表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
10/23

第9話「四天王とお約束」

登場神物(とうじょうじんぶつ)紹介】


( ^ω^)【雷魔神】:四天王の一柱であり、リーダー的存在。登校中、町の曲がり角でのボーイ・ミーツ・ガールに憧れ、毎日パンを加えて登校。卒業式間際、何かが違うことに気がつく。



  ( 'A`)【土魔神】:四天王の一柱であり、ムードメーカー的存在。実は第四形態まであるが、魔王が第三形態までしか無いので封印している。



(゜、゜*)【炎魔神】:四天王の一柱であり、紅一点。常連の居酒屋を訪れる度、メニューに書かれていない品をマスターに頼んでみる。当然だが無い。



( ・∀・)【水魔神】:四天王の一柱であり、ツッコミ的存在。変身中の敵は隙だらけである為、そこで殺るのが基本戦術。



( ФωФ)【闇魔神】:四天王の一柱であり、ダークホース。プランはAからZまで事細かに決める。

──魔王城!!世界を統べる魔王の居城では、魔王に仕える強力な魔神:通称「四天王」により、日夜世界の命運を決める会議が開かれている!!



( ^ω^)「えー……皆もう、だいたい察していると思うが」



( ^ω^)「水魔神が死んだ」



( ・∀・)「爆発しました」



  ( 'A`)「生き返っとる」



( ・∀・)「サウナとビールで生かさせてもらいました」



(゜、゜*)「なんでまた爆発したのよ」



( ・∀・)「いや、実は強盗の仲間の一人に、前俺の海底神殿に侵入したトレジャーハンターが居たんだけど、そいつだけ妙にすばしっこくて、なかなか殺れかったんだよね」



( ・∀・)「んで追いかけっこしてる内に、海から帰ってきた勇者と鉢合わせ」



( ・∀・)「そしたらもう……『ボンッ』じゃん?」



(゜、゜*)「同意を求めてこないで」



( ・∀・)「いやぁ。しかし、実に良かった。船から降りる時、焦ってバランスを崩してしまった魔法使いの身体を、とっさに抱える戦士様」



( ・∀・)「今となっては土魔神があの様に言った理由が心から理解できる……あれは、いいものだ」



  ( 'A`)「だろ?」



(゜、゜*)「通じ合ってんじゃないわよ」



( ^ω^)「四天王の内2人が無力化されてるのキッツいな」



( ФωФ)「さすがは勇者……手強いですね」



(゜、゜*)「コイツらは勝手に自爆してるだけでしょ」



  ( 'A`)「ところで、爆発のコトは置いといて秘宝は無事だったのか?」



( ・∀・)「あぁ。なんでも頭取の判断で、秘宝は本社の特別頑強な金庫に移していたらしい」



( ^ω^)「清々しいまでの無駄死にだな」



( ・∀・)「いやいや、雷魔神も一度味わってみると理解るよ。尊死は決して無駄死じゃない……って」



( ^ω^)「死んでも嫌だ」



( ・∀・)「だが、一つ心残りがある」



(゜、゜*)「何?百合の間に挟まりたかったとか?」



( ・∀・)「そんな恐れ多い事ができるかッ!!俺が白百合の誓いに背くことなど決して無い!!」



( ^ω^)「なんだその……いいや、なんかもう深入りしたくない」



( ・∀・)「心残りは、トレジャーハンターを逃してしまったことだ」



(゜、゜*)「追いかけっこ中に自爆してりゃあね」



( ・∀・)「あの女郎め。絶対に捕まえてやる」



  ( 'A`)「ん、女なのか?」



( ・∀・)「そうだ。言ってなかったか?」



  ( 'A`)「おう。まぁ興味ないし、こっちからも聞いてないだろうけど」



(゜、゜*)「その女は何で海の秘宝を狙ってるの?」



( ・∀・)「さぁ?トレジャーハンターっつっても、ただの盗賊みたいな奴だからなぁ。どうせ金になると踏んで盗み出そうって魂胆だろ」



( ^ω^)「まぁ、結局大して被害は無かったようだし、秘宝は無事だし、この件はこれで終わりということで……」



( ФωФ)「すいません。一つ、勇者に関することでご報告があります」



( ^ω^)「闇魔神か。なんだ?」



( ФωФ)「僕の部下が、勇者のパーティに加わることに成功しました」



  ( 'A`)「!」



( ・∀・)「それは……すごいな。どうやったんだ?」



( ФωФ)「はい。水魔神さんが港町で暴れた後、僧侶になりすました部下に町の人々や強盗の治療を行わせたのです」



(゜、゜*)「それは、町の人から信頼を得る為?」



( ФωФ)「もちろん。将を射んと欲すれば、先ず馬を射よとも言います。勇者からパーティに入れても良いと思われる為には、それ以外の人間からも好印象を持たれなければなりません」



