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○地獄八景亡者戯◉ラウンド9

 男湯、女湯と暖簾で別れているが中に入ると一緒であった。目の前にはグツグツと煮立った全員で入れそうな大きな釜が湯気を出して待ち構えていた。

「せっかく作った針の山を台無しにしやがって今度はこの煮えたぎる血の池地獄を味わうが良い、さあ順番にはいりやがれ」見張りの鬼は棍棒で突いてきた。

 そこでアオイが「私が先に入るふりをして氷結の呪文をうちますので続いてどうぞ」素早く着物を脱ぐとドボンとばかりに詠唱しながら飛び込んだ。大釜のお湯は心地よい湯加減の風呂となり次々と入浴していくと

「いい風呂加減だぜもう少し暑くしてくれないか」ツキノワが言うと「全くだぜ。ぬるすぎて風邪引かせる気かよ、まったく」喜八、清六も文句を言い出す始末であった。

「貴様ら早く出るんだ」鬼は追い立てて次の場所へと追いやるのだが、全く苦しまない亡者たちに困ってしまった。これでは閻魔大王に叱られてしまうと考えた。

「仕方ない、奴を呼ぶしかないか、おーい人呑鬼(じんどんき)よ。こちへ来い!」と叫ぶと巨大な鬼がやってきたのであった。

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