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『ラノベでスッキリわかる!異世界ギルドの働き方が変わる5つの魔法 ~受付嬢アリサのギルド奮闘記~』  作者: ぽてと


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25/25

【アンガーマネジメント】怒りの「本当の理由」を見抜く 5/5

すっかり打ち解けた様子で面談ブースから出てきたイグニスと三人組のパーティーは、そのまま酒場スペースへと向かっていった。

「今日は俺の奢りだ。好きなだけ飲んで、食ってくれ!」

「おっ、マジか! じゃあ高いエール頼んじゃお!」


賑やかに笑い合う彼らの背中を見送ってから、アリサは執務室へと戻った。

 そこでは、シレーヌが二つのティーカップに温かいカモミールティーを注いで待っていた。


「お疲れ様、アリサ。見事な仲裁だったわね」

「シレーヌ先輩……!」


アリサは差し出されたカップを受け取り、ホッと息をついた。カモミールの優しい香りが、緊張で強張っていた心を解きほぐしていく。


「先輩のおかげです。私一人だったら、知識を振りかざしてイグニスさんを追い詰め、完全にパーティーを崩壊させていました。……相手に共感して、フタを外してあげること。今回、それが一番大切な魔法なんだって気づかされました」

「ええ。あなたはもう、ツール(知識)に振り回される段階は卒業したわね。知識に『心』が伴って、初めてそれは本物の魔法になるのよ」


シレーヌは優しく微笑み、アリサの頭をポンポンと撫でた。

 その温かい手のひらに、アリサは少しだけ照れくさそうにはにかんだ。


自席に戻ったアリサは、大切にしている革張りのバインダーを開き、銀色の羽ペンを走らせた。

 これが、この新しいシリーズの最後のページになる。


【私のためのお仕事魔導書メモ


新シリーズ第5の魔法:アンガーマネジメント(怒りの氷山モデル)


怒りはただの「フタ(二次感情)」。その下には必ず「悲しみ」「寂しさ」「不安」「恐怖」といった、本当の気持ち(一次感情)が隠れている!


6秒ルールで炎をやり過ごす

カッとなったら、反射的に言い返さず、まずは頭の中で6秒数える! 怒りのピークを過ぎれば、冷静な判断ができるようになる。


「怒り」ではなく「本当の気持ち」を伝える

「なんで〇〇してくれないの!(怒り)」ではなく、「私は〇〇と言われて悲しかった、心配だった(一次感情+Iメッセージ)」と伝えることで、相手の心にスッと届く!


「……よしっ、完成!」


パタン、とバインダーを閉じる。

 中には、筆頭受付嬢になってから学んだ、5つの強力なコミュニケーションの魔法がぎっしりと詰まっていた。


「アリサ先輩! 第四修練場の予約の件で、冒険者の方が呼んでいます!」

 カウンターの方から、すっかり頼もしくなった後輩・エマの元気な声が響く。


「はーい! 今行きます!」


アリサはバインダーを小脇に抱え、勢いよく立ち上がった。

 王都ギルド『暁の翼』には、今日も様々な冒険者が訪れ、理不尽なトラブルや人間関係の摩擦が絶え間なく起きている。

 完璧な職場なんて、どこにもない。でも、だからこそ面白いのだ。


「さあ、次のお仕事に行きましょう!」


剣も魔法も使えない受付嬢は、現代のビジネススキルという目に見えない「最強の魔法」を武器に、今日も元気にギルドのカウンターへと駆け出していった。


『ラノベでスッキリわかる!異世界ギルドの働き方が変わる5つの魔法』、最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!


第2弾となる今回は、アリサが「筆頭受付嬢」に昇進し、後輩育成や理不尽な人間関係に立ち向かう「マネジメント・対人関係編」をお届けしました。


アサーション(角を立てずにNOと言う技術)


権限委譲(「自分でやった方が早い病」からの脱却)


完璧主義の罠(「完了」は「完璧」に勝る)


リフレーミング(弱点を「最強の武器」に変換する)


アンガーマネジメント(怒りの「本当の理由」を見抜く)


この5つの魔法、いかがでしたでしょうか?

職場で理不尽に怒鳴られたり、手のかかる後輩にイライラしてしまったり、自分の欠点に落ち込んだり……そんな時に、アリサのメモが皆さんの毎日を少しでもスッキリと軽くするお手伝いができれば、これ以上嬉しいことはありません。


仕事の正解は一つではありませんが、知識ツールを持っていれば、選べる道の選択肢は確実に増えます。

ぜひ明日から、皆さんの職場でもこの「お仕事魔法」をこっそり唱えてみてくださいね!


これにて受付嬢アリサの物語・第2シーズンは完結となります。

これまで応援してくださった読者の皆様、本当にありがとうございました! よろしければ、感想やレビュー、星評価などで応援していただけると、大変励みになります。


それでは、また次の物語でお会いしましょう!

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