愛玩動物スライム
スライム レベル:3
スキル〈水分吸収〉〈群体〉〈物理耐性〉レベル5〈空腹耐性〉レベル3
あぁ、お前は可愛いなぁ。匂いもしないし、触ればぷにぷにして癒されるし。
最初はぺちっ、ぺちっと自分から触れに来てくれていたのに、時間が経つと逃げるようになってしまったことだけは悲しいけど。
そう遠慮しなくてもいいのよ。ほら、抱きしめてあげるよ。ぎゅ~!っと。
「あしまった」
なんという事だ。軽く抱きしめてあげただけなのに、破裂して死んでしまった。
すべては高すぎる筋力が悪い。私は悪くない。
「これが力か」
強大過ぎる力を持った人間の悲しむ気持ちが今ならわかるぜ……。愛しい存在を抱きしめる事すら許されないとは。
ただまぁ、スライムはいくらでもいるから。一体潰しちゃっても次のスライムを抱きしめればいいのよ。
あ、ついでに〈オーラ〉と〈歪む手〉も使っておこう。〈麻痺毒生成〉あたりでスキルを発動すれば、おとなしくなってずっと抱きしめていられるかもしれない。
──ぴぎぃ、ぴぎぃ……ぴ……──
おお、これぞまさしく私の望んだ抱き枕。〈麻痺毒生成〉のおかげか、抱きしめるとしばらくは暴れているスライムも数分でおとなしくなった。
ほんのり聞こえていた鳴き声と思われる音もおとなしくなってしまったけど、麻痺しているのだから仕方がない。恐らくは、体がしびれて声をあげられないのだろう。
「飼おうかな」
スライム、ペットにはこれ以上ないくらいふさわしい存在なのではないだろうあ。
すぐに大人しくなるし、体が小さいから飼いやすいし、草を食べていることから食事もそこら辺の草でいいと思われる。
足りないのは戦闘力くらいだが、愛玩用としてはかなり好物件だと感じる。
しかしスライム、倒してもテイム可能のシステムメッセージが流れないのだよな。かれこれ1時間近く戯れているのに、メッセージは一度も流れていない。
もしや普通にテイムできたトカゲがおかしいだけで、本来はテイムするための条件があったりするのだろうか。餌付けするとか。
「あ、また潰しちゃった」
困った。ちょっと力加減を間違えると、あっという間にスライムが潰れてしまう。これでは飼っても戯れることができない。
私にはまだ早いという事か……。力加減をうまくつけられるようにしないと。
あ、倒したスライムから骨格を入手することはできなかった。見るからに骨が無いから当然だろう。
しかしそうなると、〈死霊術〉ではスライムを召喚することはできないということだ。
恐らくゴーレム系統も無理だろう。骨がないし。
思った以上に厳しいスキルなのかもしれない、〈死霊術〉は。召喚できる対象、召喚する条件に制限がある。
それでも数が増えるだけ、強いスキルであることは間違いないと思うが。




