『簡単なお仕事で、もふもふし放題』と神様に言われて異世界に来た息子が、次から次へと厄介ごとに巻き込まれてます~白猫の『中の人』はバレたら強制退場~下読み結果(文:カバ太)(補足コメント:花水木)
お呼びでない? お呼びでない。 こりゃまた失礼しました。
……という形で早々に退場する事は出来ず。
お呼びでないながらも懲りずに書いている第三回目の下読みです。
今回もなろうの片隅でひっそりと活動している底辺作家のカバ太が書いています。
この企画は、下読み募集に応募して下さった作品を各下読み者が読んで改善点等のレポートをするものですが、誰がどの作品を担当するかというのには、特に法則性も無ければ専門という事も決めておりません。基本は何となくこの作品は〇〇がするという形になっています。
ですので、下読みの人間との相性は全く考慮していないので、時には全くの守備範囲外の作品を担当する事もあります。
……今回がそれに当たります。
始めに宣言しておきます。
ほのぼの系は全く分かりません。それなのにレポートをするという暴挙。もう本当にお呼びでないですね。
そんなお呼びでない人がするのが今回のレポートです。
はい。ここからはいつものアレです。
このレポートはかなりのネタバレが入っています。そして、ボロクソに書きます。グロ注意です。耐性がない方はブラウザバックをして下さい。
ここで挙げる改善点はあくまで個人的な主観による個人の好みです。決して、普遍的な内容ではありません。時には見当外れの事も書いてしまうかもしれません。
勝手気ままに上から目線で好き勝手に書いただけの内容ですので、真剣に捉える必要もないし、改善点を実行する必要もありません。その程度となっています。
なお、可能ならひるね様以外でもこのレポートを読んだ上で今回の作品も読んで頂き、指摘の部分に妥当性があるか等、考えて頂ければ嬉しいです。ネタバレが嫌いな方は先に作品を読むのも良いと思います。
という事で、以後は書いてある内容を笑って読み飛ばせる方のみお読み下さい。
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作品名:『簡単なお仕事で、もふもふし放題』と神様に言われて異世界に来た息子が、次から次へと厄介ごとに巻き込まれてます~白猫の『中の人』はバレたら強制退場~
URL: https://ncode.syosetu.com/n2022fk/
作者:ひるね
(あらすじ)
■「おお! 俺もついに異世界転生?!」
夕飯時のリビングに、突然現れた魔法陣が、異世界への扉を開く。
喜ぶ息子。焦る母。
■ フライパン片手に神様へ喧嘩を売った母親は、白猫に転生させられていた。
『母親だとバレたら只の猫に戻される』という呪い付き、って何それ酷い。
■ 息子が貰ったのは『世界樹のしずく』と、『名付け』によって、望めばすべての生き物を『意のままに支配できる』使役系最強のスキルって、なにそれ怖い。使いません。
■ 4番目の勇者はチート自慢の最低野郎だったので、勇者より先に『石になった世界樹の種を芽吹かせ』て、ざまぁ街道目指す事にした息子――を、猫の中から応援している母親の物語です。
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【基本的に、ほのぼの・のんびりと旅をします。少しの戦闘と、時々ドロドロに腐り落ちる表現が出ます。(苦手な方はご注意ください)「R15」は念の為入れました。】
◇ アルファポリス様・ツギクル様にも外部サイト小説登録しています。
◇ タイトル編集しました。(旧:息子が異世界転生しました⇒最強スキルの『生き物使い』になった息子が『失われた世界樹の謎探し』始めました~白猫の中の人はバレたら強制退場になるようです~)
◇ タイトルに★が付いているページには挿絵を入れています
★☆毎日更新しています。お気軽に感想頂けると嬉しいです☆★
(アピールポイント)
基本、ほのぼの冒険しながら、時々ハラハラ。