( ・∀・)「だからって強盗まで助ける必要ある?」



( ФωФ)「それも作戦です。部下には、『誰も彼も助けようとする底抜けなお人好し僧侶』を演じるように言いました」



( ^ω^)「あ~なんか勇者ってそういう人好きそう」



(゜、゜*)「ある意味でお約束よね。今回の勇者は魔物と戦わない主義だから、なおさら相性が良さそう」



( ФωФ)「そういうことです。実際、効果はあったようで、割とすんなり仲間に入れたそうです」



  ( 'A`)「ふむ、淡い金髪の包容力高めなお姉さん系僧侶か……アリだな」



( ^ω^)「誰がそんなこと言ったかよ」



( ・∀・)「分かる。『あらあらウフフ』って勇者の事を見守ってそう」



(゜、゜*)「二人には何が見えているの?」



( ・∀・)「本質だよ」



( ^ω^)「幻想だろ」



( ФωФ)「あ。でも実際、部下は土魔神さんの言うような姿に化けてますよ」



  ( 'A`)「なッ!?馬鹿野郎それは真っ先に報告すべき事だろうが!!」



( ^ω^)「もう黙れよお前」



(゜、゜*)「闇魔神、何も土魔神の好みに合わせる必要なんてなかったのよ?」



( ФωФ)「いえ。人間の国の文献を参考にした結果です」



( ^ω^)「あ、そうなの。まぁいいか。結果は出たんだし」



( ФωФ)「という訳で、これからはより詳細な情報が入手できるようになりましたので、ご報告いたしました」



  ( 'A`)「勇者と他の仲間二人の関係性の変化もちゃんと観察しとけよ」



( ・∀・)「無いと思うけど、君の部下が戦士と魔法使いの関係性を壊さないようにしとけよ。あくまで傍観者を務めるんだ。割って入ろうものなら処さねばならん」



(;ФωФ)「あ、はい……そうですね」



( ^ω^)「……はい。それじゃあ今日の議題に入ろうか」



(゜、゜*)「ちょっと雷魔神、注意しなくていいの?」



( ^ω^)「アホの相手すんの疲れんだよ。なぁ闇魔神?」



( ФωФ)「ノーコメントでお願いします」



( ・∀・)「ノーコメントって時点で明言しているようなものだよ闇魔神くん」



(゜、゜*)「明言されるようなことする方が悪いのよ」



  ( 'A`)「闇魔神もだんだん馴染んできたな」



( ^ω^)「馴染んできたといえば、皆そろそろ姫様の新体制は慣れたか?」



(゜、゜*)「急ね。魔王が代替わりしても特別変わらないわよ」



  ( 'A`)「とりあえず姫様の基本政策は先代様の踏襲だからな。上の方針が変わらなきゃ、下の動きも変わらんさ」



( ・∀・)「まだ若い姫様が背伸びして変に新しいことをするのは危険だしね」



( ФωФ)「僕も、任務には影響ありません」



( ^ω^)「そうか~もう皆馴染みまくってんのね。いや、むしろ慣れまくって退屈してない?」



(゜、゜*)「してないけど……雷魔神、さっきからなんか変ね」



  ( 'A`)「退屈っちゃあ退屈だな。変わりない日々ってのは」



( ・∀・)「先代様の在位が長くて俺達ずっと四天王やってるから、もう完全にルーティン化してる仕事も多いしね」



( ^ω^)「そうかそうか」



( ^ω^)「……姫様が『人間の国など滅ぼして我らの傘下に入れればいいじゃろ』とか言ってたんだけど」



(;ФωФ)「えぇッ!?」



(゜、゜*)「今すぐ止めさせなさい」



  ( 'A`)「退屈な日々ってのが一番幸せなんだよ」



( ・∀・)「二代目の恣意的な実績づくりが組織を潰すんだよ」



( ^ω^)「大丈夫。その件はなんとか説得した、んだけど……」



  ( 'A`)「まだなんかあんのか」



( ・∀・)「やっぱり王位継承はまだ早すぎたんだよ」



( ^ω^)「『我を倒そうという勇者の顔が見たい』と」



(゜、゜*)「うわぁ~~面倒くさい」



  ( 'A`)「いいじゃん。闇魔神、部下に言って写真撮ってもらえよ」



