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魔王暗殺  3

「魔王様・・・あ、あーん。」


昨日連れてきて、初めて魔族のみんなと食べる食事なのにこの恋人っぷり。

ルシファーにマリーさんの素性のことと『政略結婚』のことを話したら大笑いしていた。


「魔王様、こちらは兵力がありませんからあまり無理なさらないでくださいよ。」


と笑いながら茶化された。

食事は進んでいる。だが何度も何度も懲りずに、『あーん』を続けるマリーさん。

右斜め前のアリスがやはり不機嫌である。気になるものの両側に花というか棘だらけのバラがあるために下手に動けない。


「あ、これ美味しいです!魔王様も・・・あ、あーん。」


「あっ、これキノコだ。そうだピエロ、あーん!」


「ちょっと二人とも自分で食べれますから、二人とも自分で食べてください。

特にマシロ。」


「ちぇっ。」


マリーさんの『あーん』は二人っきりの時には嬉しいが、こんなに大人数の前だとすこし・・・いや、だいぶ恥ずかしい。彼女も恥ずかしがっているのだからやめておけばいいのに、政略結婚の作戦で無理しているに違いない。

それとマシロの『あーん』は、ただの嫌がらせである。僕がキノコ苦手なのわかっいて食べさせようとしてくる。やはり大魔王の名に恥じない卑劣さ。


夕食を済ませ、マシロとマリーさんはお風呂に入るということで別れた。

僕としてはちょうど良かった。今一番気になるのはアリスだから。

帰ってきてからどう考えてもおかしい。

食後もすぐに自室に戻ってしまった。彼女の部屋に僕も向う。


コンッコンッ


「アリス僕なんだけどちょっと話さない?」


「・・・マシロとマリーさんは?」


「ああ、お風呂行ったよ。僕はあとで入る。」


「いいよ、入って。」


「ありがと。お邪魔します。」


「ベットにでも座って。」


僕はベットに座り、彼女は椅子に座った。

アリスが小さく見える。

いや、いつもというか元々小柄だったが今日は余計に小さくという意味である。

胸がではなく身長のことである。胸がないのは今日に始まったことでは・・・おっと。


「アリスどうかしたの?王都から帰ってきて元気ないけど。」


「・・・別に。」


「僕で良ければ、悩みあるなら聞くよ?」


「・・・。」


「まあ、言いたくないこともあるだろうし無理には聞かないよ。

でもね、僕はアリス心配してるけどすごく信頼してるし頼りにしてるよ。

今回の王都に行ったのも、アリスがいなければ行けなかったことだしね。」


「別にそんなことないよ・・・。」


「僕はアリスはと付き合いがすごく長いからね。今までも一緒にいる時間長かったけど、これからも長い時間一緒にいるんだからもっと頼ってくれてもいいのになーってね。」


「これからもって・・・?」


「だってマシロは元の世界に帰れば二度と会えないかもしれないし、マリーさんだって『平和の象徴』が見つかったら王都に帰るんだから。

そうしたら、また二人に戻るからね。」


「寂しくないの?」


「出会いがあれば別れは付き物だからね。

僕とアリスだっていつかは別れが来てしまう。でも、それが長いか短いかはそれぞれだからね。」


「そっか・・・。」


「そのこと気にしてたの?マリーさんだって人間大陸に行けば会えるし、魔法陣と鍵を詳しく調べればマシロにも会いに行くことができるだろうし。

一番身近で、すぐには別れる相手じゃないんだから。僕とアリスは、ね?」


「・・・エル、座っていい?」


「いいよ、ほらおいで。」

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