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第十九話
あれは躾だ。
主の命令にちゃんと従わせる為の躾だ。
決して、こんな小さな女の子が何かを必死に我慢してるのが見ていられなくなった、とかじゃない。
絶対違う。
そんな事を思いながら地下牢への階段を下りる。
そうえいば今朝、リラーフさんに布製のボールを貰った。
大きさはサッカーボールくらい。
綿か何かが中に入っているので、どちらかというとクッションみたいな感じだ。
何故こんなものを貰ったのかというと、リラーフさん曰く、このボールの中には魔石という物が入っているらしい。
リラーフさんがその魔石に魔力を込めたらしく、今このボールからは魔力が発せられてるという。
魔法を使うための第一歩、魔力を感じ取る、という事で頑張って、とリラーフさんに渡された物なのだが・・・その魔力というのを全く感じない。
ゼジルの記憶があるから余裕、かと思っていたんだが。
奴隷たちを拷問するのに使っていたあの首輪。
あれを使うには魔力を操らないといけない。
という事はゼジルはもう魔力を操る事ができる。
できる、はずなんだが・・・。
つい持ってきてしまったボールに意識を向ける。
「・・・・・・」
やっぱり何も感じない。
原因は分からないが、また一から学ばないといけないらしい。
まぁいいだろう。
地下牢に辿り着く。
奴隷達はまだ眠っているようだ。
さて、今のうちに食料を配ろう。




