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ステージ3 ⑥

・・・・・・・・・・・・・




『凄い!これは、最新型の不知火ですか?』




『そうだ、この不知火はお前が使っていいぞ、ジオ。』




『ありがとうございます。』




『そして、武って言ったか、お前本当に強化外骨格を使うんだな。それでこの私の不知火に勝てると思っ




ているのか?いやそもそも機体のスペックが違い過ぎる。勝負になるのか?』




『カレン中尉、貴方もそんな事を言うんですね、まあ、このサイズ差では仕方が無い事だが・・・。




まあ、直ぐに分かる事だ。』




『では、始め。』




『では一気に決めさせて貰いますよ。中尉。』




『ほざけ。』




さっきは、ああ言ったがスキルの怖さは隊長との摸擬戦で分かっているつもりだ。油断はしない。武の




機体が光って、さあどう来る?消え・・いや見えている。




『何?俺が見えているんですか?』




『当たり前だ。私を誰だと思っている?』




しかし、あの速さ。尋常ではない。隊長との摸擬戦が無ければもう終わっていただろう。しかもこの




機体スペックの違いでだ。やはりスキルは恐ろしいものだな。では私もスキルを使うしかないようだな。




『やるじゃないか、武。』




『いやいや、中尉の方こそ。なんでこの動きに付いて来れるんですか?』




『何でだろうな~。だがそろそろ終わりにさせて貰うぞ。』




『え?何か、かすった?危ないですよ~。中尉。』




『そうか、じゃあ終わりだな。』




『何言ってるんですか?・・ってあれ?意識が・・・』




『おや、仁少尉が急に倒れこみました。これはカレンさんの勝利ですね。』




『よし、こんなもんよ。って聞こえてないか。じゃあ次はそっちだな。来い。』




『は、はい。』




・・・・・




『では、始め。』




カレン中尉はあの武に勝ったんだ。それにあの大太刀、近接戦闘に持ち込まれたら終わりだ。ここは距離




を取って相手の弱点を見つけるんだ。




『距離を取るか。でもそれじゃあ私は倒せないぞ。』




まあ、そうするのが普通だよな。ほとんどの相手が取るパターンだ。おまけに射撃は正確。私を近づけ




ないつもりだな。でもそんな敵は腐るほど相手してきたんだ。此奴はこれ以上は無さそうだな。




一気に終わらせる。




『は、速い。』




よし、距離を詰めた。ん、妙に落ち着いているな。普通ならもっと慌てるはずだが?まあいい。




『貰った!』




何?躱された?紙一重で避けたのか?射撃が来る。ここは一旦距離を取らないと・・・。




危なかった。さすがカレン中尉だ。何て速い攻撃だ。この目が無ければ確実にやられていた。




しかし、この目の力も思うように出せていない。やはりこのステージに合った、スキルにも何か




レベルのようなものがあるのではないだろうか?だとしたら、武はスキルのレベルが上がったという




事か?では私もスキルレベルを早く上げなければ。いや、今は目の前の戦闘に集中しなければ。




くそ、この距離での射撃を躱してくる。それに武のあのやられ方。近づくのはマズイ気がする。




どうすれば・・・。




『驚いたぞ、私の攻撃を躱すとは。中々やるじゃないか。』




『いやいや中尉こそ。やられたかと思いましたよ。』




『では、そろそろ本気で行くか!』




『何?さらに速い!しかし避けるだけなら問題ない。いや、これはフェイント・・・。』




『もらったぞ。』




『くそ、くらってしまった。何?機体の制御がきかない。駄目だ。』




『これで終わりだ。降参するか?』




『ま、参りました。』




『何やってんだー、お前達?』




『あ、隊長からの通信だー。』




『隊長、戻って来られてたんですね?』




『もうすぐ着くからちょっと待ってろー。』




『はーい、隊長ー。』




『あれ、カレン中尉ってあんな可愛い声出せるんですね?』




『ええ、隊長の前ではあんな感じですよ。』




『へ、へぇ~。』




『何か言ったか、ジオ?』




『い、いえ何も・・・。』




『う、うーん。』




『起きたか、武?』




『あ、ああ、何か急に記憶が飛んで・・・ってなんじゃありゃ?』




『ああ、二人共見るのは初めてでしたね?あれが隊長専用機、島風です。』




『島風・・・。かっこいい。』




『ああ、見るからに高機動型ですね。』




『ええ、隊長のスキルの特性との相性を考えて作られたまさに隊長専用機です。』




『よし、やっと帰って来たぞ。全くつまらん検査やらなんやらで疲れたぞ。』




『お疲れさまでした、隊長。』




『ああ、ありがとう。おっ見ない顔がいると思ったらもしかして新人か?』




『はっ、本日付で配属されましたジオ・ソルディオ少尉です。宜しくお願い致します。』




『同じく、武・仁少尉です。宜しくお願い致します。』




『ああ、俺はこの部隊の隊長をしている、レイナード・ショウ大尉だ。宜しく。』




『はっ、宜しくお願い致します。』




『ところでカレン、何をしていたんだ?』




『はい、隊長、新人達の技量を見る為に摸擬戦をしていました。』




『摸擬戦かー。楽しそうだな。俺もやっちゃおうかなー?』




『え、本当ですか?』




『いきなりオーラシア軍最強の人と摸擬戦が出来るなんて!』




『へぇ、俺の事知ってるのね?』




『はい、もちろん。』




『俺も知ってるよー。スキル持ちがいるんだって?しかも強化外骨格を使うんだってな?』




『はい!』




『おっ、君か、武。どんな戦い方をするか私も興味があるなー。』




『では、早速・・・』




『!!!』




『これは、敵襲の警報。』




『全く何というタイミングなんだ。』




『とにかく、全員出撃準備だ。司令部からの命令は?』




『来ました。全機出撃命令です。』




『ノース、敵機の情報を収集し共有してくれ。』




『了解しました。』




『よし、皆、準備はいいな?出撃だ。』




『はっ!』




『ジオ、緊張するな?俺達は初出撃だ。』




『ああ、だが武は既に実践を経験してるじゃないか?それに敵機も倒している。』




『ああ、だがあの時は必至だったからな、いづれにせよ全力でやるだけだ。でないと死ぬぞ!』




『その通りだ。いくぞ!!』



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