112話 ノーム・ハーネス
予告通りならなかった! でも、ノームさん視点です!
文、誤字修正
数人を目の前に、喋っている。
知っていると思うけど、人の好みは……個人差という物がある。
自分が不幸になれば……他人に押し付ける人。単純に好きになれない人。人気者をただ嫌う人。
嫌いな人しか上げてないけど、全部上げようと思ったけど……途中で考えるのをやめたわ。
「ノームさん! 今日は、マリアさんの机にいたずら書きがあったので処理しました」
「ありがとう、今日も絶えないわね」
「ナタリアさんが付いてますので、今のところ問題は無いと思います!」
端から見れば、何をしてるんだ。なんて言われると思う。
目の前2人は、色々と世話になっている。確か……マリアさんを影から支える隊だっけ? 平民クラスの子だったはず。
何をしているか、いたずら処理よ。簡単な話、好きな人もいれば嫌いな人もいるってことよ。そんな事を思っていると女神が話しかけてくる。
――やっほ、今日もやってるね――
「……貴女は相変わらず、何処から話しかけてくるんだか」
――天からって前も言ったと思うけど?――
女神の名前はなんだったか、別な女神から聞いたような気がする。覚える気も無かったからいいけど。
顕現した時は割と幼い姿なんだけど……冷たい印象のある声だ。ただ……第一印象のせいで喋り方が違和感を感じるけど。
最初に会った時は……。本当に困ったものだ、最初に会って。
――貴女死ぬことになるから~、今から教える手順で死なないようにしてね~――
だった……正直、適当なのもあるけど。ちゃんとしろって話。
さてと、今日は問題わね……。試験まで後1週間か……試験の時は、流石にかばえないからね。もうあの人なら大丈夫だと思うけど。
「ノームさんはこの後、昼ですか?」
「えぇ、また庭園にいるマリアさんにでも会おうかしら」
「分かりました、私達はこれで失礼します」
2人に「えぇ……貴女達も無理に付き合わなくてもいいのに」と言うと口を揃えて「マリアさんの笑顔は私達の元気の源ですから」と言って、女子生徒2人は笑顔で去っていった。
あの子も愛されてるわね……まぁ、前世の私をあんなに良くしてくれる人……なんてそうそう居なかったし。
庭園に足を運ぶ途中考えてみる……マリアさんの事を。
彼女がメイド服で帰ってきた時、戻ってきてから。学生間では、悪い意味でも良い意味でも噂になった。
隷属は解除されたと言うけど、なったという言葉は重みがある……と思う。前世でも小さな事を気にする程。
前世の彼女を知ってるから、気にしないのは知ってるけど……どんだけ鈍感なんだか……。
知っている、前世の彼女を……白雪 葵を。だって……前世の私の上司だもの。
そんな事を思いながら、庭園に足を運ぶと5人で食事してる姿が見えた。
マリアさんとケルトさん、ナタリアさんと……メルトさんだっけ。あと従者のメイド。
何か、マリアさん凄い顔とろけてない? そう思いつつ近づいていく。
「あら、マリアさん。そんなにとろけた表情してどうしたの?」
「あ、ごきげんよう~」
「ごうきげんよう」
挨拶すると、緩い声で返ってくる。ケルトさんは少し変わったわね、どう近づいていいかとかの雑念があったんだと思うわ。今は少しスキンシップが激しいとも聞くわ。
マリアさんは「ノームさんって何時もどんな事をしてるの?」と聞いてくるので、無難な答えを返しておく。
突然聞いてくるから、私としては凄くびっくりするけど。
その後も、色々なやりとりを交わす。試験勉強の約束をしちゃったけど、問題は無いと思う。
マリアさん達から別れて、自分の教室に戻っていく。マリアさん達は1年生だしね。
もう少し、時間あるし……昔を思い出してみようかしら。
そうして机に座って、試験の勉強をするフリをして……昔、ここに転生して来たことと前世の事を軽く思い出してみる。
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私の体は難病だとか、障害だとか言われた……足が不自由な生活を送らされてきた。詳しい病名とかは知らないし、生活が苦しかったから覚えてもいない。
大人になってもそれは変わらないし、障害者という事で1人で住む事も……まして就職も出来やしなかった。
どうしても、親に大丈夫だと言っても。真実を言えないまま、生活は難しかった……お金も尽きそうでいた時。
その時に会ったのが……白雪 葵さん、その人だった。ゲーム会社で何かの途中で詰まっていたらしい。
最初会った時は、明るい人で笑顔も絶えない人だと思った。
働いて数年程、ある事件に遭遇する……白雪 葵の死亡する事故を。
今はもう、昔の事だと思う。何故なら、その事故があったのは……転生前の年を考えても、12年は経っているんだから。
会社は私が切り盛りして何とかなっていたけど。
どうしても思い出せない事があった……。それは、私の死因。
何時、何処でどの様に死んだのか……分からない。
起きた時には、女神がいた。
――ありゃ~、死んだのか最近多いな~――
「死んだの?」
――そうそう、でもなんでこんな事になってるのか分からないんだよね~――
「そうなんだ……」
――そして……転生するんだけど――
女神は言ったあの一言を……。
――貴女死ぬことになるから~、今から教える手順で死なないようにしてね~――
混乱したし、聞いたけど。聞き耳を立てず……私はその時に転生をした。
――――――――――――――――――
今思えば、なぜ死んだのかしらね……。恩返ししたいし、マリアさんには幸せになって欲しいから。
メオドールさんと恋人同士になれたのも、マリアさんのお陰だしね。
「……ノームさん」
「はい?」
そんな事を思っていると、授業が終わって。誰かに話しかけられた。
顔を向けると、エオリアさんだった……昔の前世で一緒にいた人の1人。
「……少し聞きたい事が」
そう言って、返事を待っているエオリアさんは少し俯き気味で……何が知りたいのか気になった。
次は、同じくノーム視点です。2人と?
もう少しお付き合いください。




