第11話「四天王と定義」
【登場神物紹介】
( ^ω^)【雷魔神】:四天王の一柱であり、リーダー的存在。雷を司ってるから雷魔神。怒ってもあんまり怖くない。
( 'A`)【土魔神】:四天王の一柱であり、ムードメーカー的存在。大地を司ってるから土魔神。大地魔神だと語呂が悪いので。
(゜、゜*)【炎魔神】:四天王の一柱であり、紅一点。炎を司ってるから炎魔神。徳利を握るだけで燗酒に出来るので便利。
( ・∀・)【水魔神】:四天王の一柱であり、ツッコミ的存在。水を司ってるから水魔神。氷属性は取り扱っていないので注意。
( ФωФ)【闇魔神】:四天王の一柱であり、ダークホース。闇を司ってるから闇魔神。全身を覆う被毛が真っ黒いのはそれとは関係ない。
──魔王城!!世界を統べる魔王の居城では、魔王に仕える強力な魔神:通称「四天王」により、日夜世界の命運を決める会議が開かれている!!
( ФωФ)「人間達が戦争を始めてから一月ほど経ちましたが、人間の王から勇者への接触は未だありません」
(゜、゜*)「あら、勇者を呼び戻しに来ると思ったけど、予想が外れたわね」
( 'A`)「勇者ならそこらの兵士よか実力があるだろ。良い戦力になるのに、なんで王は勇者を放っているんだ?」
( ФωФ)「はい。調べたところ、勇者の力は魔族に対しては強力なのですが、同族の人間に対してはほぼ無力のようです」
(゜、゜*)「私達を殺す為だけの力ってことね」
( ・∀・)「もし勇者が反旗を翻してもすぐに処理できるようにって理由もあるだろうけどね」
( 'A`)「いやいや水魔神、勇者の力って人間の神の加護なのに、そんな理由あるか?」
( ・∀・)「神っつっても、あんなもん人工だろ?多少は人の意思も反映されるんじゃないかな」
(;ФωФ)「どうでしょう。なにしろ、その辺りは国家の機密となっているらしく……」
(゜、゜*)「どちらにせよ、勇者の動向はこれまでと変わりなしってことね」
( ^ω^)「うむ」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「『勇者』っていう名前さ、色んな方面に配慮した結果だと思うんだよね」
(゜、゜*)「せっかく久しぶりに議論がマトモに進んでたのに……」
( ^ω^)「だってさ。神の加護を受けたんなら『聖騎士』とか『守護者』とか、そこら辺の名前でも通るでしょ?なのに、何故わざわざ『勇敢なる者』なんていう遠回しな意味の名前を付けたの?」
( ・∀・)「勝手に話を進めるんじゃないよ」
( 'A`)「やっぱりそこは関係者団体から異議が出たんじゃないか?」
( ・∀・)「お前も話に乗るんじゃないよ」
( ^ω^)「でも誰が異議を出すんだよ」
(゜、゜*)「そこは教会じゃない?神と勇者の関係を公にしたくないとか」
( 'A`)「いや、それはもう公然の事実だろ」
( ^ω^)「公然の事実だからじゃ?ほら、勇者って言うけど、やってることは単身で敵国に乗り込んで、武力行使で国を滅ぼそうとするテロリストみたいなもんじゃん?それを教会と紐付けられたくないんじゃない?」
( 'A`)「神の名の下の聖戦とか言っとけばいいじゃん」
(゜、゜*)「それはそれで魔族以外にも敵ができそうね……勇者じゃなくて教会が」
( ^ω^)「それを防ぐ為の配慮だった……?」
( ・∀・)「いや、う~ん……」
( ・∀・)「『公にしたくない』じゃなくて、『公でなかった』から勇者なんじゃない?」
(゜、゜*)「……あ~」
( 'A`)「どういう?」
( ・∀・)「今でこそ勇者は神の加護を受けてるって敵対する俺達でさえ知ってる情報だけどさ、初めての勇者が誕生した時は、誰もそんなコト知らなかったわけじゃん?」
( ^ω^)「まぁ、傍から見たら魔物と戦いながら旅する人だもんな」
(゜、゜*)「そうそう。だから『勇者』って呼ばれたのよ。恐ろしい魔物と勇ましく戦ってくれるから」
( ・∀・)「んで、時が流れて実は神の加護を受けていたことが発覚した後も、『勇者』っていう名前がもう定着してたから、今もそう呼んでるだけっていう……いや、まぁ唯の憶測だけど」
( 'A`)「はぇー……でもなんかそれっぽいな。わざわざ定着してる名前を変える必要も無いしな」
( ^ω^)「そこは俺達が未だ『四天王』なのと同じだな」
(゜、゜*)「でも、教会としては勇者が神の下にある存在って喧伝した方が利があるんじゃない?勇者に助けられたって人も多いだろうし」
( ・∀・)「そんなことやったら逆に民衆からの支持が下がるでしょ。勇者が神に認められていた事が分かった瞬間すり寄って来て、勝手に名前付けるなんて、傍から見たらセコくない?」
( 'A`)「せこいっつーか浅ましいな」
( ^ω^)「でも人間ってそういうとこあるよね」
( ФωФ)「あの、一つよろしいでしょうか」
