ステージ3 ⑦
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『あ、圧倒的だ・・・。』
『なんつー強さなんですか、隊長は!』
『そうでしょう、僕も最初見た時は度肝を抜かれました。これが同じ人なのかと・・・。
そしてこれが隊長のスキル高速化です。まあ僕が勝手にそう呼んでいるんですけどね、でも端的に
表していると思っています。それにこれでもまだまだ全力じゃ無いですからね・・・。』
『どうだ、新人、声も出ないってか?』
『・・・・・』
『そうだろう、お前達も相当強いと私は思う。しかし隊長のあのスピードには決して敵わない。』
『そ、そうですね、速すぎる。一瞬で敵機を撃墜したように見えました・・・。』
『武、お前はどう思った?』
『・・・・・。』
『よし、敵機はあらかた片付いたみたいだな。皆、帰ろうか?』
『そ、そうですね・・・』
『・・・・・。』
『どうしたんだ、武、ジオ、元気が無いように見えるが?』
『いや、その俺達何もしていないというか、隊長がいればもう十分なんじゃないかと思って・・・』
『あらら、俺の力をここで見せておこうという作戦が裏目に出てしまったかな?
それにこんな事で心が折れてしまうようではこの先やっていけないぞ?』
『いえ、心が折れたわけではないです。ただ、あまりにも実力の差がありすぎるというか・・。』
『そうか・・・。武、お前さっきからずっと黙ったままだがお前も同じ感想か?』
『隊長、凄いっす。俺あんな凄い戦い方初めて見ました。俺もスピードには自信あったのに、
まるで子供と大人位の差がある、でも俺のスピードもまだまだ本気じゃないですよ。』
『えっ、そうなのか武?私との摸擬戦の時は本気じゃ無かったのか?』
『いえ、そういう訳ではないんですが、何となくまだ出し切れていないというか・・・。』
『はっはっはっ、面白いね。いいよ武。帰ったら俺と摸擬戦するか?』
『もちろんです、隊長。』
『よし、基地に戻るとするか?』
『了解しました。』
・・・・・・・・・・
そして基地に戻った俺は隊長と摸擬戦を行いコテンパンにやられたのだった・・・・・。
その後自室にて
『武、お前は凄いよ。』
『どうしたんだ、ジオ?急に気持ち悪いぞ?』
『いや、隊長のあの圧倒的な強さを見てまだ挑もうという気持ちが凄いと言っているんだ。』
『そんな事ないよ、俺だってびびりまくっていたさ。』
『えっ。』
『でもな、ここでびびって逃げてしまうのは何か違うと思ったんだ。それに単純にそんな人と
戦ってみたかった。ただそれだけさ。』
『強いな武は。俺も見習わないとだな。』
『よしてくれよ、さあ明日からも厳しい特訓の毎日だ、早く寝よう。』
『そうだな。』
その後俺達はこの独立遊撃部隊で厳しい訓練の毎日を送っていた。本来この部隊は色々な戦場に
趣き戦うのだが、この新人が入る期間だけは新人訓練の為、しばらく同じ場所に留まっていた。
もちろん実戦での経験も大事な訓練となるので、実戦にも当たり前のように駆り出されるのであった。
そしてこの部隊に来てからしばらく経ち・・・
『よし、大分お前達も実戦での動き方や連携が取れるようになってきたな。』
『ありがとうございます。カレン中尉。』
『よし、ジオはやはり飲み込みが早いな。それこそノースに似た素質があると思っている。
オールラウンドに何でも出来る奴って事だな、特に状況判断能力が高い。しかも私と一対一の状況
になっても冷静に攻撃を捌いている。たまに、私の動きが見えているのかと思う時があるぞ。』
ドキッ、まだステージ2の時のように全てが見える訳では無いので避けるだけで精一杯だが、
毎日訓練しているからな。それに武や隊長達に負ける訳にはいかないんだ。
『ありがとうございます、カレン中尉。』
『そして武、お前は逆に状況判断能力や味方との連携というものが全くという程出来ていない。
それでも、ここに来た時よりは大分ましだが、一人で突っ込んで孤立するなんて状況を
今でも見る。そのうち死ぬぞ。』
『はい、すみません・・・。』
『ただ、戦闘能力自体は素晴らしいものがある。やはりスキルの力が一番大きいが一対一ではもう
負ける事は無いだろうと思える程だ。まあ孤立した状態でも生き残れるのはこの戦闘能力のおかげ
だろう。』
『ありがとうございます。』
『褒めているつもりは無いぞ。特に一人で突っ込む所は。』