( ・∀・)「いや、この場合姫様が言いたいのは『連れてこい』ってことだろ」



( ФωФ)「流石に魔王城(ここ)に誘導するのは怪しまれますよ。まだ仲間になって日も浅いのに」



(゜、゜*)「じゃあ姫様を連れていく?」



( ^ω^)「即位したての姫様にそんな暇は無いし、魔王が人間の国周辺にいる事があっちの王にバレてみろ。それこそ戦争が起きかねん」



  ( 'A`)「んなこと言っても、どうすりゃいいんだよ」



( ^ω^)「そこでだ。闇魔神」



( ФωФ)「僕ですか?」



( ^ω^)「お前の部下に命じて、勇者達のレベルを上げさせるんだ。なんか、そういう魔法あるだろ」



( ФωФ)「え?いや、ありますけど……何故ですか」



( ^ω^)「そりゃもう、勇者が手っ取り早く魔王城に来れるようにするだよ。こっちから行くのが無理なら、あっちから来てもらうしか無いだろ。今のままじゃ弱すぎて魔王城に近づけないから、アシストしてやるんだよ」



( ФωФ)「なるほど。分かりました、やってみます」



( ^ω^)「そんで水魔神と土魔神」



  ( 'A`)「え?俺達も仕事あんの?」



( ・∀・)「でも、俺達は勇者に近づけないから無力だぞ」



( ^ω^)「大丈夫だ。そんな無能でもできる仕事がある……お前らは勇者の探し人を見つけ出すんだ」



  ( 'A`)「勇者の友人だっけ?」



( ・∀・)「あ、そっか。彼を見つけないと多分勇者は魔王城に来ないからか」



  ( 'A`)「でも、そいつの人相も性別も何も知らんけど」



( ФωФ)「あ、それは僕の部下に任せて下さい。その為にパーティに潜入したんですから」



( ^ω^)「勇者の友人ならば、お前らも爆発しないだろ?」



( ・∀・)「まぁ、そうなるけど」



( ^ω^)「と言うわけで今から行って来い」



  ( 'A`)「いや、まだ情報は入ってねぇだろ」



( ^ω^)「違ぇよ。お前らが今から行くのは勇者の故郷だよ」



( ・∀・)「……聞き込み調査って訳?」



  ( 'A`)「めんどくせぇな!なんで俺たちが」



( ^ω^)「ルーティンワークが退屈なんだろ?いいじゃねぇか軽い出張みたいなもんだ。会議室に籠もってないで足を使え足を」



( ^ω^)「あと、姫様はお前らの連続爆死事件に不信感を抱いているぞ」



  ( 'A`)「それじゃ早速、行って参ります!」



( ・∀・)「良い調査結果を期待していて下さい!」



<水魔神と土魔神が退席しました>



( ^ω^)「……行ったか」



(゜、゜*)「雷魔神、私の役目は?」



( ^ω^)「ん?無いよ」



(゜、゜*)「え、でも早くしないと姫様が……」



( ^ω^)「あぁ、姫様そんな急いでないから大丈夫よ。『いつ来るか分からんが、我に挑戦しようとする阿呆が居ると考えるとワクワクするのう』とか言ってたし」



( ФωФ)「それじゃあ、なんで二人をあんなに急かしたんですか?」



( ^ω^)「いや、アイツらの相手疲れたから」



(゜、゜*)「……」



( ФωФ)「……」



(゜、゜*)「流石ね。雷魔神」



( ^ω^)「この前の社員旅行で買ったお土産が残ってるから、残りはそれ食べながら、退屈な会議をのんびりやろうぜ」



( ФωФ)「良い考えですね」



(゜、゜*)「じゃあ私、お茶淹れてくるわね」



 本日の議題:次年度四天王運営予算案・新魔王政権の基本計画の評価

       及び計画実施に対する評価基準の確認

    結論:議案に一部修正を加えた上で可決。

      (二名棄権したが、過半数の賛成により議決)


( ^ω^)「炎魔神、自分のだけ緑茶ハイにするなよ?」



(゜、゜*)「……」



(゜、゜*)「……しないわよ」



( ^ω^)「即答してほしかったな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