親子とか仲間との絆で、じんわりして頂けるようなお話しを目指しています
(気になっている点)
投稿し始めたばかりの頃に人面先生に読んで頂いた事がありまして、頂いたアドバイスをもとに、自分なりに色々と手直し・工夫をしております。
なんとか10万字を超えた今、お読み頂く方にどんな風な印象を感じて頂けるようになっているのか、PVが増えない原因、改善点など、ご指摘頂きたいです
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一般文芸の事は分からないが、WEB小説においては最初の数話が命と言われている。つまりは、この最初でどれだけの読者の心を掴む事ができるか、という事ではあるが……はっきり言って、最適解が分かるならとっくの昔に自分の作品は何万ptにもなっているだろう。
ただ、分からないなりにも色々と調べる事により、ある程度はその傾向と対策が見えてきた。
曰くWEB小説というのは序盤で、1.主人公が誰か? 2.主人公はどんな人物か? 3.これからどんな話になるか? というのが必要となる。
多分、この対策は男性向け作品用の内容だとは思うが、それでも他の分野にもこの法則はある程度は適用可能ではないか? 今回はこれをベースにして考えていこうと思う。
この作品、話の内容的には伝統的な異世界への勇者(仮)召還からの冒険活劇(?)となるが、何とネコが勇者(仮)と共に異世界にいく事になる(その中身は母親)。
これ位なら大した事はないが、問題はここから。この物語は母親扮する猫の視点で話が進んでいく事である。最初は二人称視点なのかと思ったけれども、どうやらそうではなかった。単純に猫(母親)の一人称視点で息子である勇者(仮)の活躍を描くという内容だった。
…………とんでもないな。
どう、とんでもないか? この猫(母親)がポンコツ過ぎてマスクデータだら……いや、序盤の必要な情報が根こそぎカットされている。
例えば、
>「ご子息には、ある使命を授けた。達成すればもとの世に戻れると話しをしたから、あちらの世界で
>希望をもって過ごすじゃろう。ゆくゆくは伴侶をめとり、伴侶の為に異世界に留まるようになるじゃ
>ろうて。こちらの世界で、土砂にのまれて生涯を終えるよりは、マシじゃろう……」
これは序盤のとある一文だが、読者がいる事を完全に無視しているのは分かるだろうか? ネタバレを警戒してこういう表現をしたのだろうと思うが雑過ぎる。
フライパン使った神様とのコントなんていらない。「ある使命」って何だよ? 息子は何のために召還されて何をしなければいけないかまず目的をはっきりさせろ。
勿論、提示する目的は嘘でも良いし、当初目的でも良い。話の途中で目的が変化したり、目的を達成してもすぐに次の目的ができるなんて事は良くある事。
要は読者に対して「この話はどういう話なのか?」という情報の提示が必要となる。今回は神様という解説役がいるんだからそれをきちんと使って欲しい。
つまりが何も分からないままにコントを見せられて異世界に行くだけの導入になる。もうこれだけでブラウザバック決定と言える。これなら何も無い方がまだ良い。いきなり訳も分からず別世界に転移させた方がマシとなる。
ただ、これはこの話の主人公を息子とした場合の見方であり、母親である猫を主人公とした話ではない。今回は母親を通して息子の異世界譚を見る話として読んだ。
前提が変わると全てが変わるが、普通に読めばこの見方が妥当だとは思う。
もし、猫を主人公とした話であるなら、猫に付いての情報が必要となる。息子に付いての使命云々は読者を混乱させる元となる。正直、この場合なら猫となって異世界に転生し、異世界の人間を猫目線で見るだけの日常話で良いような気がする。
そういう訳で、この時点で定義があやふやになっている。話で誰を主人公とするか? そしてその主人公がこれからどういう事をするかを提示して欲しい。必要充分となる情報が開示されていない事が大きなマイナスポイントだろう。
それで、これはあらすじの一部であるが