『カレン中尉、俺も最近は突っ込んではいないんですが、何故か囲まれているんですよね。』
『そうだろ、そのつもりが無くても上手い奴は敵が分からないようにそういう状況に持ち込むんだ。
だから本当に気を付けろよ。でないと本当に死ぬぞ。』
『了解です。』
『よし、まあ良い、実は近々大規模かつ重要な任務があると司令部から連絡があった。そして
その説明をお前達二人にも聞いて貰う。』
『え、それって、俺達もその任務に参加するって事ですか?』
『そうだ、隊長達と話し合って決めた。』
『おおー、了解です。』
『では早速隊長から説明がある。』
『はっ』
・・・・・・・
『よし、ではこれより任務の説明を行う。以降この作戦名を桜花作戦と呼称する。』
『桜花作戦・・・。かっこいい。』
『こら、武喋るな。』
『失礼しました。』
『えー、ではまず数か月前、ソーバ残党軍の拠点を探す為大規模な調査任務があった事はお前達も
知っているだろう。そしてその結果ソーバ残党軍の拠点は見つからなかった。いや正確には
あるにはあったんだがどれも拠点と言える程のものでは無かった。地上にはだ。』
『地上には?』
『そこで司令部は、ソーバ残党軍の拠点は地上では無いと結論付けた。さらに徹底的に調べた所
あるジャングル地帯が怪しいと踏んだ。そしてその地下に奴らの拠点があると。』
『なるほど。』
『そこで怪しい地点を数か所絞り込んだ。俺達はその内の一つの地点の攻撃部隊に加わる。
概要は以上だ、作戦日時等詳細は後程伝える、では解散。』
『はっ』
『桜花作戦か・・・。ついに俺達も大きな作戦に参加出来るようになったんだな。』
『そうだな、それにジャングル地帯という事は、武の働きにかかっている部分も大きいだろうな。』
『ん、なんでだ?』
『ジャングル地帯という事は普通の強化外装甲では、中々動きずらい、その点強化外骨格なら小回り
が効くだろう。』
『確かにそうだな。』
『しかし、拠点が地上に無いっていうのはその通りだと思う。しかし地下か・・・少し引っかかる
というか・・・』
『どうしてだ?俺はその通りだと思ったぞ。』
『そうなのだが、それでは式典や基地を襲撃された時に急に上空から敵が来た事の説明がつかない
だろう?』
『うーん、そうだけど考えすぎじゃないのか?』
『そうだといいんだがな、何か見落としているような・・・。』
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『失礼します・・・№5様、いえ皆様方、お呼びでしょうか?』
『ああ、№6、お前が持ち帰った情報を皆で検討していたのだが、実際に見たお前の意見も聞きたいと
思ってな?』
『は、はい。』
『そんな奴の意見など聞いてどうするんだ№5?映像は見たが俺様ならこんな敵瞬殺だ。やられた奴は
ただ弱かっただけだろう。スキルも使えなかったんだろ?』
『それはそうだが、しかし油断していると痛い目をみるぞ№3?』
『何だと?俺様が負けるとでも?もう一度言ってみろ№5』
『いや私は油断するなと言っただけだ。』
『同じ事だろ』
『全くあんた達はいつも言い争いばかりね、くだらない。』
『何だとお前もか№4』
『まあでもこれは№3の言う事に一理あると思うわ。あんな奴倒せばいいだけの話じゃない。
これ以上話が無いんだったら私は帰らせてもらうけど。』
『全くお前達はみっともない。それでもソーバ軍近衛隊か?』
『あら№2、何時からいたの?』
『先程からだ、全く№1様がいない時にお前達ときたら。それから№6お前はもういいぞ、下がれ。』
『は、かしこまりました。では私はこれにて。』
『だってよ№2、№5の奴が俺様がこんな奴に負けるとかぬかしやがるからさ』
『黙れ№3。うるさいぞ。』
『わ、悪かったよ・・・。』
『それでいい、いいかお前達、我らには大いなる使命があるのだ。争いの無い世界を作る、その為には
皆のステージを上げなくてはならない。そうする事によって皆が進んだ存在となり、そこに争いは
起きない。そして、それに適応出来ない者は必要ない。それを忘れるでないぞ。分かったな?』
『はい!』
『それでいい、間もなく切り札が完成するそうだ。』
『おお、ついに。』
『これで、目障りな地上の者共を排除出来る。我らの願いが成就するのだ。№5よ、お前は
地上に行き、拠点の防衛をするのだ。奴らに我らの狙いを悟られるでないぞ。行け。』
『はっ、かしこまりました。』




