信濃のリンゴは美味い
ちょっと酔っていて、似合わないものを書いた気がします。
「いらっしゃいまし」
「お晩でやす、マスターにゴッドさん」
「ぶふぃ、チャシューか!元気だったか?」
「元気でやす。マスター、ワイルドピッグのロックとデリシャス残飯をお願いしやす」
チャシューさんは、だいたい同じものを最初に注文されます。
「どうぞ」
「お、早いでやすね」
「今夜は、リンゴの芯のいいやつが入っています。いかがですか?」
「ぶふぃ、頂くぜ。チャシューの分も、頼まぁ」
「かしこまりました」
「ゴッドさん、ありがとうございやす」
リンゴがうまい季節です。もう冬ですね。
「ぶふぃ、ところでチャシュー、最近ニンゲンどもの様子はどうだい?」
「……うーん。あちこちで争いの火種がくすぶってる感じでやすね」
「ぶあっは!あいつら、いつもそんなだな」
「まあ、所詮ニンゲンでやすからねぇ。奴らも面白い部分が沢山あって好きでやすが、いつまでも戦争から離れられない辺りは、ブタ族のような高尚な生物とは違いやすね」
「しかし、戦争を無くすべく動いているニンゲンもいると聞きましたが、どうなのですか?」
「ぶふぃ、そういう奴らもいるから俺様は、ニンゲンも見捨てないぜ。もっとも、ブタ族が第一だがよ」
「あまりブタ族が干渉するわけにもいかないんでやす。奴らの未来は、奴らが決めるべきでやす」
「ぶふぃ、まあブタ族に迷惑をかけて来そうなんで困ってんだがな」
ゴッド様は、そう言うとグラスに残る酒を飲み干しました。
「ぶあっは!しかし、何で楽しく飲んでた筈が、ニンゲンどもの話なんかしてんだ?」
「ゴッドさんが、聞いたからでやす」
「そうですね」
「ぶふぃ……すまねえ。そうだったな」
チャシューさんは、ブタ族の為にニンゲンに混じって情報を集めている豚なので、そういう話になりがちです。
「ぶふぃ、まあ飲もうや。いざとなったら、俺たちが立ち上がればいいしな」
「そうでやすね」
……面倒なので、そうならないことを願いますがね。
信濃のリンゴなど、ニンゲンどもも良い食材を作っていますからね。
……まあ、トンカツという素晴らしくも恐ろしい発明もしているので、侮れません。
ブタ族と友好的かつ、平和な生き物に進化してもらいたいものです。




