ^ω^)「上が始末しろっつってんだから、すぐに始末しろや!!」
( 'A`)「俺もそう言ってんだけどねぇ……アイツらホント話聞かないから」
( ・∀・)「魔王軍も一枚岩じゃないからね。俺の部下も裏で何したモンだか……」
(゜、゜*)「ちょっと。それ監督責任よ?」
( 'A`)「つっても、もう全部一人で管理できる数じゃないしなぁ」
( ・∀・)「ある程度は部下の裁量に任せておかないと業務が回らないから」
( ФωФ)「僕は未だあんまり部下居ませんけど、先輩方皆さんそうなんですね
」
~しばらくして...~
( ^ω^)「はぁ……仕方ないな。それなら久しぶりに俺が出るか」
( 'A`)「え?」
(゜、゜*)「え?」
( ・∀・)「え?」
( ФωФ)「ホントですか!」
( 'A`)「どういう風の吹き回しだよ。なんやかんや一番腰が重いのが雷魔神だろ?」
(゜、゜*)「リーダー面して私たちに命令ばっかしてね」
( ・∀・)「たまには自分で動けやクソが」
( ^ω^)「そう言うのは心に秘めといて、心が傷つくから」
( ^ω^)「いや、まぁ本音言うと俺も面倒くさいけどさぁ、最近あまりにも動かなすぎて、魔王様から……ちょっとね。肩叩かれてさ」
( ^ω^)「『期待してるぞ』……って」
( 'A`)「うわっ怖っ!」
(゜、゜*)「期待とかホントしないでほしいわ」
( ・∀・)「俺たち『期待してる』って言われて奮起するタイプじゃないですしね」
( ^ω^)「まぁ、俺の部下の魔獣とか魔人って結構人間の国から遠いところに住んでるし、人間と戦うこと自体が少ないから……こういう時に出張っておかないと」
( ^ω^)「あと、健康診断で運動不足って言われたし丁度いいかなって」
( ・∀・)「ジョギング感覚で殺される勇者」
( 'A`)「まぁ、でも雷魔神がやってくれるなら、別に異論は無いよ」
(゜、゜*)「そうね。むしろありがたいわ。今度私たちでランチ奢ってあげる」
( ^ω^)「まじで?嬉し」
( ・∀・)「ところで、今度の勇者ってどんな人物なの?」
( ^ω^)「あ、その情報は欲しい。闇魔神、なんか情報ある?」
( ФωФ)「えっと……今の勇者は、12歳の男ですね」
( 'A`)「え?」
(゜、゜*)「え?」
( ^ω^)「ちょっと若くない?普通17~8歳くらいでしょ?」
( ФωФ)「そこは人間のさじ加減なんでなんとも……」
( ^ω^)「えぇ~まじかぁ……子どもかぁ……」
( ・∀・)「仕方ないですよ。これも魔王様の治世の為です。幼い勇者には厳しい運命かもしれませんが」
( ^ω^)「いや、いくらなんでも幼すぎない?普通、一人の子どもに魔王様を倒すなんて大役任せないでしょ。馬鹿なの?」
( 'A`)「人間の王の倫理観を疑うな」
(゜、゜*)「やっぱり人類は滅ぼすべきなのかしら……?」
( ФωФ)「……あの、でも多分アレですよ。人間の王も、僕らみたいに部下に任せて……」
( ФωФ)「その部下も、部下の部下に任せきりで……みたいな」
(゜、゜*)「……」
( ・∀・)「勇者の実態は多重下請けの派遣作業員だった……?」
(゜、゜*)「現実って、厳しいわね」
( 'A`)「どうする、雷魔神?始末しちまうか?」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「……まぁ、12歳くらいの子どもなら、捨て置いても問題ないかな」
本日の議題:新たな勇者への対策について
結論:具体案の策定は次回へ持ち越し。勇者の動向監視を継続。