>■ 息子が貰ったのは『世界樹のしずく』と、『名付け』によって、望めばすべての生き物を『意の
>ままに支配できる』使役系最強のスキルって、なにそれ怖い。使いません。
本文でのここに書いてある情報の出し方が雑過ぎる。
この辺りは森で出会った熊……いや、偶然出会った困っているピクシー(妖精)から手に入る情報である。……都合良過ぎる。後、何故かこの時を境に突然空間魔法なるものが使えるようになる(後から空間魔法の使い手という補足情報有り)。
この時初めてこの作品の異世界は、魔法やスキルがある世界だという事を知る。そういう世界観は最初に提示する内容だと思う。やっぱり導入のコントは必要無かった。
ほのぼの系だから重要視しない要素だというなら、そういうの無しで話を作れば良い。この場合においては異世界に転移するに当たって初期装備セットを別途持たせてくれる形で良い筈だ。重要な設定なら最初に提示、そうでないならバッサリとカットするか、ある程度情報が出揃った後で少しずつ追加していく。このどちらかで良いだろう。
…………というか、1章全て魔法とか職業とかスキルとか必要無いだろ。これ。
本気でほのぼの系はよー分からん。設定とかはその場限りの思い付きで良いのかと思ってしまう。
特にスキルって何よ。なろうではスキルがどうとかいう話は多いけど、ゲーム的な要素はこの作品に必要だろうか? いきなり「最強の」とか言われても、じゃあ「最低は何?」ってなる。死に設定の香りがプンプンと漂う。
世界観であったり、概要の説明無しに出てきた情報なので小学生並みの理解力しかない自分にはもう付いていけなかった。
もし、こうした要素が必要だと言うなら、個人的には1章終盤で授業として魔法やスキルの解説を交えつつ使えるようになるというので良かったと思う。
とりあえず序盤の部分だけで改善点を考えるとするなら、猫の設定が邪魔。ナビゲーターの役割を一切果たしていない。読んでて不親切だなとしか思えなかった。
普通に考えれば息子視点の一人称で良いと思う。もしくは猫とセットで出したいなら三人称で。この辺が妥当だろう。
猫視点という特殊な話を選択するなら、工夫が必要となる。
…………やはり自分とは相性が悪過ぎるな。こういう作品の読み方が一切分からない。今回の指摘は全くの見当違いの可能性が高い。
あっ、そうそう。タイトルとあらすじは変更をお勧めする。特にタイトルは自分が読んだ限りでは内容と全く合致しない。俗に言うタイトル詐欺である。あらすじに付いても普通に読めば母と息子のダブル主人公による異世界攻略の話とか思えなかった。当然、自分の読み方が悪い可能性はかなり高い。
個人的にはタイトルとあらすじは作品の内容に沿った形にする事をお勧めする。
今回はひたすら墓穴ばかりを掘っているような気がしないでもないが、続いては「(気になっている点)」となる。
……印象はまあ良いだろう。後、改善点としてもここまでである程度記してある。
もし「フリーハンドで改善点を」と言うなら、設定を息子と猫以外を全て没にして、異世界の牧歌的な動物や妖精が共存共栄する舞台での日常を描き続けるだけで良いのではなかろうか? 例えて言うならポケ〇ンの映画「ピカチュウ〇ドキドキかくれんぼ」辺りで。
猫目線での息子との話に拘りがあるようなので、それを生かすなら、小さな舞台で小さな事件を描く方が似合っている気がする。
個人的には作中で何を大事にするか今一度考えて欲しい。今の状態では無駄に風呂敷を広げて全てが中途半端になっている印象を受ける。この作品でスキルや魔法は必要な要素なのか? また、分かり易い悪役や神からの使命が必要な要素なのか? 個人的には必要性を感じなかった。勝手な印象ではあるが、ほのぼのを基本とするなら、ゲーム的な要素や世界の平和が、とかは相容れない要素にしか見えなかった。
ざっくりと纏めると、自分の個人的な見方であるが「方向性が分からない」、これになる。
きっと向いていないから、こういう感想になるんだと思う。今回は作品の相性の悪さが足を引っ張った形になったと考えて欲しい。
