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Extra
Twitterで流した小咄など。
◆名前
3話の途中、作戦会議のところ。カットしたシーン。
―――
蝋燭の明かりが揺れる室内。
作戦内容をすべて伝え終えたあと、エンテは獣の顔をひょいっと覗き込んで。
「そういえば、ねぇ、名前はある?」
獣は数秒間、視線を宙に漂わせ――あ、と思いついたようにつぶやく。
「レキ」
その答えに、真顔に近い笑みを浮かべていたエンテの頬が、苦笑っぽくゆるむ。
「それは、個体名じゃなくて種族名」
「?」
疑問符を浮かべる獣に、「まぁいいか」と手を振り、
「よろしく、レキ」
笑顔で右手を差し出した。
◆匂い
Q:つまり、エンテはくさいの?
レキ「……死ぬぞこの質問」
エンテ「くさくないよー」
A:ヒトには濃すぎて嗅ぎ分けられない。レキはヒトより嗅覚に優れているので、独特の香のような匂いに感じる。ちなみに、上級魔導師特有の匂いも、感覚の鋭敏な一部のヒトにしか判別できない。