見せあい4
「私も聞いていい?」
「私は全然いいっすよ」
ありがたく。
それでは早速勘九郎に聞きたいのだけど、気になるスキルが多いな。〈歌唱〉〈愛想〉〈家事〉〈共鳴〉、特に最初と最後が気になる。
「〈歌唱〉ってどんな効果?」
「私も少ししか使ってないんで簡単にしか説明できないっすけど、歌うことでいろんな効果が発生するっす。そうっすね、例えばで歌うんで、ステータスを見ててほしいっす」
そう言った勘九郎が歌いだす。大分昔に流行っていたと思う、月からきた女の子とそれに振り回される地球の高校生がメインのアニメでメインテーマだった歌だ。
曲調自体はゆったりとし進んでいく。どうにもならないことを受け入れてそれでも尚進んでいくことを歌った歌だ。懐かしい。
なつかしさに浸りながら言われたとおりにステータスを見てみる。すると、精神力ステータスが大体1.2倍くらいに増加しているのがわかった。
なるほど、これがいろんな効果か。
「変わってたっすか?」
「精神力が上がってたね」
「っす。歌が聞こえているフレンドのステータスを一部補正するみたいっす。曲とか歌詞によって効果が変わって、例えばもっとテンポの速い攻撃的な歌だと攻撃ステータスが上がるっす」
「サポートで考えたらすごい便利そうだね」
「でも恥ずかしいっす」
でも勘九郎、歌上手いからいいんじゃない?メゾソプラノでしっかりと歌詞も聞こえるし、情景を想像しやすくていい歌声だと思うよ。
と伝える前に次の話に行ってしまった。
「それに歌い続けないとダメなんで魔法が使えないっす。せっかく教わったのにもったいないっす」
「あー」
確かにそれはもったいない。魔法がこのゲームの醍醐味みたいなところはあるし、それが使えないなら楽しさ半減どころではない。
「なら次、この〈共鳴〉は?」
「そっちはすごいっす。自分に掛かっているバフがパーティーメンバーに共有されるっす」
おーそれは強い。例えば私が持ってたら、〈真・格上殺し〉や〈月食〉も共有されるんでしょ?それが全員にいきわたるなら、多少のレベル差があっても巻き返せるくらいには強くなれる。
「ちなみにこのスキル、〈歌唱〉と組み合わせると〈歌唱〉で上がった分に加えて私自身の分も〈共鳴〉で共有されるっす。どのステータスも実質1.4倍くらいにまで上げられるっす」
いやすごいな。どちらか片方だけでも割と強いのに、2つ合わさることで発揮される相乗効果がものすごい。
私も欲しくなってきたな。いや、私の場合普通に魔法を使ってた方が強いんだけどさ。パーティープレイする時にあったらありがたいかなって。




