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異変
確実に起こっている異変を体験するうち、小さな疑惑が私の中に芽生えた。
そんなバカなことはあるはずがないと、何度も打ち消した。
だけど、私の思いに反して、その疑惑は確信に変わっていった。
真実を確かめる決意をした私は、その日、ある仕掛けをして、いつもより早く部屋の明かりを消し、時が来るのを待った。
だけど、2時間が過ぎる頃になっても、部屋の中で何かが起こる気配はなかった。
やっぱり思い過ごしだったのか?
少し眠くなってきた頭でぼんやりと考えていた時、キッチンの方で物音がした。
「来た」
そう思った瞬間、眠気は吹き飛び、緊張が高まった。
つづく