準備。
話し合いが無事に済み、ミルダさんは自分の宿に戻っていった。
「おーいリザ戻ってこい。」
「は! スイーツ食べ放題に浮かれていたわ、あれ? ミルダさんは?」
「話済んだから自分の宿に帰ったぞ?」
「あぁそうなのね、ハルキ王都行くんでしょ?」
どうやら浮かれてなんも聞いていなかったらしい。
「あぁ行くぞ。明後日の朝出発みたいだから、とりあえずローナさんに言っておかないとな」
「そうね、じゃ行きましょう」
「おう」
「っと言うわけで明後日からちょっとリザと王都行ってきます」
「えぇ、気をつけて行って来てね。リザをよろしく頼みます。」
「遣いの方と一緒なので大丈夫だと思いますけど、気を付けて行ってきます!。」
リザの家にやってきてまずローナさんに経緯を軽く説明し、王都に行くと伝える。リザは何の問題も許可が出た。それとこれを忘れてはいけない。
「それとローナさん、お約束していた鞄をお渡ししたいんですけど、どんなのが良いですか?。」
「そうねぇ、手提げバッグが良いかしら?、色は白で出来れば籠のがあれば良いんだけどある?。」
「ありますよ、何個か出しますから好きなの選んでください。」
リクエストを聞きながらそれにあった鞄を10個ほど出した。
「うーん、いっぱいあるわね、……これにするわありがとうハルキさん。」
「えぇどうぞどうぞ、いつも美味しいご飯ご馳走になってますしこれ位何ともないですよ。」
「うふふ、そうだこのお礼に今日ご飯是非食べていってね。」
「えぇ是非ご馳走になります。」
少し悩んでいたが気に入いる物があって良かった。おっちゃんが帰ってくると、ローナさんが貰った鞄を自慢しはじめた。すると「いいなぁ、ハルキ俺にもくれ。」と催促された。もちろん催促されずとも元々あげる予定だった。おっちゃんが街道で拾ってくれたから今の俺があるし、その恩を忘れちゃいない。ローナさんと同じように笑顔でリクエストを聞きながら、おっちゃんには革製のショルダーバッグをあげ、俺は美味しい夕飯をご馳走になった。
翌朝約束通りミルダさんとダンジョンにやって来た。昨日言ってた扉を作る人たちもいる。
「あらほんとに鞄が並んでるんですね、これハルキさんが並べ直した訳じゃないんですよね?。」
「えぇ違いますよ。なんでか知らないですけど翌日にはこうなってるんですよ。不思議ですよね。」
「ほんとですね。」
ミルダさんは多少驚きながら俺に訪ねたが、もちろん俺はそんなことはしない。
「ハルキさんありがとうございました、それでは回収お願いします。それでは皆さんお願いします。」
「「「お任せください。」」」
俺が回収を終えると、一緒に来た人達にミルダさんは指示を出し、それに大きな返事を返すと、新たに扉を作るため、色々サイズを計ったり、計算と忙しそうに作業をし始めた。
「私達は居ても何もできませんし邪魔になるので、後は彼らに任せて、明日発つ事もまだお話ししてませんし、とりあえず一緒にギルドへ戻りましょう。」
「わかりました。」
「ギルド長、メアリーさん、今回、迅速の解決に尽力ありがとうございました、こちらは国からその褒美となります。ハルキさんお願いします。」
ミルダさんの言葉に、マジックバッグをギルド長室に適当に色々並べていく。戻ってくる途中に俺がミルダさんにそう言ってくれと頼んだのだ。メアリーさんはともかく、ギルド長は賄賂になるからと貰ってくれないからだ。国としても何かしら褒美を考えていたらしく、快諾してくれた。
「わーありがとうございます、これ全部ですか!?」
「んなわきゃないだろメアリー、ですが良いんですか?、こんな貴重なもの。昨日ハルキ君が言った通り、永続的に取れると分かったわけではないですよね?。」
「えぇ、ですが実は意外とこれに関して楽観的なんですよ。古い文献等に皆持ってたらしき事が書かれていますからね。今まで誰もそんな夢物語信じてなかったんですが、今回の件でそれがにわかに信憑性を帯びてるところです。」
「え?、そんなんで大丈夫なんですか?。」
そんな誰が書いたかもわからない古い文献、信じていいのだろうか?
「えぇ良いんですよ、実は意外とそんなもんです。ハルキさんも言ってましたが、あると便利な鞄ぐらいで、取れなくなったら大切に使おう位です。それに既に1000個以上は確保してますしね。」
あぁだから俺が個人的に人にあげても良かったわけか。しかしこの国かなり能天気だぞ?、大丈夫か?。
「はぁ、まぁでは有難く頂戴いたします。」
「どうも有難うございます!」
ギルド長は良いんだろうか?と言った顔で、メアリーさんはうきうき顔でそれぞれ鞄を選んだ。
「ところでリザさんはどちらですか?、リザさんにも受け取ってもらいたいのですが、今日は見ませんね?。」
「あぁリザには既に俺個人からあげてますから大丈夫ですよ。それと今日は明日からの為になんか色々あるみたいで、今日は来ないですよ。」
昨日リザは夕食時に俺にそう伝えてきた。スイーツ巡りのリストでも作っているのだろうか?
「そうですか、なら大丈夫ですね。ハルキさんは何か準備なさらないんですか?。」
「何か必要なものってありますかね?。」
「着替えと簡単な日用品ですかね?。もちろんこちらでもご用意いたしますが、枕が変わると寝られない人もいますから。」
「枕は別に平気だし、着替えもまぁ大丈夫だが、今後の為に何か買いに行くか。」
特に思いつかんが、引っ越しするし日用品でも買っておくか。
「何かって何買いに行くんですか……」
「んー引っ越しするし、とりあえず洗面用具にタオルとかですかね?。」
「…あぁまぁ、行ってらっしゃい。」
俺の無計画さにメアリーさんは呆れている。とりあえず前にポーション買ったお店にでも行くか。
とりあえず洗面用具とタオルを買った。他に思いつかんしまぁこれで良いか、向こうで用意すると言ってるし、いざとなったら王都で買えばいいしな。




