大魔王は来た時から 4
「まあ、実際には見ていないかもしれないですから。焦らずにゆっくり手がかりを探しましょう。」
「そうだねー。・・・あ。」
「え、もう何か思い当たりますか!?」
「いや、というか本当に『鍵』なんだけどね。
私が魔法陣起動させたときに、たまたま私の家の鍵を落としてしまったの。この窪み、私のキーホルダーのクマが落ちたようにも見えるなーって。」
「その鍵は、今どこにあるんですか?」
彼女は立ち上がり辺りを見回し始めた。
「拾ってないから落ちてるんじゃないか。
でもこの窪みが仮に私の鍵だとしたら、ここにあって誰か持っていったということになるなー。」
「誰が持っていったんでしょう?」
「私もわからない。
転移した時に、魔方陣に落ちそうになったから私は必死に落ちないように耐えてたの。床に落ちていた鍵は、先に落ちたのかもしれない。」
「先に落ちるとどうなるんでしょうか?」
「この世界にも先に落ちた?・・・って、私が知ってるわけないでしょ。」
「マシロの考えは合っていますよ。」
謁見の間に入ってきたのはアリスだった。
手には何冊かの本を持っていて、魔都図書館から直接来たのだろう。
「あ、アリスお帰り。早いね。」
「ええ、ただいま。転移で行ったのでマシロのその考えは正しいわ。」
「正しいと言うと・・・。」
「マシロより先にこの世界に落ちて、誰かが持っていったってこと。
空間転移魔法だからッ未来にも過去にも行けるっていうこと。」
「なるほど。アリスちゃん、でもこの窪みがあるというと今より過去ということでしょ?」
「そうなるね。他に鍵となるものもなさそうだし、それを探したら?」
「マシロ、そうしましょう。ヒツジに聞けば何かしらわかるかもしれないですし。」
「そうね。わかったー。」
アリスは部屋を出ていき、僕たちもあの窪みの情報を集めることにした。
まずわかっているのは、アリスが来るよりも以前からあったのは明確である。
あの窪みは、大戦の中で出来たという情報もある。大戦に詳しいというと、ヒツジかルシファーということになる。
消去法でヒツジにしよう。ルシファーには言わないほうがいいであろう。