今回の改善点等は、ほのぼの系が分からない人間が男性向け作品用の対策として挙げたに過ぎない。全てはその前提である。
本当、今回はお呼びでない。
という事でそろそろ失礼させて貰おうと思う。
では恒例の最後の締め。
今回の指摘は単なる自分好みの指摘でしかない。その程度の内容なので無視するも良し、真摯に受け止めるも良しである。強制はしない。反論も当然ありだ。
是非、今回の件を糧として今後も創作活動を頑張って欲しい。
【補足コメント】文:花水木
カバ太さんがボコボコにぶん殴っているのを見て、逆に興味が湧いて始めの数話だけ拝読した。私の担当分ではないので簡易的にではあるが、補足として感想を述べておきたい。
・フライパンコント
個人的にはこのノリは好きである。一瞬でオカンのイメージが熱したフライパンで固まった。「フライパンを持ったネコ」の誕生である。
カバ太さんの意見とは相容れないが、まあ、ギャグなんてそんなものだろう。刺さる人にだけ刺さるのがギャグであって、万人に刺さったとしたらそれは、ギャグとは別の何かである。当然受け入れられないこともあるだろうが、このナンセンスさは私には出そうと思っても出せない「味」である。全体のバランスは大事だが、ボケるところは思い切りよくボケていこう。「寒い」と言われるのを恐れてはいけない。
いや、しかし何も聞かずにぶん殴るのは流石にやりすぎかもしれない……「過保護」を強調した描写だと思うのだが、むしろ「暴力性」や「短気さ」が前面に出てしまっている印象だ。
・最初の部分
神様が説明不足という点についてはカバ太さんと同意見。
いや、もちろん世の中(?)には不親切な神様もいるのだろう。何も説明されずに理不尽に放り出されるということも、この業界ではよくあることである。しかし、この神様は親切な神様なのだ。フライパンでぶん殴っても怒らず、ちゃんと話をしてくれる神様なのだ。
であれば、その親切さをチュートリアルでもっと発揮してほしい。
それから、お母さんの理解が早すぎる印象を受ける。会話がなんとなく淡々としているのである。会話をもう少し膨らませて、前述のような情報を盛り込みつつ、驚きや動揺を表現して欲しい。
・転移後
異世界に転移したら、スキルや職業は当然あるものだ……とまでは言わないが、唐突感を覚える読者はそれほど多くはないだろう、とはいえ、神様チュートリアルの段階で説明がある方が良かったとは思う。
読み進める上での問題は、カバ太さんの指摘にもあるとおり、「方向性が分からない」ということだろうか。
一つ一つのパーツは読んでいて面白いし、コメディとシリアスのバランスも取れていて読みやすい。しかし、ある程度読み進めていく中でふと我に返る瞬間があるのだ。「このお話はどこへいくのだろう……?」と。敢えて厳しい言い方をすれば、「面白い」とは思わせられていても、「続きが気になる!」という気持ちを惹起しきれていない。
たとえば、可愛い女の子がでてくるのであればラブコメ的な展開が期待できるし(母親同伴だが……)、チートスキルを活用して大活躍する描写があれば、それを使って水戸黄門的にスカッとする展開になるのかな、と思える。しかしいかにほのぼの系とはいえ、本当にほのぼのするだけの話になってしまうと、読み進める途中で飽きやすい。更新毎に1話読む分には楽しくても、新規読者が始めから一気読みするには向いているとは言いづらい。
もちろん、あらすじを読めば、「世界樹」に関連する使命が話の中心になってくるのは想像が付く。突然失踪したお父さんの行方が鍵になるのだろうということも、薄々推測しつつ読むだろう。しかし私が読んだ範囲ではミッションがなかなか開始せず、いつ終わるか分からないゲームのチュートリアルにも似た印象を受けた。
何を目的としているのか、早めに仄めかしておくだけでも違うだろう。あとは単調にならないような工夫も欲しい。その辺りは、ランキング上位の作品が参考になるだろう。大雑把に言えば、主人公がモテたり褒められたりすると、読者も嬉しいのである。そういう意味では、周囲の反応を大げさに書いてみたり、というのも一つの考え方だろう。