( ・∀・)「ん?どうした闇魔神」
( ФωФ)「水魔神さんの推測も一理あリますが、こうも考えられませんか?」
( ФωФ)「元々、勇者は神の加護とは無関係の存在で、教会が彼らを利用しているのだと」
( ^ω^)「……」
( 'A`)「……」
( ^ω^)('A` )「?」
( ・∀・)「あー……そういうこと?」
(;^ω^)(;'A`)「!?」
(゜、゜*)「えっ……と。勇者っていうのは、神の加護によって力を授けられているのよね?」
( ・∀・)「うん。でも闇魔神は『神の加護を受けること』が勇者の条件では無いと考えていると」
( ФωФ)「そうです。あくまで勇者は『勇敢なる者』であって、『神の加護を受けた者』では無いのです。恐らく、初めて勇者と呼ばれた人間も何の変哲もない、一般人だったのでは?」
( ^ω^)「でも、そうなるとなんで教会が?」
( ・∀・)「だから利用してるんだよ。俺達とも戦える程の勇気を持った人間を、俺達と戦わせる為に」
(゜、゜*)「でも、そう考えると、勇者って沢山いることにならない?」
( ФωФ)「はい。しかし、教会お墨付きの『勇者』は一人です。それ以外は……偽物扱いですかね?」
(゜、゜*)「だったら、それだとやっぱり加護を受けた人間が『勇者』ってことにならない?」
( ・∀・)「今は実質的にそうだけど、昔は違ったって話」
(゜、゜*)「あー。勇者の定義がズレたってことか」
( ^ω^)「……なんか、『卵が先かニワトリが先か』みたいな話になってきたな」
( 'A`)「お前が始めたのに何でそんなに他人事なんだよ」
( ^ω^)「難しい話してると頭が痛くなってくるんだよね」
( 'A`)「分かるぜ。実を言うと俺もよく分かってないからな」
( 'A`)「でも、結局アレだろ?教会が勇者にすり寄って、勇者の名前を好きに使ってるってことだろ?」
( ФωФ)「まぁ……そう考えてもいいかと」
( ^ω^)「なんだよ分かってるじゃん」
( 'A`)「俺って地頭がいいとこあるから」
( ФωФ)「あくまで僕の類推ですからね」
( ・∀・)「いい線いってるんじゃない?筋は通ってるし」
(゜、゜*)「そうそう。それに事実が違っていた所で、何か不都合がある訳じゃないし」
( ФωФ)「そうですかね……言葉の定義というのも大切だと思いますけど」
( ^ω^)「自分が四天王の5人目だということを忘れたか闇魔神」
( 'A`)「適当だったり間違ってても、物事はそれなりに回るんだよ。俺達だって殆ど無駄な会議しかしてないのに、魔王軍は普通に動いてるだろ」
(゜、゜*)「自分で言ってて悲しくならない?」
( 'A`)「全然?これで給料もらえてラッキーとしか。むしろ俺らが真面目に働かなきゃならない事態になる方が問題だろ」
( ・∀・)「まぁ、それも一理あるけど」
( ^ω^)「ところで話は戻るんだけど、戦争に参加してない勇者は今何をやってんの?」
( ФωФ)「今は……修行してますね」
(゜、゜*)「修行?なんでまた……闇魔神の部下が魔法で強くしてくれてるんじゃなかった?」
( ФωФ)「はい。ですが強化魔法は修行しながら使用したほうが効率が良くなるんですよ。勇者も早く強くなりたいと言っていましたし、丁度良いので修行をさせています」
( 'A`)「しかし、なんでまた。友達を探す旅にそんな強さ要らないだろ。仲間も居るんだし」
( ФωФ)「それがですね。水魔神さん、土魔神さん」
( ・∀・)「俺たちが何か?」
( ФωФ)「人間の国では、貴方達は勇者に倒されたことになっています」
( ・∀・)( 'A`)「……えぇ……」
( ^ω^)「まー、勇者と会った瞬間に自爆していればね」
(゜、゜*)「勘違いされても仕方ないわね」
( 'A`)「えぇ……じゃあ俺は四天王の中でも最弱とか思われてんの?」
(゜、゜*)「確実に思われてるわね」
( 'A`)「泣けるぜ」
( ФωФ)「しかし、勇者は勘違いしていません。目の前に現れた四天王が自爆した理由こそ知らないようですが、自分の力でないことは理解しています」
( ФωФ)「だからこそ、強くなりたいと思ったのでしょうね」
( ^ω^)「向上心高ぇ~~~」
( ・∀・)「多分、神の加護のおかげだとでも思ってんじゃない?」
(゜、゜*)「案外、アンタ達が爆発したのって神の加護だったりして」
( ・∀・)「いや、それは無い。この前の検診でお医者さんに言われたから」
(゜、゜*)「なんて?」
( ・∀・)「敵と戦い爆発して死ぬ者を『魔神』と呼ぶらしいよ」
( ^ω^)「敵と戦い爆発して死ぬ者はテロリストでは?」
本日の議題:人間の王国における内紛の現状把握
結論:王国の領土は現状、約8割が国王支配下に組み込まれている。
内紛平定後に予想される魔王領土への侵攻に備え、
国境付近の警備の強化を決定。




